xml.dom --- ドキュメントオブジェクトモデル API¶
ソースコード: Lib/xml/dom/__init__.py
文書オブジェクトモデル (Document Object Model)、すなわち "DOM" は、ワールドワイドウェブコンソーシアム (World Wide Web Consortium, W3C) による、XML ドキュメントにアクセスしたり変更を加えたりするための、プログラミング言語間共通の API です。DOM 実装によって、XML ドキュメントはツリー構造として表現されます。また、クライアントコード側でツリー構造をゼロから構築できるようになります。さらに、前述の構造に対して、よく知られたインターフェースをもつ一連のオブジェクトを通したアクセス手段も提供します。
DOM はランダムアクセスを行うアプリケーションで非常に有用です。 SAX では、一度に閲覧することができるのはドキュメントのほんの一部分です。 ある SAX 要素に注目している際には、別の要素をアクセスすることはできません。 またテキストノードに注目しているときには、そのテキストノードを含む要素にアクセスすることができません。 SAX によるアプリケーションを書くときには、プログラムがドキュメント内のどこを処理しているのかを追跡するよう、コードのどこかに記述する必要があります。 SAX 自体がその作業を行ってくれることはありません。 さらに、XML ドキュメントに対する先読み (look ahead) が必要だとすると不運なことになります。
ツリーにアクセスできないイベント駆動モデルでは実現できないアプリケーションもあります。 もちろん、何らかのツリーを SAX イベントに応じて自分で構築することもできるでしょうが、DOM ではそのようなコードを書かなくてもよくなります。 DOM は XML データに対する標準的なツリー表現なのです。
文書オブジェクトモデルは、W3C によっていくつかの段階、W3C の用語で言えば "レベル (level)" で定義されています。Python においては、DOM API への対応付けは実質的には DOM レベル 2 勧告に基づいています。
DOM アプリケーションは、普通は XML を DOM に解析するところから始まります。どのようにして解析を行うかについては DOM レベル 1 では全くカバーしておらず、レベル 2 では限定的な改良だけが行われました: レベル 2 では Document を生成するメソッドを提供する DOMImplementation オブジェクトクラスがありますが、実装に依存しない方法で XML リーダ(reader)/パーザ(parser)/文書ビルダ (Document builder) にアクセスする方法はありません。また、既存の Document オブジェクトなしにこれらのメソッドにアクセスするような、よく定義された方法もありません。 Python では、各々の DOM 実装で getDOMImplementation() が定義されているはずです。 DOM レベル 3 ではロード(Load)/ストア(Store) 仕様が追加され、リーダのインターフェースにを定義していますが、Python 標準ライブラリではまだ利用することができません。
DOM 文書オブジェクトを生成したら、そのプロパティとメソッドを使って XML 文書の一部にアクセスできます。これらのプロパティは DOM 仕様で定義されています; 本リファレンスマニュアルでは、Python において DOM 仕様がどのように解釈されているかを記述しています。
W3C から提供されている仕様は、 DOM API を Java、ECMAScript、および OMG IDL で定義しています。ここで定義されている Python での対応づけは、大部分がこの仕様の IDL 版に基づいていますが、厳密な準拠は必要とされていません (実装で IDL の厳密な対応付けをサポートするのは自由ですが)。API への対応付けに関する詳細な議論は 適合性 を参照してください。
参考
- Document Object Model (DOM) Level 2 Specification
Python DOM API が準拠している W3C 勧告。
- Document Object Model (DOM) Level 1 Specification
xml.dom.minidomでサポートされている W3C の DOM に関する勧告。- Python Language Mapping Specification
このドキュメントでは OMG IDL から Python への対応付けを記述しています。
モジュールコンテンツ¶
xml.dom には次の関数があります。
- xml.dom.registerDOMImplementation(name, factory)¶
ファクトリ関数 (factory function) factory を名前 name で登録します。ファクトリ関数は
DOMImplementationインターフェースを実装するオブジェクトを返さなければなりません。特定の実装 (例えば実装が何らかのカスタマイズをサポートしている場合) に適切となるように、ファクトリ関数は毎回同じオブジェクトを返したり、呼び出しごとに新しいオブジェクトを返したりすることが出来ます。
- xml.dom.getDOMImplementation(name=None, features=())¶
Return a suitable DOM implementation. The name is either well-known, the module name of a DOM implementation, or
