4. 組み込み定数

組み込み名前空間にはいくつかの定数があります。定数の一覧:

False

bool 型における、偽を表す値です。

バージョン 2.3 で追加.

True

bool 型における、真を表す値です。

バージョン 2.3 で追加.

None

types.NoneType の唯一の値です。 None は、例えば関数にデフォルト値が渡されないときのように、値がないことを表すために しばしば用いられます。

バージョン 2.4 で変更: None に対する代入は不正であり、 SyntaxError を送出します。

NotImplemented

"拡張比較 (rich comparison)" 特殊メソッド (__eq__(), __lt__(), と仲間たち) が返す特別な値で、相手の型に対する比較が実装されていないことを示します。

Ellipsis

拡張スライス文において用いられる特殊な値です。

__debug__

この定数は、Python が -O オプションを有効にして開始されたのでなければ真です。 assert 文も参照して下さい。

注釈

None__debug__ という名前は再代入できないので (これらに対する代入は、たとえ属性名としてであっても SyntaxError が送出されます)、これらは「真の」定数であると考えることができます。

バージョン 2.7 で変更: 属性名としての __debug__ への代入が禁止されました。

4.1. site モジュールで追加される定数

site モジュール (-S コマンドラインオプションが指定されない限り、スタートアップ時に自動的にインポートされます) は組み込み名前空間にいくつかの定数を追加します。それらは対話的インタープリタシェルで有用ですが、プログラム中では使うべきではありません。

quit([code=None])
exit([code=None])

表示されたときに "Use quit() or Ctrl-D (i.e. EOF) to exit" のようなメッセージを表示し、呼び出されたときには指定された終了コードを伴って SystemExit を送出するオブジェクトです。

credits

表示あるいは呼び出されたときに、それぞれ著作権あるいはクレジットのテキストが表示されるオブジェクトです。

license

表示されたときに "Type license() to see the full license text" というメッセージを表示し、呼び出されたときには完全なライセンスのテキストをページャのような形式で (1画面分づつ) 表示するオブジェクトです。