pathlib
--- Object-oriented filesystem paths¶
バージョン 3.4 で追加.
Source code: Lib/pathlib.py
このモジュールはファイルシステムのパスを表すクラスを提供していて、様々なオペレーティングシステムについての適切な意味論をそれらのクラスに持たせています。 Path クラスは 純粋パス と 具象パス からなります。 純粋パスは I/O を伴わない純粋な計算操作を提供します。 具象パスは純粋パスを継承していますが、 I/O 操作も提供しています。
あなたが今までこのモジュールを使用したことがない場合や、タスクに適しているのがどのクラスかわからない場合は、 Path
はきっとあなたに必要なものでしょう。
Path
はコードが実行されているプラットフォーム用の 具象パス のインスタンスを作成します。
純粋パスは、以下のようないくつかの特殊なケースで有用です:
Unix マシン上で Windows のパスを扱いたいとき (またはその逆)。Unix 上で実行しているときに
WindowsPath
のインスタンスを作成することはできませんが、PureWindowsPath
なら可能になります。実際に OS にアクセスすることなしにパスを操作するだけのコードを確認したいとき。この場合、純粋クラスのインスタンスを一つ作成すれば、それが OS にアクセスすることはないので便利です。
参考
PEP 428: The pathlib module -- オブジェクト指向のファイルシステムパス。
参考
文字列による低水準のパス操作の場合は os.path
も使用できます。
基本的な使い方¶
メインクラスをインポートします:
>>> from pathlib import Path
サブディレクトリの一覧を取得します:
>>> p = Path('.')
>>> [x for x in p.iterdir() if x.is_dir()]
[PosixPath('.hg'), PosixPath('docs'), PosixPath('dist'),
PosixPath('__pycache__'), PosixPath('build')]
このディレクトリツリー内の Python ソースファイルの一覧を取得します:
>>> list(p.glob('**/*.py'))
[PosixPath('test_pathlib.py'), PosixPath('setup.py'),
PosixPath('pathlib.py'), PosixPath('docs/conf.py'),
PosixPath('build/lib/pathlib.py')]
ディレクトリツリー内を移動します:
>>> p = Path('/etc')
>>> q = p / 'init.d' / 'reboot'
>>> q
PosixPath('/etc/init.d/reboot')
>>> q.resolve()
PosixPath('/etc/rc.d/init.d/halt')
パスのプロパティを問い合わせます:
>>> q.exists()
True
>>> q.is_dir()
False
ファイルを開きます:
>>> with q.open() as f: f.readline()
...
'#!/bin/bash\n'
純粋パス¶
純粋パスオブジェクトは実際にファイルシステムにアクセスしないパス操作処理を提供します。これらのクラスにアクセスするには 3 つの方法があり、それらを フレーバー と呼んでいます:
- class pathlib.PurePath(*pathsegments)¶
システムのパスのフレーバーを表すジェネリッククラスです (インスタンスを作成することで
PurePosixPath
またはPureWindowsPath
のどちらかが作成されます):>>> PurePath('setup.py') # Running on a Unix machine PurePosixPath('setup.py')
Each element of pathsegments can be either a string representing a path segment, an object implementing the
os.PathLike
interface which returns a string, or another path object:>>> PurePath('foo', 'some/path', 'bar') PurePosixPath('foo/some/path/bar') >>> PurePath(Path('foo'), Path('bar')) PurePosixPath('foo/bar')
pathsegments が空のとき、現在のディレクトリとみなされます:
>>> PurePath() PurePosixPath('.')
あるパス構成要素が絶対パスである場合、それより前の要素はすべて無視されます (
os.path.join()
と同様):>>> PurePath('/etc', '/usr', 'lib64') PurePosixPath('/usr/lib64') >>> PureWindowsPath('c:/Windows', 'd:bar') PureWindowsPath('d:bar')
Windowsの場合、ルート相対パス (例えば
r'\foo'
) があってもドライブ名はそのまま変わりません:>>> PureWindowsPath('c:/Windows', '/Program Files') PureWindowsPath('c:/Program Files')
単一スラッシュと等価な複数スラッシュやシングルドットは簡略化されますが、ダブルドット (
'..'