None. If it is notNone, imports the corresponding module and returns aDOMImplementationobject if the import succeeds. If no name is given, and if the environment variablePYTHON_DOMis set, this variable is used to find the implementation. The only well-known name in the standard library is'minidom', forxml.dom.minidom.nameが指定されていない場合、利用可能な実装から必要な機能を備えたものを探します。 実装が見つからなければImportErrorを送出します。featuresは(feature, version)のペアのシーケンスでなければなりません。 これらのペアは、利用可能なDOMImplementationオブジェクトのhasFeature()メソッドに渡されます。
いくつかの便利な定数も提供されています:
- xml.dom.EMPTY_NAMESPACE¶
DOM のノードに名前空間が関連付けられていないことを示す値です。 通常、ノードの
namespaceURIの値や、名前空間を扱うメソッドの namespaceURI 引数として使われます。
- xml.dom.XML_NAMESPACE¶
Namespaces in XML (4 節) で定義されている、予約済みプレフィクス (reserved prefix)
xmlに関連付けられた名前空間 URI です。
- xml.dom.XMLNS_NAMESPACE¶
Document Object Model (DOM) Level 2 Core Specification (1.1.8 節) で定義されている、名前空間宣言への名前空間 URI です。
- xml.dom.XHTML_NAMESPACE¶
XHTML 1.0: The Extensible HyperText Markup Language (3.1.1 節) で定義されている、XHTML 名前空間 URI です。
xml.dom には、基底クラス Node と DOM の例外クラスもあります。
このモジュールの Node クラスは、DOM 仕様で定義されるメソッドや属性を実装していません。
これらは具体的な DOM 実装が提供する必要があります。
このモジュールの Node クラスは、具体的な Node オブジェクトの nodeType 属性で使う定数を提供します。
DOM 仕様に従い、これらの定数はモジュールレベルではなくクラス内に置かれています。
DOM 内のオブジェクト¶
DOM について最も明確に限定しているドキュメントは W3C による DOM 仕様です。
この節で説明する名前は DOM のインターフェースです。
Node と例外クラスを除き、xml.dom モジュール自体ではなく xml.dom.minidom などの具体的な DOM 実装が提供します。
DOM 属性は単純な文字列としてだけではなく、ノードとして操作されるかもしれないので注意してください。とはいえ、そうしなければならない場合はかなり稀なので、今のところ記述されていません。
インターフェース |
節 |
目的 |
|---|---|---|
根底にある実装へのインターフェース。 |
||
ドキュメント内の大部分のオブジェクトに対する基底インターフェース。 |
||
ノード列に対するインターフェース。 |
||
ドキュメントの処理に必要な宣言についての情報。 |
||
ドキュメント全体を表現するオブジェクト。 |
||
ドキュメント階層内の要素ノード。 |
||
要素ノード上の属性値ノード。 |
||
ソースドキュメント内のコメント表現。 |
||
ドキュメント内のテキスト記述を含むノード。 |
||
処理命令 (processing instruction) 表現。 |
さらに追加の節として、Python で DOM を利用するために定義されている例外について記述しています。
DOMImplementation オブジェクト¶
DOMImplementation インターフェースは、利用している DOM 実装において特定の機能が利用可能かどうかを決定するための方法をアプリケーションに提供します。DOM レベル 2 では、 DOMImplementation を使って新たな Document オブジェクトや DocumentType オブジェクトを生成する機能も追加しています。
- DOMImplementation.hasFeature(feature, version)¶
機能名 feature とバージョン番号 version で識別される機能(feature)が実装されていれば
Trueを返します。
- DOMImplementation.createDocument(namespaceUri, qualifiedName, doctype)¶
指定された namespaceUri と qualifiedName を持つ
Elementオブジェクトを子ノードとして含む、新しいDocumentオブジェクト (DOM のルート) を返します。 doctype はcreateDocumentType()で作成したDocumentTypeオブジェクトか、Noneでなければなりません。 Python DOM API では、Elementの子ノードを作成しないことを示すために、最初の 2 つの引数をNoneにすることもできます。
- DOMImplementation.createDocumentType(qualifiedName, publicId, systemId)¶
新たな
DocumentTypeクラスのオブジェクトを返します。このオブジェクトは qualifiedName 、 publicId 、そして systemId 文字列をふくんでおり、XML文書の形式情報を表現しています。
Node オブジェクト¶
XML 文書の全ての構成要素は Node のサブクラスです。
子ノードを持てるのは次の型のノードだけで、子ノードの型も表に挙げたものに限られます。
Document高々 1 個の
