wave --- WAV ファイルの読み書き

ソースコード: Lib/wave.py


The wave module provides a convenient interface to the Waveform Audio "WAVE" (or "WAV") file format. Only uncompressed PCM encoded wave files are supported.

バージョン 3.12 で変更: Support for WAVE_FORMAT_EXTENSIBLE headers was added, provided that the extended format is KSDATAFORMAT_SUBTYPE_PCM.

wave モジュールは、以下の関数と例外を定義しています:

wave.open(file, mode=None)

file が文字列ならその名前のファイルを開き、そうでないなら file like オブジェクトとして扱います。 mode は以下のうちのいずれかです:

'rb'

読み出しのみのモード。

'wb'

書き込みのみのモード。

WAVファイルに対して読み込み/書き込み両方のモードで開くことはできないことに注意して下さい。

mode'rb' の場合 Wave_read オブジェクトを返し、 'wb' の場合 Wave_write オブジェクトを返します。 mode が省略されていて、 file-like オブジェクトが file として渡されると、 file.modemode のデフォルト値として使われます。

If you pass in a file-like object, the wave object will not close it when its close() method is called; it is the caller's responsibility to close the file object.

The open() function may be used in a with statement. When the with block completes, the Wave_read.close() or Wave_write.close() method is called.

バージョン 3.4 で変更: シーク不能なファイルのサポートが追加されました。

exception wave.Error

WAVの仕様を犯したり、実装の欠陥に遭遇して何か実行不可能となった時に発生するエラー。

Wave_read オブジェクト

class wave.Wave_read

Read a WAV file.

open() によって返される Wave_read オブジェクトには、以下のメソッドがあります:

close()

wave によって開かれていた場合はストリームを閉じ、このオブジェクトのインスタンスを使用できなくします。これはオブジェクトのガベージコレクション時に自動的に呼び出されます。

getnchannels()

オーディオチャンネル数(モノラルなら 1 、ステレオなら 2 )を返します。

getsampwidth()

サンプルサイズをバイト数で返します。

getframerate()

サンプリングレートを返します。

getnframes()

オーディオフレーム数を返します。

getcomptype()

圧縮形式を返します( 'NONE' だけがサポートされている形式です)。

getcompname()

getcomptype() を人に判読可能な形にしたものです。通常、 'NONE' に対して 'not compressed' が返されます。

getparams()

Returns a namedtuple() (nchannels, sampwidth, framerate, nframes, comptype, compname), equivalent to output of the get*() methods.

readframes(n)

最大 n 個のオーディオフレームを読み込んで、 bytes オブジェクトとして返します。

rewind()

ファイルのポインタをオーディオストリームの先頭に戻します。

The following two methods are defined for compatibility with the old aifc module, and don't do anything interesting.

getmarkers()

None を返します。

Deprecated since version 3.13, will be removed in version 3.15: The method only existed for compatibility with the aifc module which has been removed in Python 3.13.

getmark(id)

エラーを発生します。

Deprecated since version 3.13, will be removed in version 3.15: The method only existed for compatibility with the aifc module which has been removed in Python 3.13.

以下の2つのメソッドは共通の"位置"を定義しています。"位置"は他の関数とは独立して実装されています。

setpos(pos)

ファイルのポインタを指定した位置に設定します。

tell()

ファイルの現在のポインタ位置を返します。

Wave_write オブジェクト

class wave.Wave_write

Write a WAV file.

Wave_write objects, as returned by open().

For seekable output streams, the wave header will automatically be updated to reflect the number of frames actually written. For unseekable streams, the nframes value must be accurate when the first frame data is written. An accurate nframes value can be achieved either by calling setnframes() or setparams() with the number of frames that will be written before close() is called and then using writeframesraw() to write the frame data, or by calling writeframes() with all of the frame data to be written. In the latter case writeframes() will calculate the number of frames in the data and set nframes accordingly before writing the frame data.

バージョン 3.4 で変更: シーク不能なファイルのサポートが追加されました。

Wave_write objects have the following methods:

close()

nframes が正しいか確認して、ファイルが wave によって開かれていた場合は閉じます。このメソッドはオブジェクトがガベージコレクションされるときに呼び出されます。もし出力ストリームがシーク不能で、 nframes が実際に書き込まれたフレームの数と一致しなければ、例外が起きます。

setnchannels(n)

チャンネル数を設定します。

setsampwidth(n)

サンプルサイズを n バイトに設定します。

setframerate(n)

サンプリングレートを n に設定します。

バージョン 3.2 で変更: 整数ではない値がこのメソッドに入力された場合は、直近の整数に丸められます。

setnframes(n)

フレーム数を n に設定します。もし実際に書き込まれたフレームの数と異なるなら、これは後で変更されます (出力ストリームがシーク不能なら、更新しようとした時にエラーが起きます)。

setcomptype(type, name)

圧縮形式とその記述を設定します。現在のところ、非圧縮を示す圧縮形式 NONE だけがサポートされています。

setparams(tuple)

The tuple should be (nchannels, sampwidth, framerate, nframes, comptype, compname), with values valid for the set*() methods. Sets all parameters.

tell()

ファイルの中の現在位置を返します。 Wave_read.tell()Wave_read.setpos() メソッドでお断りしたことがこのメソッドにも当てはまります。

writeframesraw(data)

nframes の修正なしにオーディオフレームを書き込みます。

バージョン 3.4 で変更: どのような bytes-like object も使用できるようになりました。

writeframes(data)

出力ストリームが seek 不可能で、 data が書き込まれた後でそれ以前に nframes に設定された値と書き込まれた全フレーム数が一致しなければ、エラーを送出します。

バージョン 3.4 で変更: どのような bytes-like object も使用できるようになりました。

writeframes()writeframesraw() メソッドを呼び出したあとで、どんなパラメータを設定しようとしても不正となることに注意して下さい。そうすると wave.Error を発生します。