) や先頭に位置するダブルスラッシュ ('//'
) は簡略化されません。 これは、様々な理由でパスの意味が簡略化した場合と異なってしまうからです (例: シンボリックリンク、UNCパス):>>> PurePath('foo//bar') PurePosixPath('foo/bar') >>> PurePath('//foo/bar') PurePosixPath('//foo/bar') >>> PurePath('foo/./bar') PurePosixPath('foo/bar') >>> PurePath('foo/../bar') PurePosixPath('foo/../bar')
(通常
PurePosixPath('foo/../bar')
はPurePosixPath('bar')
と等価になりますが、foo
が他のディレクトリへのシンボリックリンクの場合は等価になりません)純粋パスオブジェクトは
os.PathLike
インターフェースを実装しており、そのインターフェースを受理する箇所ならどこでも使用することができます。バージョン 3.6 で変更:
os.PathLike
インターフェースがサポートされました。
- class pathlib.PurePosixPath(*pathsegments)¶
PurePath
のサブクラスです。このパスフレーバーは非 Windows パスを表します:>>> PurePosixPath('/etc') PurePosixPath('/etc')
pathsegments の指定は
PurePath
と同じです。
- class pathlib.PureWindowsPath(*pathsegments)¶
PurePath
のサブクラスです。このパスフレーバー UNC paths を含む Windows ファイルシステムパスを表します:>>> PureWindowsPath('c:/Program Files/') PureWindowsPath('c:/Program Files') >>> PureWindowsPath('//server/share/file') PureWindowsPath('//server/share/file')
pathsegments の指定は
PurePath
と同じです。
これらクラスはあらゆるシステムコールを行わないため、起動しているシステムにかかわらずインスタンスを作成できます。
全般的な性質¶
パスオブジェクトはイミュータブルで ハッシュ可能 です。同じフレーバーのパスオブジェクトは比較ならびに順序付け可能です。これらのプロパティは、フレーバーのケースフォールディング (訳注: 比較のために正規化すること、例えば全て大文字にする) のセマンティクスに従います。
>>> PurePosixPath('foo') == PurePosixPath('FOO')
False
>>> PureWindowsPath('foo') == PureWindowsPath('FOO')
True
>>> PureWindowsPath('FOO') in { PureWindowsPath('foo') }
True
>>> PureWindowsPath('C:') < PureWindowsPath('d:')
True
異なるフレーバーのパスオブジェクト同士の比較は等価になることはなく、順序付けもできません:
>>> PureWindowsPath('foo') == PurePosixPath('foo')
False
>>> PureWindowsPath('foo') < PurePosixPath('foo')
Traceback (most recent call last):
File "<stdin>", line 1, in <module>
TypeError: '<' not supported between instances of 'PureWindowsPath' and 'PurePosixPath'
演算子¶
スラッシュ演算子を使って、 os.path.join()
のように子パスを作成することができます。
スラッシュの右側が絶対パスである場合、左側のパスは無視されます。
Windows環境で、右側のパスがルート相対パス (例: r'\foo'
) である場合、ドライブ名はリセットされません:
>>> p = PurePath('/etc')
>>> p
PurePosixPath('/etc')
>>> p / 'init.d' / 'apache2'
PurePosixPath('/etc/init.d/apache2')
>>> q = PurePath('bin')
>>> '/usr' / q
PurePosixPath('/usr/bin')
>>> p / '/an_absolute_path'
PurePosixPath('/an_absolute_path')
>>> PureWindowsPath('c:/Windows', '/Program Files')
PureWindowsPath('c:/Program Files')
os.PathLike
を実装したオブジェクトが受理できる箇所ならどこでも、パスオブジェクトが使用できます:
>>> import os
>>> p = PurePath('/etc')
>>> os.fspath(p)
'/etc'
パスオブジェクトの文字列表現はそのシステム自身の Raw ファイルシステムパス (ネイティブの形式、例えば Windows では区切り文字がバックスラッシュ) になり、文字列としてファイルパスを取るあらゆる関数に渡すことができます:
>>> p = PurePath('/etc')
>>> str(p)
'/etc'
>>> p = PureWindowsPath('c:/Program Files')
>>> str(p)
'c:\\Program Files'
同様に、パスオブジェクトを bytes
で呼び出すと、Raw ファイルシステムパスを os.fsencode()
でエンコードされたバイト列オブジェクトで返します:
>>> bytes(p)
b'/etc'
注釈
bytes
での呼び出しは Unix 上での使用のみ推奨します。Windows では Unicode 形式が標準的なファイルシステムパス表現になります。
個別の構成要素へのアクセス¶
パスの個別の "構成要素" へアクセスするには、以下のプロパティを使用します:
- PurePath.parts¶
パスのさまざまな構成要素へのアクセス手段を提供するタプルになります:
>>> p = PurePath('/usr/bin/python3') >>> p.parts ('/', 'usr', 'bin', 'python3') >>> p = PureWindowsPath('c:/Program Files/PSF') >>> p.parts ('c:\\', 'Program Files', 'PSF')
(ドライブ名とローカルルートは単一要素にまとめられます)
メソッドとプロパティ¶
純粋パスは以下のメソッドとプロパティを提供します:
- PurePath.drive¶
ドライブ文字または名前を表す文字列があればそれになります:
>>> PureWindowsPath('c:/Program Files/').drive 'c:' >>> PureWindowsPath('/Program Files/').drive '' >>> PurePosixPath('/etc').drive ''
UNC 共有名もドライブとみなされます:
>>> PureWindowsPath('//host/share/foo.txt').drive '\\\\host\\share'
- PurePath.root¶
ローカルまたはグローバルルートを表す文字列があればそれになります:
>>> PureWindowsPath('c:/Program Files/').root '\\' >>> PureWindowsPath('c:Program Files/').root '' >>> PurePosixPath('/etc').root '/'
UNC 共有名は常にルートを持ちます:
>>> PureWindowsPath('//host/share').root '\\'
PurePosixPath
でパスの先頭が3つ以上の連続したスラッシュである場合、 余分なスラッシュは除去されます:>>> PurePosixPath('//etc').root '//' >>> PurePosixPath('///etc').root '/' >>> PurePosixPath('////etc').root '/'
注釈
この挙動は、以下に示す、 The Open Group Base Specifications Issue 6 の 4.11 Pathname Resolution に沿ったものです:
"A pathname that begins with two successive slashes may be interpreted in an implementation-defined manner, although more than two leading slashes shall be treated as a single slash."