Element、高々 1 個のDocumentType、ProcessingInstruction、CommentDocumentFragmentとElementAttr
その他の型のノードは子ノードを持てません。
許可されていない型の子ノードを挿入すると HierarchyRequestErr を送出します。
- Node.ELEMENT_NODE¶
- Node.ATTRIBUTE_NODE¶
- Node.TEXT_NODE¶
- Node.CDATA_SECTION_NODE¶
- Node.ENTITY_REFERENCE_NODE¶
- Node.ENTITY_NODE¶
- Node.PROCESSING_INSTRUCTION_NODE¶
- Node.COMMENT_NODE¶
- Node.DOCUMENT_NODE¶
- Node.DOCUMENT_TYPE_NODE¶
- Node.DOCUMENT_FRAGMENT_NODE¶
- Node.NOTATION_NODE¶
nodeType属性が取り得る値を表す整数定数です。
- Node.parentNode¶
現在のノードの親ノードか、文書ノードの場合には
Noneになります。この値は常にNodeオブジェクトかNoneになります。Elementノードの場合、この値はルート要素 (root element) の場合を除き親要素 (parent element) となり、ルート要素の場合にはDocumentオブジェクトとなります。Attrノードの場合、この値は常にNoneとなります。読み出し専用の属性です。
- Node.attributes¶
属性オブジェクトの
NamedNodeMapです。要素だけがこの属性に実際の値を持ちます; その他のオブジェクトでは、この属性をNoneにします。読み出し専用の属性です。
- Node.previousSibling¶
このノードと同じ親ノードを持ち、直前にくるノードです。例えば、self 要素の開始タグの直前にくる終了タグを持つ要素です。もちろん、XML 文書は要素だけで構成されているだけではないので、直前にくる兄弟関係にある要素 (sibling) はテキストやコメント、その他になる可能性があります。このノードが親ノードにおける先頭の子ノードである場合、属性値は
Noneになります。読み出し専用の属性です。
- Node.nextSibling¶
このノードと同じ親ノードを持ち、直後にくるノードです。例えば、
previousSiblingも参照してください。このノードが親ノードにおける末尾の子ノードである場合、属性値はNoneになります。読み出し専用の属性です。
- Node.firstChild¶
このノードに子ノードがある場合、その先頭のノードです。そうでない場合
Noneになります。読み出し専用の属性です。
- Node.lastChild¶
このノードに子ノードがある場合、その末尾のノードです。そうでない場合
Noneになります。読み出し専用の属性です。
- Node.prefix¶
The part of the
tagNamepreceding the colon if there is one, else the empty string. The value is a string, orNone.
- Node.namespaceURI¶
要素名に関連付けられた名前空間です。文字列か
Noneになります。読み出し専用の属性です。
- Node.isSupported(feature, version)¶
DOMImplementation.hasFeature()と同様に、DOM 実装が指定された feature をサポートするかどうかを返します。
- Node.setUserData(key, data, handler)¶
このノードの key に data を関連付け、以前 key に関連付けられていたデータ、または
Noneを返します。 data がNoneなら関連付けを削除します。 ノードを複製、インポート、名前変更、削除すると handler が呼び出されます。 通知が不要ならNoneを渡してください。
- Node.getUserData(key)¶
setUserData()によってこのノードの key に関連付けられたデータ、またはNoneを返します。
- Node.nodeName¶
このノードの名前です。 ノードの型によって異なります。 下の表を参照してください。 この属性から得られる情報は、要素の
tagNameや属性のnameなど、別のプロパティからも常に取得できます。 読み出し専用の属性です。
- Node.nodeValue¶
このノードの値です。 ノードの型によって異なります。 下の表を参照してください。 値は文字列か
Noneです。
各ノード型の nodeName と nodeValue の値は次のとおりです。
ノードの型 |
nodeName |
nodeValue |
|---|---|---|
|
内容 |
|
|
内容 |
|
|
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|
|
|
|
|
||
|
||
エンティティ名 |
|
|
表記名 |
|
|
|
内容 |
- Node.hasAttributes()¶
ノードが何らかの属性を持っている場合に
Trueを返します。
- Node.hasChildNodes()¶
ノードが何らかの子ノードを持っている場合に
Trueを返します。
- Node.isSameNode(other)¶
other がこのノードと同じノードを参照していれば
Trueを返します。 複数のオブジェクトが同じノードを参照する場合があるため、プロキシ機構を使う DOM 実装で特に役立ちます。注釈
このメソッドは DOM レベル 3 API の提案に基づいたもので、まだ "ワーキングドラフト(working draft)" の段階です。しかし、このインターフェースには異論は出ないと考えられます。W3C による変更があっても、必ずしも Python DOM インターフェースにおけるこのメソッドに影響するとは限りません (ただしこのメソッドに対する何らかの新しい W3C API もサポートされるかもしれません)。
