整数型オブジェクト (integer object)

すべての整数は任意の長さをもつ "long" 整数として実装されます。

エラーが起きると、ほとんどの PyLong_As* API は (return type)-1 を返しますが、これは数値と見分けが付きません。 見分けを付けるためには PyErr_Occurred() を使ってください。

PyLongObject

この PyObject のサブタイプは整数型を表現します。

PyTypeObject PyLong_Type

この PyTypeObject のインスタンスは Python 整数型を表現します。これは Python レイヤにおける int と同じオブジェクトです。

int PyLong_Check(PyObject *p)

引数が PyLongObjectPyLongObject のサブタイプであるときに真を返します。この関数は常に成功します。

int PyLong_CheckExact(PyObject *p)

引数が PyLongObject であるが PyLongObject のサブタイプでないときに真を返します。この関数は常に成功します。

PyObject* PyLong_FromLong(long v)
Return value: New reference.

v から新たな PyLongObject オブジェクトを生成して返します。失敗のときには NULL を返します。

The current implementation keeps an array of integer objects for all integers between -5 and 256. When you create an int in that range you actually just get back a reference to the existing object.

PyObject* PyLong_FromUnsignedLong(unsigned long v)
Return value: New reference.

Cの unsigned long から新たな PyLongObject オブジェクトを生成して返します。失敗した際には NULL を返します。

PyObject* PyLong_FromSsize_t(Py_ssize_t v)
Return value: New reference.

C の Py_ssize_t 型から新たな PyLongObject オブジェクトを生成して返します。 失敗のときには NULL を返します。

PyObject* PyLong_FromSize_t(size_t v)
Return value: New reference.

C の size_t 型から新たな PyLongObject オブジェクトを生成して返します。 失敗のときには NULL を返します。

PyObject* PyLong_FromLongLong(long long v)
Return value: New reference.

C の long long 型から新たな PyLongObject オブジェクトを生成して返します。失敗のときには NULL を返します。

PyObject* PyLong_FromUnsignedLongLong(unsigned long long v)
Return value: New reference.

C の unsigned long long 型から新たな PyLongObject オブジェクトを生成して返します。失敗のときには NULL を返します。

PyObject* PyLong_FromDouble(double v)
Return value: New reference.

v の整数部から新たな PyLongObject オブジェクトを生成して返します。失敗のときには NULL を返します。

PyObject* PyLong_FromString(const char *str, char **pend, int base)
Return value: New reference.

str の文字列値に基づいて、新たな PyLongObject を返します。 このとき base を基数として文字列を解釈します。 pendNULL でない場合は、 *pendstr 中で数が表現されている部分以降の先頭文字のアドレスを指しています。 base0 の場合は、 str整数リテラル の定義を使って解釈されます; この場合では、先頭に 0 がある 0 でない十進数は ValueError を送出します。 base0 でなければ、 base2 以上 36 以下の数でなければなりません。 先頭の空白、基数の指定の後や数字の間にある単一のアンダースコアは無視されます。 数字が全くない場合、 ValueError が送出されます。

PyObject* PyLong_FromUnicode(Py_UNICODE *u, Py_ssize_t length, int base)
Return value: New reference.

Convert a sequence of Unicode digits to a Python integer value.

Deprecated since version 3.3, will be removed in version 3.10: 古いスタイルの Py_UNICODE APIの一部です; PyLong_FromUnicodeObject() を使用するように移行してください。

PyObject* PyLong_FromUnicodeObject(PyObject *u, int base)
Return value: New reference.

Convert a sequence of Unicode digits in the string u to a Python integer value.

バージョン 3.3 で追加.

PyObject* PyLong_FromVoidPtr(void *p)
Return value: New reference.

ポインタ p から Python 整数値を生成します。ポインタの値は PyLong_AsVoidPtr() を適用した結果から取得されます。

long PyLong_AsLong(PyObject *obj)

obj が表す、Cの long 表現を返します。もし objPyLongObject のインスタンスでなければ、まず、その __index__() メソッドあるいは __int__() メソッドを (もしあれば) 呼び出して、オブジェクトを PyLongObject に変換します。

もし obj の値が long の範囲外であれば、 OverflowError を送出します。

エラーが起きたときに -1 を返します。 見分けを付けるためには PyErr_Occurred() を使ってください。

バージョン 3.8 で変更: 可能であれば __index__() を使うようになりました。

バージョン 3.8 で非推奨: __int__() の使用は非推奨です。

long PyLong_AsLongAndOverflow(PyObject *obj, int *overflow)

obj が表す、Cの long 表現を返します。もし objPyLongObject のインスタンスでなければ、まず、その __index__() メソッドあるいは __int__() メソッドを (もしあれば) 呼び出して、オブジェクトを PyLongObject に変換します。

もし、 obj の値が LONG_MAX より大きいか、 LONG_MIN より小さければ、 *overflow は、それぞれ 1-1 に設定され、 -1 を返します; さもなければ *overflow0 に設定されます。もし、ほかの例外が発生した場合は *overflow0 に設定され -1 を返します。

エラーが起きたときに -1 を返します。 見分けを付けるためには PyErr_Occurred() を使ってください。

バージョン 3.8 で変更: 可能であれば __index__() を使うようになりました。

バージョン 3.8 で非推奨: __int__() の使用は非推奨です。

long long PyLong_AsLongLong(PyObject *obj)

obj が表す、Cの long long 表現を返します。 もし objPyLongObject のインスタンスでなければ、まず、その __index__() メソッドあるいは __int__() メソッドを (もしあれば) 呼び出して、オブジェクトを PyLongObject に変換します。