- PurePath.anchor¶
ドライブとルートを結合した文字列になります:
>>> PureWindowsPath('c:/Program Files/').anchor 'c:\\' >>> PureWindowsPath('c:Program Files/').anchor 'c:' >>> PurePosixPath('/etc').anchor '/' >>> PureWindowsPath('//host/share').anchor '\\\\host\\share\\'
- PurePath.parents¶
パスの論理的な上位パスにアクセスできるイミュータブルなシーケンスになります:
>>> p = PureWindowsPath('c:/foo/bar/setup.py') >>> p.parents[0] PureWindowsPath('c:/foo/bar') >>> p.parents[1] PureWindowsPath('c:/foo') >>> p.parents[2] PureWindowsPath('c:/')
バージョン 3.10 で変更: parents シーケンスが、スライス と負のインデックスをサポートするようになりました。
- PurePath.parent¶
パスの論理的な上位パスになります:
>>> p = PurePosixPath('/a/b/c/d') >>> p.parent PurePosixPath('/a/b/c')
アンカーの位置を超えることや空のパスになる位置には対応していません:
>>> p = PurePosixPath('/') >>> p.parent PurePosixPath('/') >>> p = PurePosixPath('.') >>> p.parent PurePosixPath('.')
注釈
これは純粋な字句操作であるため、以下のような挙動になります:
>>> p = PurePosixPath('foo/..') >>> p.parent PurePosixPath('foo')
任意のファイルシステムパスを上位方向に移動したい場合、シンボリックリンクの解決や
".."
要素の除去のため、最初にPath.resolve()
を呼ぶことを推奨します。
- PurePath.name¶
パス要素の末尾を表す文字列があればそれになります。ドライブやルートは含まれません:
>>> PurePosixPath('my/library/setup.py').name 'setup.py'
UNC ドライブ名は考慮されません:
>>> PureWindowsPath('//some/share/setup.py').name 'setup.py' >>> PureWindowsPath('//some/share').name ''
- PurePath.suffix¶
The file extension of the final component, if any:
>>> PurePosixPath('my/library/setup.py').suffix '.py' >>> PurePosixPath('my/library.tar.gz').suffix '.gz' >>> PurePosixPath('my/library').suffix ''
- PurePath.suffixes¶
A list of the path's file extensions:
>>> PurePosixPath('my/library.tar.gar').suffixes ['.tar', '.gar'] >>> PurePosixPath('my/library.tar.gz').suffixes ['.tar', '.gz'] >>> PurePosixPath('my/library').suffixes []
- PurePath.stem¶
パス要素の末尾から拡張子を除いたものになります:
>>> PurePosixPath('my/library.tar.gz').stem 'library.tar' >>> PurePosixPath('my/library.tar').stem 'library' >>> PurePosixPath('my/library').stem 'library'
- PurePath.as_posix()¶
フォワードスラッシュ (
/
) を使用したパスを表す文字列を返します:>>> p = PureWindowsPath('c:\\windows') >>> str(p) 'c:\\windows' >>> p.as_posix() 'c:/windows'
- PurePath.as_uri()¶
Represent the path as a
file
URI.ValueError
is raised if the path isn't absolute.>>> p = PurePosixPath('/etc/passwd') >>> p.as_uri() 'file:///etc/passwd' >>> p = PureWindowsPath('c:/Windows') >>> p.as_uri() 'file:///c:/Windows'
- PurePath.is_absolute()¶
パスが絶対パスかどうかを返します。パスが絶対パスとみなされるのは、ルートと (フレーバーが許す場合) ドライブとの両方が含まれる場合です:
>>> PurePosixPath('/a/b').is_absolute() True >>> PurePosixPath('a/b').is_absolute() False >>> PureWindowsPath('c:/a/b').is_absolute() True >>> PureWindowsPath('/a/b').is_absolute() False >>> PureWindowsPath('c:').is_absolute() False >>> PureWindowsPath('//some/share').is_absolute() True
- PurePath.is_relative_to(*other)¶
このパスが other パスに対して相対なのかそうでないのかの結果を返します。
>>> p = PurePath('/etc/passwd') >>> p.is_relative_to('/etc') True >>> p.is_relative_to('/usr') False
If multiple arguments are supplied, they are joined together.