- Node.appendChild(newChild)¶
現在のノードの子ノードリストの末尾に新たな子ノードを追加し、newChild を返します。もしノードが既にツリーにあれば、最初に削除されます。
- Node.insertBefore(newChild, refChild)¶
既存の子ノードの直前に新しい子ノードを挿入します。 refChild はこのノードの子ノードでなければならず、そうでなければ
NotFoundErrを送出します。 newChild を返します。 refChild がNoneなら、子ノードのリストの末尾に newChild を挿入します。
- Node.removeChild(oldChild)¶
子ノードを削除します。 oldChild はこのノードの子ノードでなければならず、そうでなければ
NotFoundErrを送出します。 成功すると oldChild を返します。 oldChild をこれ以上使わない場合は、そのunlink()メソッドを呼び出してください。
- Node.replaceChild(newChild, oldChild)¶
既存のノードを新しいノードに置き換えます。 oldChild はこのノードの子ノードでなければならず、そうでなければ
NotFoundErrを送出します。
- Node.normalize()¶
一続きのテキスト全体を一個の
Textインスタンスとして保存するために隣接するテキストノードを結合します。これにより、多くのアプリケーションで DOM ツリーからのテキスト処理が簡単になります。
- Node.cloneNode(deep)¶
このノードを複製 (clone) します。deep を設定すると、子ノードも同様に複製することを意味します。複製されたノードを返します。
NodeList オブジェクト¶
A NodeList represents a sequence of nodes. These objects are used in
two ways in the DOM Core recommendation: an Element object provides
one as its list of child nodes, and the getElementsByTagName()
and getElementsByTagNameNS() methods of Node return
objects with this interface to represent query results.
DOM レベル 2 勧告では、これらのオブジェクトに対し、以下のようにメソッドを一つ、属性を一つ定義しています。
- NodeList.item(i)¶
シーケンスの i 番目の項目を返します。 i が範囲外なら
Noneを返します。 負のインデックスはサポートしていません。
- NodeList.length¶
シーケンス中のノードの数です。
この他に、Python の DOM インターフェースでは、 NodeList オブジェクトを Python のシーケンスとして使えるようにするサポートが追加されていることが必要です。 NodeList の実装では、全て __len__() と __getitem__() をサポートしなければなりません; このサポートにより、 for 文内で NodeList にわたる繰り返しと、組み込み関数 len() の適切なサポートができるようになります。
DOM 実装が文書の変更をサポートしている場合、 NodeList の実装でも __setitem__() および __delitem__() メソッドをサポートしなければなりません。
DocumentType オブジェクト¶
文書で宣言された表記やエンティティについての情報は DocumentType オブジェクトから取得できます。
パーザが外部サブセットを使用し、その情報を提供できる場合は外部サブセットの情報も含まれます。
文書の DocumentType は Document オブジェクトの doctype 属性から取得できます。
文書に DOCTYPE 宣言がなければ、文書の doctype 属性はこのインターフェースのインスタンスではなく None になります。
DocumentType は Node を特殊化したもので、以下の属性を加えています:
- DocumentType.publicId¶
文書型定義の外部サブセットの公開識別子です。
DOCTYPE宣言に指定されていなければNoneです。
- DocumentType.systemId¶
文書型定義の外部サブセットのシステム識別子で、URI です。
DOCTYPE宣言に指定されていなければNoneです。
- DocumentType.internalSubset¶
ドキュメントの完全な内部サブセットを与える文字列です。サブセットを囲むブラケットは含みません。ドキュメントが内部サブセットを持たない場合、この値は
Noneです。
- DocumentType.name¶
DOCTYPE宣言でルート要素の名前が与えられている場合、その値になります。
- DocumentType.entities¶
This is a
NamedNodeMapofEntitynodes giving the definitions of external entities. For entity names defined more than once, only the first definition is provided (others are ignored as required by the XML recommendation). This may beNoneif the information is not provided by the parser, or if no entities are defined.
