timeit --- 小さなコード断片の実行時間計測

ソースコード: Lib/timeit.py


このモジュールは小さい Python コードをの時間を計測するシンプルな手段を提供しています。コマンドラインインターフェイス の他 呼び出しも可能 です。このモジュールは実行時間を計測するときに共通するいくつかの罠を回避します。O'Reilly 出版の Python Cookbook にある、Tim Peter による "Algorithms" 章も参照してください。

基本的な例

次の例は コマンドラインインターフェイス を使って 3 つの異なる式の時間を測定する方法を示しています。

$ python3 -m timeit '"-".join(str(n) for n in range(100))'
10000 loops, best of 5: 30.2 usec per loop
$ python3 -m timeit '"-".join([str(n) for n in range(100)])'
10000 loops, best of 5: 27.5 usec per loop
$ python3 -m timeit '"-".join(map(str, range(100)))'
10000 loops, best of 5: 23.2 usec per loop

同じ事を Python インターフェイス を使って実現することもできます:

>>> import timeit
>>> timeit.timeit('"-".join(str(n) for n in range(100))', number=10000)
0.3018611848820001
>>> timeit.timeit('"-".join([str(n) for n in range(100)])', number=10000)
0.2727368790656328
>>> timeit.timeit('"-".join(map(str, range(100)))', number=10000)
0.23702679807320237

A callable can also be passed from the Python インターフェイス:

>>> timeit.timeit(lambda: "-".join(map(str, range(100))), number=10000)
0.19665591977536678

Note however that timeit() will automatically determine the number of repetitions only when the command-line interface is used. In the 使用例 section you can find more advanced examples.

Python インターフェイス

このモジュールは 3 つの有用な関数と 1 つの公開クラスを持っています:

timeit.timeit(stmt='pass', setup='pass', timer=<default timer>, number=1000000, globals=None)

与えられた文、setup コードおよび timer 関数で Timer インスタンスを作成し、その timeit() メソッドを number 回実行します。 任意の globals 引数はコードを実行する名前空間を指定します。

バージョン 3.5 で変更: 任意の globals 引数が追加されました。

timeit.repeat(stmt='pass', setup='pass', timer=<default timer>, repeat=5, number=1000000, globals=None)

与えられた文、setup コードおよび timer 関数で Timer インスタンスを作成し、その repeat() メソッドを repeat 回繰り返すのを number 回実行します。 任意の globals 引数はコードを実行する名前空間を指定します。

バージョン 3.5 で変更: 任意の globals 引数が追加されました。

バージョン 3.7 で変更: repeat のデフォルト値が 3 から 5 へ変更されました。

timeit.default_timer()

デフォルトのタイマーです。常に time.perf_counter() です。

バージョン 3.3 で変更: デフォルトのタイマーが time.perf_counter() になりました。

class timeit.Timer(stmt='pass', setup='pass', timer=<timer function>, globals=None)

小さなコード片の実行時間を計測するためのクラスです。

コンストラクターは計測する文、セットアップのための追加の文、ならびにタイマー関数を取ります。 両文のデフォルトは 'pass' です。 タイマー関数はプラットフォーム依存です (モジュールの doctring を参照)。 stmt および setup には、複数行の文字列リテラルを含まない限り、 ; や改行で区切られた複数の文でも構いません。 デフォルトでは文は timeit の名前空間内で実行されます。 この挙動は名前空間を globals に渡すことで制御出来ます。

最初の命令文の実行時間を計測するには、timeit() メソッドを使用します。repeat() と:meth:autorange`メソッドは :meth:.timeit` を複数回呼び出したい時に使用します。

setup の実行時間は全実行時間から除外されています。

stmt および setup パラメータは、引数なしの呼び出し可能オブジェクトをとることもできます。呼び出し可能オブジェクトを指定すると、そのオブジェクトの呼び出しがタイマー関数に埋め込まれ、その関数が timeit() メソッドによって実行されます。この場合、関数呼び出しが増えるためにタイミングのオーバーヘッドが少し増える点に注意してください。