This method is string-based; it neither accesses the filesystem nor treats "
..
" segments specially. The following code is equivalent:>>> u = PurePath('/usr') >>> u == p or u in p.parents False
バージョン 3.9 で追加.
- PurePath.is_reserved()¶
PureWindowsPath
の場合はパスが Windows 上で予約されていればTrue
を返し、そうでなければFalse
を返します。PurePosixPath
の場合は常にFalse
を返します。>>> PureWindowsPath('nul').is_reserved() True >>> PurePosixPath('nul').is_reserved() False
File system calls on reserved paths can fail mysteriously or have unintended effects.
- PurePath.joinpath(*other)¶
Calling this method is equivalent to combining the path with each of the other arguments in turn:
>>> PurePosixPath('/etc').joinpath('passwd') PurePosixPath('/etc/passwd') >>> PurePosixPath('/etc').joinpath(PurePosixPath('passwd')) PurePosixPath('/etc/passwd') >>> PurePosixPath('/etc').joinpath('init.d', 'apache2') PurePosixPath('/etc/init.d/apache2') >>> PureWindowsPath('c:').joinpath('/Program Files') PureWindowsPath('c:/Program Files')
- PurePath.match(pattern)¶
Match this path against the provided glob-style pattern. Return
True
if matching is successful,False
otherwise.If pattern is relative, the path can be either relative or absolute, and matching is done from the right:
>>> PurePath('a/b.py').match('*.py') True >>> PurePath('/a/b/c.py').match('b/*.py') True >>> PurePath('/a/b/c.py').match('a/*.py') False
If pattern is absolute, the path must be absolute, and the whole path must match:
>>> PurePath('/a.py').match('/*.py') True >>> PurePath('a/b.py').match('/*.py') False
他のメソッドと同様に、大文字小文字の区別はプラットフォームの設定に従います:
>>> PurePosixPath('b.py').match('*.PY') False >>> PureWindowsPath('b.py').match('*.PY') True
- PurePath.relative_to(*other)¶
Compute a version of this path relative to the path represented by other. If it's impossible, ValueError is raised:
>>> p = PurePosixPath('/etc/passwd') >>> p.relative_to('/') PurePosixPath('etc/passwd') >>> p.relative_to('/etc') PurePosixPath('passwd') >>> p.relative_to('/usr') Traceback (most recent call last): File "<stdin>", line 1, in <module> File "pathlib.py", line 694, in relative_to .format(str(self), str(formatted))) ValueError: '/etc/passwd' is not in the subpath of '/usr' OR one path is relative and the other absolute.
If multiple arguments are supplied, they are joined together.
NOTE: This function is part of
PurePath
and works with strings. It does not check or access the underlying file structure.
- PurePath.with_name(name)¶
現在のパスの
name
部分を変更したパスを返します。オリジナルパスにname
部分がない場合は ValueError が送出されます:>>> p = PureWindowsPath('c:/Downloads/pathlib.tar.gz') >>> p.with_name('setup.py') PureWindowsPath('c:/Downloads/setup.py') >>> p = PureWindowsPath('c:/') >>> p.with_name('setup.py') Traceback (most recent call last): File "<stdin>", line 1, in <module> File "/home/antoine/cpython/default/Lib/pathlib.py", line 751, in with_name raise ValueError("%r has an empty name" % (self,)) ValueError: PureWindowsPath('c:/') has an empty name
- PurePath.with_stem(stem)¶
現在のパスの
stem
部分を変更したパスを返します。オリジナルパスにstem
部分がない場合は ValueError が送出されます:>>> p = PureWindowsPath('c:/Downloads/draft.txt') >>> p.with_stem('final') PureWindowsPath('c:/Downloads/final.txt') >>> p = PureWindowsPath('c:/Downloads/pathlib.tar.gz') >>> p.with_stem('lib') PureWindowsPath('c:/Downloads/lib.gz') >>> p = PureWindowsPath('c:/') >>> p.with_stem('') Traceback (most recent call last): File "<stdin>", line 1, in <module> File "/home/antoine/cpython/default/Lib/pathlib.py", line 861, in with_stem return self.with_name(stem + self.suffix) File "/home/antoine/cpython/default/Lib/pathlib.py", line 851, in with_name raise ValueError("%r has an empty name" % (self,)) ValueError: PureWindowsPath('c:/') has an empty name
バージョン 3.9 で追加.