もし obj の値が long long の範囲外であれば、 OverflowError を送出します。

エラーが起きたときに -1 を返します。 見分けを付けるためには PyErr_Occurred() を使ってください。

バージョン 3.8 で変更: 可能であれば __index__() を使うようになりました。

バージョン 3.8 で非推奨: __int__() の使用は非推奨です。

long long PyLong_AsLongLongAndOverflow(PyObject *obj, int *overflow)

obj が表す、Cの long long 表現を返します。 もし objPyLongObject のインスタンスでなければ、まず、その __index__() メソッドあるいは __int__() メソッドを (もしあれば) 呼び出して、オブジェクトを PyLongObject に変換します。

もし、 obj の値が LLONG_MAX より大きいか、 LLONG_MIN より小さければ、 *overflow は、それぞれ 1-1 に設定され、 -1 を返します; さもなければ *overflow0 に設定されます。もし、ほかの例外が発生した場合は *overflow0 に設定され -1 を返します。

エラーが起きたときに -1 を返します。 見分けを付けるためには PyErr_Occurred() を使ってください。

バージョン 3.2 で追加.

バージョン 3.8 で変更: 可能であれば __index__() を使うようになりました。

バージョン 3.8 で非推奨: __int__() の使用は非推奨です。

Py_ssize_t PyLong_AsSsize_t(PyObject *pylong)

pylong を表す C の Py_ssize_t を返します。 pylongPyLongObject のインスタンスでなければなりません。

もし pylong の値が Py_ssize_t の範囲外であれば、 OverflowError を送出します。

エラーが起きたときに -1 を返します。 見分けを付けるためには PyErr_Occurred() を使ってください。

unsigned long PyLong_AsUnsignedLong(PyObject *pylong)

pylong を表す C の unsigned long を返します。 pylongPyLongObject のインスタンスでなければなりません。

もし pylong の値が unsigned long の範囲外であれば、 OverflowError を送出します。

エラーが起きたときに (unsigned long)-1 を返します。 見分けを付けるためには PyErr_Occurred() を使ってください。

size_t PyLong_AsSize_t(PyObject *pylong)

pylong を表す C の size_t を返します。 pylongPyLongObject のインスタンスでなければなりません。

もし pylong の値が size_t の範囲外であれば、 OverflowError を送出します。

エラーが起きたときに (size_t)-1 を返します。 見分けを付けるためには PyErr_Occurred() を使ってください。

unsigned long long PyLong_AsUnsignedLongLong(PyObject *pylong)

pylong を表す C の unsigned long long を返します。 pylongPyLongObject のインスタンスでなければなりません。

もし pylong の値が unsigned long long の範囲外であれば、 OverflowError を送出します。

エラーが起きたときに (unsigned long long)-1 を返します。 見分けを付けるためには PyErr_Occurred() を使ってください。

バージョン 3.1 で変更: pylong を指定した際に TypeError ではなく、 OverflowError を送出するようになりました。

unsigned long PyLong_AsUnsignedLongMask(PyObject *obj)

obj が表す、Cの unsigned long 表現を返します。 もし objPyLongObject のインスタンスでなければ、まず、その __index__() メソッドあるいは __int__() メソッドを (もしあれば) 呼び出して、オブジェクトを PyLongObject に変換します。

obj の値が unsigned long の範囲から外れていた場合は、 ULONG_MAX + 1 を法とした剰余を返します。

エラーが起きたときに (unsigned long)-1 を返します。 見分けを付けるためには PyErr_Occurred() を使ってください。

バージョン 3.8 で変更: 可能であれば __index__() を使うようになりました。

バージョン 3.8 で非推奨: __int__() の使用は非推奨です。

unsigned long long PyLong_AsUnsignedLongLongMask(PyObject *obj)

obj が表す、Cの unsigned long long 表現を返します。 もし objPyLongObject のインスタンスでなければ、まず、その __index__() メソッドあるいは __int__() メソッドを (もしあれば) 呼び出して、オブジェクトを PyLongObject に変換します。

obj の値が unsigned long long の範囲から外れていた場合は、 ULLONG_MAX + 1 を法とした剰余を返します。

エラーが起きたときに (unsigned long long)-1 を返します。 見分けを付けるためには PyErr_Occurred() を使ってください。

バージョン 3.8 で変更: 可能であれば __index__() を使うようになりました。

バージョン 3.8 で非推奨: __int__() の使用は非推奨です。

double PyLong_AsDouble(PyObject *pylong)

pylong を表す C の double を返します。 pylongPyLongObject のインスタンスでなければなりません。

もし pylong の値が double の範囲外であれば、 OverflowError を送出します。

エラーが起きたときに -1.0 を返します。 見分けを付けるためには PyErr_Occurred() を使ってください。

void* PyLong_AsVoidPtr(PyObject *pylong)

Python の整数型を指す pylong を、 C の void ポインタに変換します。 pylong を変換できなければ、 OverflowError を送出します。この関数は PyLong_FromVoidPtr() で値を生成するときに使うような void ポインタ型を生成できるだけです。

エラーが起きたときに NULL を返します。 見分けを付けるためには PyErr_Occurred() を使ってください。