18.3. mailcap
--- mailcap ファイルの操作¶
ソースコード: Lib/mailcap.py
mailcap ファイルは、メールリーダや Web ブラウザのような MIME 対応のアプリケーションが、異なる MIME タイプのファイルにどのように反応するかを設定するために使われます ("mailcap" の名前は "mail capability" から取られました)。例えば、ある mailcap ファイルに video/mpeg; xmpeg %s
のような行が入っていたとします。ユーザが email メッセージや Web ドキュメント上でその MIME タイプ video/mpeg に遭遇すると、 %s
はファイル名 (通常テンポラリファイルに属するものになります) に置き換えられ、ファイルを閲覧するためにxmpeg プログラムが自動的に起動されます。
mailcap の形式は RFC 1524, "A User Agent Configuration Mechanism For Multimedia Mail Format Information" で文書化されていますが、この文書はインターネット標準ではありません。しかしながら、 mailcap ファイルはほとんどの Unix システムでサポートされています。
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mailcap.
findmatch
(caps, MIMEtype[, key[, filename[, plist]]])¶ 2 要素のタプルを返します; 最初の要素は文字列で、実行すべきコマンド (
os.system()
に渡されます) が入っています。二つめの要素は与えられた MIME タイプに対する mailcap エントリです。一致する MIME タイプが見つからなかった場合、(None, None)
が返されます。key は desired フィールドの値で、実行すべき動作のタイプを表現します; ほとんどの場合、単に MIME 形式のデータ本体を見たいと思うので、標準の値は 'view' になっています。与えられた MIME 型をもつ新たなデータ本体を作成した場合や、既存のデータ本体を置き換えたい場合には、'view' の他に 'compose' および 'edit' を取ることもできます。これらフィールドの完全なリストについては RFC 1524 を参照してください。
filename はコマンドライン中で
%s
に代入されるファイル名です; 標準の値は'/dev/null'
で、たいていこの値を使いたいわけではないはずです。従って、ファイル名を指定してこのフィールドを上書きする必要があるでしょう。plist は名前付けされたパラメタのリストです; 標準の値は単なる空のリストです。リスト中の各エントリはパラメタ名を含む文字列、等号 (
'='
)、およびパラメタの値でなければなりません。mailcap エントリには%{foo}
といったような名前つきのパラメタを含めることができ、'foo' と名づけられたパラメタの値に置き換えられます。例えば、コマンドラインshowpartial %{id} %{number} %{total}
が mailcap ファイルにあり、plist が['id=1', 'number=2', 'total=3']
に設定されていれば、コマンドラインは'showpartial 1 2 3'
になります。mailcap ファイル中では、オプションの "test" フィールドを使って、(計算機アーキテクチャや、利用しているウィンドウシステムといった) 何らかの外部条件をテストするよう指定することができます。
findmatch()
はこれらの条件を自動的にチェックし、チェックが失敗したエントリを読み飛ばします。
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mailcap.
getcaps
()¶ MIME タイプを mailcap ファイルのエントリに対応付ける辞書を返します。この辞書は
findmatch()
関数に渡されるべきものです。エントリは辞書のリストとして記憶されますが、この表現形式の詳細について知っておく必要はないでしょう。mailcap 情報はシステム上で見つかった全ての mailcap ファイルから導出されます。ユーザ設定の mailcap ファイル
$HOME/.mailcap
はシステムの mailcap ファイル/etc/mailcap
、/usr/etc/mailcap
、および/usr/local/etc/mailcap
の内容を上書きします。
以下に使用例を示します:
>>> import mailcap
>>> d = mailcap.getcaps()
>>> mailcap.findmatch(d, 'video/mpeg', filename='tmp1223')
('xmpeg tmp1223', {'view': 'xmpeg %s'})