- PurePath.with_suffix(suffix)¶
suffix
を変更した新しいパスを返します。 元のパスに suffix が無かった場合、代わりに新しい suffix が追加されます。 suffix が空文字列だった場合、元の suffix は除去されます:>>> p = PureWindowsPath('c:/Downloads/pathlib.tar.gz') >>> p.with_suffix('.bz2') PureWindowsPath('c:/Downloads/pathlib.tar.bz2') >>> p = PureWindowsPath('README') >>> p.with_suffix('.txt') PureWindowsPath('README.txt') >>> p = PureWindowsPath('README.txt') >>> p.with_suffix('') PureWindowsPath('README')
具象パス¶
具象パスは純粋パスクラスのサブクラスです。純粋パスが提供する操作に加え、パスオブジェクト上でシステムコールを呼ぶメソッドも提供しています。具象パスのインスタンスを作成するには 3 つの方法があります:
- class pathlib.Path(*pathsegments)¶
PurePath
のサブクラスであり、システムのパスフレーバーの具象パスを表します (このインスタンスの作成でPosixPath
かWindowsPath
のどちらかが作成されます):>>> Path('setup.py') PosixPath('setup.py')
pathsegments の指定は
PurePath
と同じです。
- class pathlib.PosixPath(*pathsegments)¶
Path
およびPurePosixPath
のサブクラスで、非 Windows ファイルシステムの具象パスを表します:>>> PosixPath('/etc') PosixPath('/etc')
pathsegments の指定は
PurePath
と同じです。
- class pathlib.WindowsPath(*pathsegments)¶
Path
およびPureWindowsPath
のサブクラスで、Windows ファイルシステムの具象パスを表します:>>> WindowsPath('c:/Program Files/') WindowsPath('c:/Program Files')
pathsegments の指定は
PurePath
と同じです。
インスタンスを作成できるのはシステムと一致するフレーバーのみです (互換性のないパスフレーバーでのシステムコールの許可はバグやアプリケーションの異常終了の原因になります):
>>> import os
>>> os.name
'posix'
>>> Path('setup.py')
PosixPath('setup.py')
>>> PosixPath('setup.py')
PosixPath('setup.py')
>>> WindowsPath('setup.py')
Traceback (most recent call last):
File "<stdin>", line 1, in <module>
File "pathlib.py", line 798, in __new__
% (cls.__name__,))
NotImplementedError: cannot instantiate 'WindowsPath' on your system
Methods¶
Concrete paths provide the following methods in addition to pure paths
methods. Many of these methods can raise an OSError
if a system
call fails (for example because the path doesn't exist).
バージョン 3.8 で変更: exists()
, is_dir()
, is_file()
,
is_mount()
, is_symlink()
,
is_block_device()
, is_char_device()
,
is_fifo()
, is_socket()
now return False
instead of raising an exception for paths that contain characters
unrepresentable at the OS level.
- classmethod Path.cwd()¶
(
os.getcwd()
が返す) 現在のディレクトリを表す新しいパスオブジェクトを返します:>>> Path.cwd() PosixPath('/home/antoine/pathlib')
- classmethod Path.home()¶
ユーザーのホームディレクトリ (
os.path.expanduser()
での~
の返り値) を表す新しいパスオブジェクトを返します。ホームディレクトリが解決できない場合は、RuntimeError
を送出します。>>> Path.home() PosixPath('/home/antoine')
バージョン 3.5 で追加.
- Path.stat(*, follow_symlinks=True)¶
Return a
os.stat_result
object containing information about this path, likeos.stat()
. The result is looked up at each call to this method.このメソッドは通常はシンボリックリンクをたどります。シンボリックリンクに対して stat したい場合は
follow_symlinks=False
とするか、lstat()
を利用してください。>>> p = Path('setup.py') >>> p.stat().st_size 956 >>> p.stat().st_mtime 1327883547.852554
バージョン 3.10 で変更: follow_symlinks パラメータが追加されました。
- Path.chmod(mode, *, follow_symlinks=True)¶
os.chmod()
のようにファイルのモードとアクセス権限を変更します。このメソッドは通常シンボリックリンクをたどります。一部のUnixではシンボリックリンク自体のパーミッション変更をサポートしています。そのようなプラットフォームでは引数に``follow_symlinks=False`` を追加するか、
lchmod()
を使用してください。>>> p = Path('setup.py') >>> p.stat().st_mode 33277 >>> p.chmod(0o444) >>> p.stat().st_mode 33060
バージョン 3.10 で変更: follow_symlinks パラメータが追加されました。
- Path.exists()¶
Whether the path points to an existing file or directory:
>>> Path('.').exists() True >>> Path('setup.py').exists() True >>> Path('/etc').exists() True >>> Path('nonexistentfile').exists() False
注釈
If the path points to a symlink,
exists()
returns whether the symlink points to an existing file or directory.