- DocumentType.notations¶
表記の定義を表す
NotationノードのNamedNodeMapです。 同じ表記名が複数回定義されている場合は最初の定義だけを提供します (XML 勧告に従って残りは無視します)。 パーザがこの情報を提供しない場合や表記が定義されていない場合はNoneになることがあります。
Document オブジェクト¶
Document は XML ドキュメント全体を表現し、その構成要素である要素、属性、処理命令、コメント等を持ちます。 Document は Node からプロパティを継承していることを思い出してください。
- Document.documentElement¶
ドキュメントの唯一無二のルート要素です。
- Document.doctype¶
文書の
DocumentTypeノード、またはNoneです。 読み出し専用の属性です。
- Document.implementation¶
この文書を作成した
DOMImplementationオブジェクトです。 読み出し専用の属性です。
- Document.strictErrorChecking¶
エラーチェックを強制するかどうかを表します。
- Document.documentURI¶
文書の場所です。 不明なら
Noneです。
- Document.createDocumentFragment()¶
空の
DocumentFragmentノードを作成して返します。
- Document.createCDATASection(data)¶
data を内容とする
CDATASectionノードを作成して返します。
- Document.importNode(importedNode, deep)¶
この文書に属する importedNode のコピーを返します。 元のノードは元の文書から削除されません。 deep が真なら子孫ノードもコピーします。
- Document.createElement(tagName)¶
新しい要素ノードを作成して返します。 作成しただけでは文書に挿入されません。
insertBefore()やappendChild()などの別のメソッドを使って、明示的に挿入する必要があります。
- Document.createElementNS(namespaceURI, tagName)¶
名前空間を持つ新しい要素を作成して返します。 tagName には接頭辞を含められます。 作成しただけでは文書に挿入されません。
insertBefore()やappendChild()などの別のメソッドを使って、明示的に挿入する必要があります。
- Document.createTextNode(data)¶
引数として渡されたデータの入ったテキストノードを生成して返します。他の生成 (create) メソッドと同じく、このメソッドは生成されたノードをツリーに挿入しません。
- Document.createComment(data)¶
引数として渡されたデータの入ったコメントノードを生成して返します。他の生成 (create) メソッドと同じく、このメソッドは生成されたノードをツリーに挿入しません。
- Document.createProcessingInstruction(target, data)¶
引数として渡された target および data の入った処理命令ノードを生成して返します。他の生成 (create) メソッドと同じく、このメソッドは生成されたノードをツリーに挿入しません。
- Document.createAttribute(name)¶
属性ノードを作成して返します。 このメソッドは属性ノードを特定の要素に関連付けません。 作成した属性インスタンスを使うには、適切な
ElementオブジェクトのsetAttributeNode()を使う必要があります。
- Document.createAttributeNS(namespaceURI, qualifiedName)¶
名前空間を持つ属性ノードを作成して返します。 tagName には接頭辞を含められます。 このメソッドは属性ノードを特定の要素に関連付けません。 作成した属性インスタンスを使うには、適切な
ElementオブジェクトのsetAttributeNode()を使う必要があります。
- Document.getElementById(id)¶
指定された ID を持つ要素、または
Noneを返します。 検索するのは DTD またはElement.setIdAttribute()によって ID 型と宣言された属性だけです。
- Document.getElementsByTagName(tagName)¶
全ての下位要素 (直接の子要素、子要素の子要素等) から特定の要素型名を持つものを検索します。
- Document.getElementsByTagNameNS(namespaceURI, localName)¶
全ての下位要素 (直接の子要素、子要素の子要素等) から特定の名前空間 URI とローカル名 (local name) を持つものを検索します。ローカル名は名前空間における接頭辞以降の部分です。
- Document.renameNode(n, namespaceURI, name)¶
要素ノードまたは属性ノード n の名前を変更し、そのノードを返します。 namespaceURI は新しい名前空間 URI で、ノードが名前空間に属さない場合は
EMPTY_NAMESPACEです。 name は新しい修飾名です。n が別の文書で作成されていれば
WrongDocumentErrを送出します。 要素でも属性でもなければNotSupportedErrを送出します。
Element オブジェクト¶
Element は Node のサブクラスです。このため Node クラスの全ての属性を継承します。
- Element.tagName¶
要素型名です。名前空間使用の文書では、要素型名中にコロンがあるかもしれません。値は文字列です。
- Element.setIdAttribute(name)¶
属性 name が ID 型であると宣言し、