バージョン 3.5 で変更: 任意の globals 引数が追加されました。

timeit(number=1000000)

メイン文を number 回実行した時間を計測します。このメソッドはセットアップ文を1回だけ実行し、メイン文を指定回数実行するのにかかった秒数を浮動小数で返します。引数はループを何回実行するかの指定で、デフォルト値は 100万回です。メイン文、セットアップ文、タイマー関数はコンストラクターで指定されたものを使用します。

注釈

By default, timeit() temporarily turns off garbage collection during the timing. The advantage of this approach is that it makes independent timings more comparable. The disadvantage is that GC may be an important component of the performance of the function being measured. If so, GC can be re-enabled as the first statement in the setup string. For example:

timeit.Timer('for i in range(10): oct(i)', 'gc.enable()').timeit()
autorange(callback=None)

timeit() を呼び出す回数を自動的に決定します。

これは総時間が0.2秒以上になるように timeit() を繰り返し呼び出す便利な関数で、最終的な結果(ループ回数、ループ回数に要した時間)を返します。 要した時間が少なくとも0.2秒になるまで、シーケンス1, 2, 5, 10, 20, 50, ... から増加する回数で timeit() を呼び出します。

callback が与えられ、Noneでない場合は、 callback(number, time_taken) という2つの引数を指定して試行された後に呼び出されます。

バージョン 3.6 で追加.

repeat(repeat=5, number=1000000)

timeit() を複数回繰り返します。

これは timeit() を繰り返し呼び出したい時に有用で、結果をリストにして返します。最初の引数で何回 timeit() を呼ぶか指定します。第 2 引数で timeit() の引数 number を指定します。

注釈

結果のベクトルから平均値や標準偏差を計算して出力させたいと思うかもしれませんが、それはあまり意味がありません。多くの場合、最も低い値がそのマシンが与えられたコード断片を実行する場合の下限値です。結果のうち高めの値は、Python のスピードが一定しないために生じたものではなく、その他の計測精度に影響を及ぼすプロセスによるものです。したがって、結果のうち min() だけが見るべき値となるでしょう。この点を押さえた上で、統計的な分析よりも常識的な判断で結果を見るようにしてください。

バージョン 3.7 で変更: repeat のデフォルト値が 3 から 5 へ変更されました。

print_exc(file=None)

計測対象コードのトレースバックを出力するためのヘルパーです。

利用例:

t = Timer(...)       # outside the try/except
try:
    t.timeit(...)    # or t.repeat(...)
except Exception:
    t.print_exc()

これの標準のトレースバックより優れた点は、コンパイルしたテンプレートのソース行が表示されることです。オプションの引数 file にはトレースバックの出力先を指定します。デフォルトは sys.stderr になります。

コマンドラインインターフェイス

コマンドラインからプログラムとして呼び出す場合は、次の書式を使います:

python -m timeit [-n N] [-r N] [-u U] [-s S] [-h] [statement ...]

以下のオプションが使用できます:

-n N, --number=N

'statement' を実行する回数

-r N, --repeat=N

timer を繰り返す回数(デフォルトは5)

-s S, --setup=S

最初に1回だけ実行する文 (デフォルトは pass)

-p, --process

デフォルトの time.perf_counter() の代わり time.process_time() を利用して、実時間ではなくプロセス時間を計測します

バージョン 3.3 で追加.

-u, --unit=U
timer 出力の時間の単位を指定します。 nsec、usec、msec、secを選択できます。

バージョン 3.5 で追加.