- Path.expanduser()¶
パス要素
~
および~user
をos.path.expanduser()
が返すように展開した新しいパスオブジェクトを返します。ホームディレクトリが解決できない場合は、RuntimeError
を送出します。>>> p = PosixPath('~/films/Monty Python') >>> p.expanduser() PosixPath('/home/eric/films/Monty Python')
バージョン 3.5 で追加.
- Path.glob(pattern)¶
現在のパスが表すディレクトリ内で相対 pattern に一致する (あらゆる種類の) すべてのファイルを yield します:
>>> sorted(Path('.').glob('*.py')) [PosixPath('pathlib.py'), PosixPath('setup.py'), PosixPath('test_pathlib.py')] >>> sorted(Path('.').glob('*/*.py')) [PosixPath('docs/conf.py')]
Patterns are the same as for
fnmatch
, with the addition of "**
" which means "this directory and all subdirectories, recursively". In other words, it enables recursive globbing:>>> sorted(Path('.').glob('**/*.py')) [PosixPath('build/lib/pathlib.py'), PosixPath('docs/conf.py'), PosixPath('pathlib.py'), PosixPath('setup.py'), PosixPath('test_pathlib.py')]
注釈
Using the "
**
" pattern in large directory trees may consume an inordinate amount of time.引数
self
,pattern
を指定して 監査イベントpathlib.Path.glob
を送出します。
- Path.group()¶
Return the name of the group owning the file.
KeyError
is raised if the file's gid isn't found in the system database.
- Path.is_dir()¶
Return
True
if the path points to a directory (or a symbolic link pointing to a directory),False
if it points to another kind of file.パスが存在しないか壊れたシンボリックリンクだった場合にも
False
が返されます; (パーミッションエラーのような) その他のエラーは伝搬されます。
- Path.is_file()¶
Return
True
if the path points to a regular file (or a symbolic link pointing to a regular file),False
if it points to another kind of file.パスが存在しないか壊れたシンボリックリンクだった場合にも
False
が返されます; (パーミッションエラーのような) その他のエラーは伝搬されます。
- Path.is_mount()¶
Return
True
if the path is a mount point: a point in a file system where a different file system has been mounted. On POSIX, the function checks whether path's parent,path/..
, is on a different device than path, or whetherpath/..
and path point to the same i-node on the same device --- this should detect mount points for all Unix and POSIX variants. Not implemented on Windows.バージョン 3.7 で追加.
- Path.is_symlink()¶
パスがシンボリックリンクを指していた場合
True
を返し、その他の場合はFalse
を返します。パスが存在しない場合も
False
を返します; (パーミッションエラーのような) その他のエラーは伝搬されます。
- Path.is_socket()¶
パスが Unix ソケット (または Unix ソケットへのシンボリックリンク) を指していた場合
True
を返します。その他の種類のファイルの場合False
を返します。パスが存在しないか壊れたシンボリックリンクだった場合にも
False
が返されます; (パーミッションエラーのような) その他のエラーは伝搬されます。
- Path.is_fifo()¶
パスが FIFO (または FIFO へのシンボリックリンク) を指していた場合
True
を返します。その他の種類のファイルの場合はFalse
を返します。パスが存在しないか壊れたシンボリックリンクだった場合にも
False
が返されます; (パーミッションエラーのような) その他のエラーは伝搬されます。
- Path.is_block_device()¶
パスがブロックデバイス (またはブロックデバイスへのシンボリックリンク) を指していた場合
True
を返します。その他の種類のファイルの場合はFalse
を返します。パスが存在しないか壊れたシンボリックリンクだった場合にも
False
が返されます; (パーミッションエラーのような) その他のエラーは伝搬されます。
- Path.is_char_device()¶
パスがキャラクターデバイス (またはキャラクターデバイスへのシンボリックリンク) を指していた場合、
True
を返します。その他の種類のファイルの場合False
を返します。パスが存在しないか壊れたシンボリックリンクだった場合にも
False
が返されます; (パーミッションエラーのような) その他のエラーは伝搬されます。
- Path.iterdir()¶
パスがディレクトリを指していた場合、ディレクトリの内容のパスオブジェクトを yield します:
>>> p = Path('docs') >>> for child in p.iterdir(): child ... PosixPath('docs/conf.py') PosixPath('docs/_templates') PosixPath('docs/make.bat') PosixPath('docs/index.rst') PosixPath('docs/_build') PosixPath('docs/_static') PosixPath('docs/Makefile')
The children are yielded in arbitrary order, and the special entries
'.'
and'..'
are not included. If a file is removed from or added to the directory after creating the iterator, whether a path object for that file be included is unspecified.