Document.getElementById()でこの要素を見つけられるようにします。 その属性が要素になければNotFoundErrを送出します。
- Element.setIdAttributeNS(namespaceURI, localName)¶
setIdAttribute()と同じですが、属性を名前空間 URI とローカル名で指定します。
- Element.setIdAttributeNode(idAttr)¶
setIdAttribute()と同じですが、取得済みの属性ノードを指定します。
- Element.hasAttribute(name)¶
指定要素に name で渡した名前の属性が存在していれば
Trueを返します。
- Element.hasAttributeNS(namespaceURI, localName)¶
指定要素に namespaceURI と localName で指定した名前の属性が存在していれば
Trueを返します。
- Element.getAttribute(name)¶
name で指定した属性の値を文字列として返します。もし、属性が存在しない、もしくは属性に値が設定されていない場合、空の文字列が返されます。
- Element.getAttributeNS(namespaceURI, localName)¶
namespaceURI と localName によって指定した属性の値を文字列として返します。もし、属性が存在しない、もしくは属性に値が設定されていない場合、空の文字列が返されます。
- Element.getAttributeNodeNS(namespaceURI, localName)¶
指定した namespaceURI および localName を持つ属性値をノードとして返します。
- Element.removeAttribute(name)¶
名前を指定して属性を削除します。
- Element.removeAttributeNode(oldAttr)¶
oldAttr が属性リストにある場合、削除して返します。 oldAttr が存在しない場合、
NotFoundErrが送出されます。
- Element.removeAttributeNS(namespaceURI, localName)¶
名前を指定して属性を削除します。
qnameではなくlocalNameを使うことに注意してください。
- Element.setAttribute(name, value)¶
文字列を使って属性値を設定します。
- Element.setAttributeNode(newAttr)¶
要素に新しい属性ノードを追加します。
name属性が一致する既存の属性があれば置き換えます。 置き換えた場合は古い属性ノードを返します。 newAttr がすでに使われていればInuseAttributeErrを送出します。
- Element.setAttributeNodeNS(newAttr)¶
要素に新しい属性ノードを追加します。
namespaceURI属性とlocalName属性が一致する既存の属性があれば置き換えます。 置き換えた場合は古い属性ノードを返します。 newAttr がすでに使われていればInuseAttributeErrを送出します。
- Element.setAttributeNS(namespaceURI, qname, value)¶
指定された namespaceURI および qname で与えられた属性の値を文字列で設定します。qname は属性の完全な名前であり、この点が上記のメソッドと違うので注意してください。
Attr オブジェクト¶
Attr は Node を継承しており、全ての属性を継承しています。
属性ノードは文書ツリーの一部ではありません。
要素の子ノードではなく attributes マップに格納され、parentNode、previousSibling、nextSibling は常に None です。
- Attr.name¶
属性名です。 名前空間を使用する文書では、コロンを含むことがあります。
- Attr.localName¶
名前にコロンがあればその後の部分、なければ名前全体です。 読み出し専用の属性です。
- Attr.prefix¶
名前にコロンがあればコロン以前の部分に、なければ空文字列になります。
- Attr.isId¶
DTD での宣言または
Element.setIdAttribute()の使用によって、この属性が ID 型になっているかどうかを表します。 読み出し専用の属性です。
- Attr.specified¶
属性の値が DTD のデフォルト値ではなく、文書中で明示的に設定されたかどうかを表します。 読み出し専用の属性です。
NamedNodeMap Objects¶
NamedNodeMap は Node を継承して いません 。
- NamedNodeMap.length¶
属性リストの長さです。
- NamedNodeMap.item(index)¶
指定したインデックスの属性を返します。 属性を取得する順序は任意ですが、DOM が存続する間は変わりません。 各項目は属性ノードです。 値を取得するには
value属性を使ってください。
- NamedNodeMap.getNamedItemNS(namespaceURI, localName)¶
指定された名前空間 URI とローカル名を持つノードを返します。 そのようなノードがなければ
Noneを返します。
- NamedNodeMap.setNamedItemNS(node)¶
名前空間 URI とローカル名をキーとして node をマップに追加します。 置き換えたノードを返します。 置き換えていなければ
Noneを返します。
- NamedNodeMap.removeNamedItem(name)¶
指定された
nameを持つノードを削除し、そのノードを返します。 そのようなノードがなければNotFoundErrを送出します。
- NamedNodeMap.removeNamedItemNS(namespaceURI, localName)¶
指定された名前空間 URI とローカル名を持つノードを削除し、そのノードを返します。 そのようなノードがなければ