-v, --verbose

時間計測の結果をそのまま詳細な数値でくり返し表示する

-h, --help

簡単な使い方を表示して終了する

文は複数行指定することもできます。その場合、各行は独立した文として引数に指定されたものとして処理します。クォートと行頭のスペースを使って、インデントした文を使うことも可能です。この複数行のオプションは -s においても同じ形式で指定可能です。

オプション -n でループの回数が指定されていない場合、10 回から始めて、所要時間が 0.2 秒になるまで回数を増やすことで適切なループ回数が自動計算されるようになっています。

default_timer() の測定値は、同じマシン上で実行されている他のプログラムの影響を受ける可能性があるため、正確な時間計測が必要な場合は、計測を数回繰り返し、最適な時間を使用することをおすすめします。 -r オプションはこれに適しています。ほとんどの場合、デフォルトの5回の繰り返しで十分でしょう。 time.process_time() を使用すればCPU時間を測定できます。

注釈

pass 文の実行には基本的なオーバーヘッドが存在します。ここにあるコードはこの事実を隠そうとはしていませんが、注意する必要があります。基本的なオーバーヘッドは引数なしでプログラムを起動することにより計測でき、それは Python のバージョンによって異なるでしょう。

使用例

最初に 1 回だけ実行されるセットアップ文を指定することが可能です:

$ python -m timeit -s 'text = "sample string"; char = "g"'  'char in text'
5000000 loops, best of 5: 0.0877 usec per loop
$ python -m timeit -s 'text = "sample string"; char = "g"'  'text.find(char)'
1000000 loops, best of 5: 0.342 usec per loop
>>> import timeit
>>> timeit.timeit('char in text', setup='text = "sample string"; char = "g"')
0.41440500499993504
>>> timeit.timeit('text.find(char)', setup='text = "sample string"; char = "g"')
1.7246671520006203

同じことは Timer クラスとそのメソッドを使用して行うこともできます:

>>> import timeit
>>> t = timeit.Timer('char in text', setup='text = "sample string"; char = "g"')
>>> t.timeit()
0.3955516149999312
>>> t.repeat()
[0.40183617287970225, 0.37027556854118704, 0.38344867356679524, 0.3712595970846668, 0.37866875250654886]

以下の例は、複数行を含んだ式を計測する方法を示しています。ここでは、オブジェクトの存在する属性と存在しない属性に対してテストするために hasattr()try/except を使用した場合のコストを比較しています:

$ python -m timeit 'try:' '  str.__bool__' 'except AttributeError:' '  pass'
20000 loops, best of 5: 15.7 usec per loop
$ python -m timeit 'if hasattr(str, "__bool__"): pass'
50000 loops, best of 5: 4.26 usec per loop

$ python -m timeit 'try:' '  int.__bool__' 'except AttributeError:' '  pass'
200000 loops, best of 5: 1.43 usec per loop
$ python -m timeit 'if hasattr(int, "__bool__"): pass'
100000 loops, best of 5: 2.23 usec per loop
>>> import timeit
>>> # attribute is missing
>>> s = """\
... try:
...     str.__bool__
... except AttributeError:
...     pass
... """
>>> timeit.timeit(stmt=s, number=100000)
0.9138244460009446
>>> s = "if hasattr(str, '__bool__'): pass"
>>> timeit.timeit(stmt=s, number=100000)
0.5829014980008651
>>>
>>> # attribute is present
>>> s = """\
... try:
...     int.__bool__
... except AttributeError:
...     pass
... """
>>> timeit.timeit(stmt=s, number=100000)
0.04215312199994514
>>> s = "if hasattr(int, '__bool__'): pass"
>>> timeit.timeit(stmt=s, number=100000)
0.08588060699912603

定義した関数に timeit モジュールがアクセスできるようにするために、 import 文の入った setup パラメータを渡すことができます:

def test():
    """Stupid test function"""
    L = [i for i in range(100)]

if __name__ == '__main__':
    import timeit
    print(timeit.timeit("test()", setup="from __main__ import test"))

他のオプションは globals()globals 引数に渡すことです。 これによりコードはあなたのグローバル名前空間内で実行されます。 これはそれぞれでインポートするより 便利です:

def f(x):
    return x**2
def g(x):
    return x**4
def h(x):
    return x**8

import timeit
print(timeit.timeit('[func(42) for func in (f,g,h)]', globals=globals()))