- Path.lchmod(mode)¶
Path.chmod()
のように振る舞いますが、パスがシンボリックリンクを指していた場合、リンク先ではなくシンボリックリンク自身のモードが変更されます。
- Path.lstat()¶
Path.stat()
のように振る舞いますが、パスがシンボリックリンクを指していた場合、リンク先ではなくシンボリックリンク自身の情報を返します。
- Path.mkdir(mode=0o777, parents=False, exist_ok=False)¶
Create a new directory at this given path. If mode is given, it is combined with the process'
umask
value to determine the file mode and access flags. If the path already exists,FileExistsError
is raised.parents の値が真の場合、このパスの親ディレクトリを必要に応じて作成します; それらのアクセス制限はデフォルト値が取られ、mode は使用されません (POSIX の
mkdir -p
コマンドを真似ています)。parents の値が偽の場合 (デフォルト)、親ディレクトリがないと
FileNotFoundError
を送出します。exist_ok の値が (デフォルトの) 偽の場合、対象のディレクトリがすでに存在すると
FileExistsError
を送出します。If exist_ok is true,
FileExistsError
will not be raised unless the given path already exists in the file system and is not a directory (same behavior as the POSIXmkdir -p
command).バージョン 3.5 で変更: exist_ok 引数が追加されました。
- Path.open(mode='r', buffering=-1, encoding=None, errors=None, newline=None)¶
組み込み関数
open()
のようにパスが指しているファイルを開きます:>>> p = Path('setup.py') >>> with p.open() as f: ... f.readline() ... '#!/usr/bin/env python3\n'
- Path.owner()¶
Return the name of the user owning the file.
KeyError
is raised if the file's uid isn't found in the system database.
- Path.read_bytes()¶
指定されたファイルの内容をバイナリオブジェクトで返します:
>>> p = Path('my_binary_file') >>> p.write_bytes(b'Binary file contents') 20 >>> p.read_bytes() b'Binary file contents'
バージョン 3.5 で追加.
- Path.read_text(encoding=None, errors=None)¶
指定されたファイルの内容を文字列としてデコードして返します:
>>> p = Path('my_text_file') >>> p.write_text('Text file contents') 18 >>> p.read_text() 'Text file contents'
ファイルを開いた後に閉じます。 オプションのパラメーターの意味は
open()
と同じです。バージョン 3.5 で追加.
- Path.readlink()¶
(
os.readlink()
が返す) シンボリックリンクが指すパスを返します:>>> p = Path('mylink') >>> p.symlink_to('setup.py') >>> p.readlink() PosixPath('setup.py')
バージョン 3.9 で追加.
- Path.rename(target)¶
Rename this file or directory to the given target, and return a new Path instance pointing to target. On Unix, if target exists and is a file, it will be replaced silently if the user has permission. On Windows, if target exists,
FileExistsError
will be raised. target can be either a string or another path object:>>> p = Path('foo') >>> p.open('w').write('some text') 9 >>> target = Path('bar') >>> p.rename(target) PosixPath('bar') >>> target.open().read() 'some text'
The target path may be absolute or relative. Relative paths are interpreted relative to the current working directory, not the directory of the Path object.
It is implemented in terms of
os.rename()
and gives the same guarantees.バージョン 3.8 で変更: Added return value, return the new Path instance.
- Path.replace(target)¶
Rename this file or directory to the given target, and return a new Path instance pointing to target. If target points to an existing file or empty directory, it will be unconditionally replaced.
The target path may be absolute or relative. Relative paths are interpreted relative to the current working directory, not the directory of the Path object.
バージョン 3.8 で変更: Added return value, return the new Path instance.
- Path.absolute()¶
正規化やシンボリックリンクの解決をせずに、パスを絶対パスにします。新しいパスオブジェクトを返します:
>>> p = Path('tests') >>> p PosixPath('tests') >>> p.absolute() PosixPath('/home/antoine/pathlib/tests')
- Path.resolve(strict=False)¶
パスを絶対パスにし、あらゆるシンボリックリンクを解決します。新しいパスオブジェクトが返されます:
>>> p = Path() >>> p PosixPath('.') >>> p.resolve() PosixPath('/home/antoine/pathlib')
"
..
" 要素は除去されます (このような挙動を示すのはこのメソッドだけです):>>> p = Path('docs/../setup.py') >>> p.resolve() PosixPath('/home/antoine/pathlib/setup.py')
If the path doesn't exist and strict is
True
,FileNotFoundError
is raised. If strict isFalse
, the path is resolved as far as possible and any remainder is appended without checking whether it exists. If an infinite loop is encountered along the resolution path,RuntimeError
is raised.バージョン 3.6 で追加: The strict argument (pre-3.6 behavior is strict).