NotFoundErrを送出します。
Element オブジェクトの、標準化された getAttribute*() 系のメソッドも使えます。
DocumentFragment オブジェクト¶
DocumentFragment はノードを格納する軽量のコンテナです。
Node のサブクラスです。
文書ツリーに挿入すると、このノード自体の代わりにその子ノードが挿入され、コンテナは空になります。
CharacterData オブジェクト¶
CharacterData は XML 文書内のテキストのようなデータを表します。
Node のサブクラスで、Text、CDATASection、Comment の基底クラスです。
これらのノードは子ノードを持てません。
- CharacterData.data¶
ノードの内容を表す文字列です。
Text オブジェクトおよび CDATASection オブジェクト¶
Text インターフェースは XML 文書内のテキストを表します。
パーザと DOM 実装が DOM の XML 拡張をサポートする場合、CDATA マーク区域で囲まれた部分のテキストは CDATASection オブジェクトに格納されます。
この 2 つのインターフェースは同じですが、nodeType 属性の値が異なります。
Text は CharacterData インターフェースを拡張し、CDATASection は Text を拡張します。
- Text.data¶
文字列によるテキストノードの内容です。
- Text.replaceWholeText(content)¶
このノードに論理的に隣接するすべての
Textノードのテキストを content で置き換え、他のノードを削除します。 このノードを返しますが、content が空ならNoneを返します。
- Text.splitText(offset)¶
offset の位置でこのノードを 2 つに分割します。 前半をこのノードに残し、残りを格納した新しい兄弟ノードを返します。
注釈
CDATASection ノードの利用は、ノードが完全な CDATA マーク区域を表現するという意味ではなく、ノードの内容が CDATA 区域の一部であるということを意味するだけです。単一の CDATA セクションは文書ツリー内で複数のノードとして表現されることがあります。二つの隣接する CDATASection ノードが、異なる CDATA マーク区域かどうかを決定する方法はありません。
ProcessingInstruction オブジェクト¶
XML 文書内の処理命令を表現します; Node インターフェースを継承していますが、子ノードを持つことはできません。
- ProcessingInstruction.target¶
最初の空白文字までの処理命令の内容です。読み出し専用の属性です。
- ProcessingInstruction.data¶
最初の空白文字以降の処理命令の内容です。
Entity オブジェクト¶
Entity は DTD で宣言された解析対象または解析対象外のエンティティを表します。
Node のサブクラスです。
エンティティノードは DocumentType.entities に格納され、文書ツリーには挿入できません。
エンティティの名前は nodeName です。
- Entity.publicId¶
エンティティの公開識別子です。 指定されていなければ
Noneです。 読み出し専用の属性です。
- Entity.systemId¶
エンティティのシステム識別子です。 指定されていなければ
Noneです。 読み出し専用の属性です。
- Entity.notationName¶
解析対象外エンティティの表記名です。 解析対象エンティティの場合は
Noneです。 読み出し専用の属性です。
Notation オブジェクト¶
Notation は DTD で宣言された表記を表します。
Node のサブクラスで、子ノードは持てません。
表記ノードは DocumentType.notations に格納され、文書ツリーには挿入できません。
表記の名前は nodeName です。
- Notation.publicId¶
表記の公開識別子です。 指定されていなければ
Noneです。 読み出し専用の属性です。
- Notation.systemId¶
表記のシステム識別子です。 指定されていなければ
Noneです。 読み出し専用の属性です。
例外¶
DOM レベル 2 勧告では、単一の例外 DOMException と、どの種のエラーが発生したかをアプリケーションが決定できるようにする多くの定数を定義しています。 DOMException インスタンスは、特定の例外に関する適切な値を提供する code 属性を伴っています。
Python DOM インターフェースでは、上記の定数を提供していますが、同時に一連の例外を拡張して、DOM で定義されている各例外コードに対して特定の例外が存在するようにしています。 DOM の実装では、適切な特定の例外を送出しなければならず、各例外は code 属性に対応する適切な値を伴わなければなりません。
- exception xml.dom.DOMException¶
全ての特定の DOM 例外で使われている基底例外クラスです。この例外クラスを直接インスタンス化することはできません。
- exception xml.dom.DomstringSizeErr¶
指定された範囲のテキストが文字列に収まらない場合に送出されます。この例外は Python の DOM 実装で使われるかどうかは判っていませんが、Python で書かれていない DOM 実装から送出される場合があります。
- exception xml.dom.HierarchyRequestErr¶
挿入できない型のノードを挿入しようと試みたときに送出されます。
- exception xml.dom.IndexSizeErr¶
メソッドに与えたインデクスやサイズパラメタが負の値や許容範囲の値を超えた際に送出されます。
- exception xml.dom.InvalidAccessErr¶
パラメタまたは操作が根底にあるオブジェクトでサポートされていない場合に送出されます。