- Path.rglob(pattern)¶
This is like calling
Path.glob()
with "**/
" added in front of the given relative pattern:>>> sorted(Path().rglob("*.py")) [PosixPath('build/lib/pathlib.py'), PosixPath('docs/conf.py'), PosixPath('pathlib.py'), PosixPath('setup.py'), PosixPath('test_pathlib.py')]
引数
self
,pattern
を指定して 監査イベントpathlib.Path.rglob
を送出します。
- Path.rmdir()¶
現在のディレクトリを削除します。ディレクトリは空でなければなりません。
- Path.samefile(other_path)¶
このパスが参照するファイルが other_path (Path オブジェクトか文字列) と同じであれば
True
を、異なるファイルであればFalse
を返します。意味的にはos.path.samefile()
およびos.path.samestat()
と同じです。なんらかの理由でどちらかのファイルにアクセスできない場合は
OSError
が送出されます。>>> p = Path('spam') >>> q = Path('eggs') >>> p.samefile(q) False >>> p.samefile('spam') True
バージョン 3.5 で追加.
- Path.symlink_to(target, target_is_directory=False)¶
Make this path a symbolic link pointing to target.
On Windows, a symlink represents either a file or a directory, and does not morph to the target dynamically. If the target is present, the type of the symlink will be created to match. Otherwise, the symlink will be created as a directory if target_is_directory is
True
or a file symlink (the default) otherwise. On non-Windows platforms, target_is_directory is ignored.>>> p = Path('mylink') >>> p.symlink_to('setup.py') >>> p.resolve() PosixPath('/home/antoine/pathlib/setup.py') >>> p.stat().st_size 956 >>> p.lstat().st_size 8
注釈
引数の並び (link, target) は
os.symlink()
とは逆です。
- Path.hardlink_to(target)¶
このパスを target と同じファイルへのハードリンクにします。
注釈
引数の並び (link, target) は
os.link()
とは逆です。バージョン 3.10 で追加.
- Path.link_to(target)¶
Make target a hard link to this path.
警告
This function does not make this path a hard link to target, despite the implication of the function and argument names. The argument order (target, link) is the reverse of
Path.symlink_to()
andPath.hardlink_to()
, but matches that ofos.link()
.バージョン 3.8 で追加.
バージョン 3.10 で非推奨: This method is deprecated in favor of
Path.hardlink_to()
, as the argument order ofPath.link_to()
does not match that ofPath.symlink_to()
.
- Path.touch(mode=0o666, exist_ok=True)¶
Create a file at this given path. If mode is given, it is combined with the process'
umask
value to determine the file mode and access flags. If the file already exists, the function succeeds if exist_ok is true (and its modification time is updated to the current time), otherwiseFileExistsError
is raised.
- Path.unlink(missing_ok=False)¶
このファイルまたはシンボリックリンクを削除します。パスがディレクトリを指している場合は
Path.rmdir()
を使用してください。missing_ok の値が (デフォルトの) 偽の場合、対象のファイルが存在しないと
FileNotFoundError
を送出します。missing_ok の値が真の場合、
FileExistsError
例外を送出しません (POSIX のrm -f
コマンドの挙動と同じ)。バージョン 3.8 で変更: missing_ok 引数が追加されました。
- Path.write_bytes(data)¶
指定されたファイルをバイトモードで開き、data を書き込み、ファイルを閉じます:
>>> p = Path('my_binary_file') >>> p.write_bytes(b'Binary file contents') 20 >>> p.read_bytes() b'Binary file contents'
同じ名前のファイルがすでにあれば上書きされます。
バージョン 3.5 で追加.
- Path.write_text(data, encoding=None, errors=None, newline=None)¶
指定されたファイルをテキストモードで開き、data を書き込み、ファイルを閉じます:
>>> p = Path('my_text_file') >>> p.write_text('Text file contents') 18 >>> p.read_text() 'Text file contents'
同じ名前のファイルが存在する場合は上書きされます。オプションのパラメーターの意味は
open()
と同じです。バージョン 3.5 で追加.
バージョン 3.10 で変更: newline パラメータが追加されました。
Correspondence to tools in the os
module¶
下にあるのは、様々な os
関数とそれに相当する PurePath
あるいは Path
の同等のものとの対応表です。
注釈
Not all pairs of functions/methods below are equivalent. Some of them,
despite having some overlapping use-cases, have different semantics. They
include os.path.abspath()
and Path.absolute()
,
os.path.relpath()
and PurePath.relative_to()
.
脚注