- exception xml.dom.InvalidCharacterErr¶
文字列引数に、その使用箇所では XML 1.0 勧告が許可していない文字が含まれる場合に送出されます。 例えば、要素型名に空白を含む
Elementノードを作成しようとすると、このエラーが送出されます。
- exception xml.dom.InvalidModificationErr¶
ノードの型を変更しようと試みた際に送出されます。
- exception xml.dom.InvalidStateErr¶
定義されていないオブジェクトや、もはや利用できなくなったオブジェクトを使おうと試みた際に送出されます。
- exception xml.dom.NamespaceErr¶
Namespaces in XML に照らして許可されていない方法でオブジェクトを変更しようと試みた場合、この例外が送出されます。
- exception xml.dom.NotFoundErr¶
参照しているコンテキスト中に目的のノードが存在しない場合に送出される例外です。例えば、
NamedNodeMap.removeNamedItem()は渡されたノードがノードマップ中に存在しない場合にこの例外を送出します。
- exception xml.dom.NotSupportedErr¶
要求された型のオブジェクトや操作を実装がサポートしていない場合に送出されます。
- exception xml.dom.NoDataAllowedErr¶
データ属性をサポートしないノードにデータを指定した際に送出されます。
- exception xml.dom.NoModificationAllowedErr¶
オブジェクトに対して (読み出し専用ノードに対する修正のように) 許可されていない修正を行おうと試みた際に送出されます。
- exception xml.dom.SyntaxErr¶
無効または不正な文字列が指定された際に送出されます。
- exception xml.dom.ValidationErr¶
操作によって文書が部分的な妥当性の条件を満たさなくなる場合に送出されます。 Python の DOM 実装で使われている例は知られていませんが、Python 以外で書かれた DOM 実装から送出される可能性があります。
- exception xml.dom.WrongDocumentErr¶
ノードが現在属している文書と異なる文書に挿入され、かつある文書から別の文書へのノードの移行が実装でサポートされていない場合に送出されます。
DOM 勧告で定義されている例外コードは、以下のテーブルに従って上記の例外と対応付けられます:
定数 |
例外 |
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適合性¶
この節では適合性に関する要求と、Python DOM API、W3C DOM 勧告、および OMG IDL の Python API への対応付けとの間の関係について述べます。
型の対応付け¶
DOM 仕様で使われている IDL 型は、以下のテーブルに従って Python の型に対応付けられています。
IDL 型 |
Python の型 |
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アクセサメソッド¶
OMG IDL から Python への対応付けは、IDL attribute 宣言へのアクセサ関数の定義を、Java による対応付けが行うのとほとんど同じように行います。IDL 宣言の対応付け
readonly attribute string someValue;
attribute string anotherValue;
この対応付けによって 3 つのアクセサ関数ができます。
someValue 用の取得メソッド (_get_someValue()) と、anotherValue 用の取得メソッド (_get_anotherValue()) および設定メソッド (_set_anotherValue()) です。
特に、この対応付けでは IDL の属性に通常の Python の属性としてアクセスできることを要求しません。
object.someValue が動作する必要は なく、AttributeError を送出する場合もあります。
しかしながら、Python DOM API では、通常の属性アクセスが動作することが必須です。これは、Python IDL コンパイラによって生成された典型的な代用物はまず動作することはなく、DOM オブジェクトが CORBA を介してアクセスされる場合には、クライアント上でラッパーオブジェクトが必要であることを意味します。CORBA DOM クライアントでは他にもいくつか考慮すべきことがある一方で、Python から CORBA を介して DOM を使った経験を持つ実装者はこのことを問題視していません。readonly であると宣言された属性は、全ての DOM 実装で書き込みアクセスを制限しているとは限りません。
Python DOM API では、アクセサ関数は必須ではありません。アクセサ関数が提供された場合、Python IDL 対応付けによって定義された形式をとらなければなりませんが、属性は Python から直接アクセスすることができるので、それらのメソッドは必須ではないと考えられます。readonly であると宣言された属性に対しては、 "set" アクセサを提供してはなりません。
IDL の定義は W3C DOM API の要件を完全に表現しているわけではありません。
例えば getElementsByTagName() の戻り値など、一部のオブジェクトが「ライブ」であるという概念は含まれません。
Python DOM API は、実装がこうした要件を満たすことを要求しません。
Comment オブジェクト¶
Commentは XML 文書内のコメントを表します。CharacterDataのサブクラスです。文字列によるコメントの内容です。この属性には、コメントの先頭にある
<!--と末尾にある-->間の全ての文字が入っていますが、<!--と-->自体は含みません。