"json" --- JSON エンコーダおよびデコーダ
****************************************

**ソースコード:** Lib/json/__init__.py

======================================================================

JSON (JavaScript Object Notation) は、 **RFC 7159** (**RFC 4627** を
obsolete) と ECMA-404 によって定義された軽量のデータ交換用のフォーマッ
トです。 JavaScript のオブジェクトリテラル記法に由来しています
(JavaScript の厳密なサブセットではありませんが [1])。

警告:

  Be cautious when parsing JSON data from untrusted sources. A
  malicious JSON string may cause the decoder to consume considerable
  CPU and memory resources. Limiting the size of data to be parsed is
  recommended.

"json" の API は標準ライブラリの "marshal" や "pickle" のユーザに馴染
み深いものです。

基本的な Python オブジェクト階層のエンコーディング:

   >>> import json
   >>> json.dumps(['foo', {'bar': ('baz', None, 1.0, 2)}])
   '["foo", {"bar": ["baz", null, 1.0, 2]}]'
   >>> print(json.dumps("\"foo\bar"))
   "\"foo\bar"
   >>> print(json.dumps('\u1234'))
   "\u1234"
   >>> print(json.dumps('\\'))
   "\\"
   >>> print(json.dumps({"c": 0, "b": 0, "a": 0}, sort_keys=True))
   {"a": 0, "b": 0, "c": 0}
   >>> from io import StringIO
   >>> io = StringIO()
   >>> json.dump(['streaming API'], io)
   >>> io.getvalue()
   '["streaming API"]'

コンパクトなエンコーディング:

   >>> import json
   >>> json.dumps([1, 2, 3, {'4': 5, '6': 7}], separators=(',', ':'))
   '[1,2,3,{"4":5,"6":7}]'

見やすい表示:

   >>> import json
   >>> print(json.dumps({'4': 5, '6': 7}, sort_keys=True, indent=4))
   {
       "4": 5,
       "6": 7
   }

JSON のデコーディング:

   >>> import json
   >>> json.loads('["foo", {"bar":["baz", null, 1.0, 2]}]')
   ['foo', {'bar': ['baz', None, 1.0, 2]}]
   >>> json.loads('"\\"foo\\bar"')
   '"foo\x08ar'
   >>> from io import StringIO
   >>> io = StringIO('["streaming API"]')
   >>> json.load(io)
   ['streaming API']

JSON オブジェクトのデコーディング方法を誂える:

   >>> import json
   >>> def as_complex(dct):
   ...     if '__complex__' in dct:
   ...         return complex(dct['real'], dct['imag'])
   ...     return dct
   ...
   >>> json.loads('{"__complex__": true, "real": 1, "imag": 2}',
   ...     object_hook=as_complex)
   (1+2j)
   >>> import decimal
   >>> json.loads('1.1', parse_float=decimal.Decimal)
   Decimal('1.1')

"JSONEncoder" の拡張:

   >>> import json
   >>> class ComplexEncoder(json.JSONEncoder):
   ...     def default(self, obj):
   ...         if isinstance(obj, complex):
   ...             return [obj.real, obj.imag]
   ...         # Let the base class default method raise the TypeError
   ...         return json.JSONEncoder.default(self, obj)
   ...
   >>> json.dumps(2 + 1j, cls=ComplexEncoder)
   '[2.0, 1.0]'
   >>> ComplexEncoder().encode(2 + 1j)
   '[2.0, 1.0]'
   >>> list(ComplexEncoder().iterencode(2 + 1j))
   ['[2.0', ', 1.0', ']']

シェルから "json.tool" を使って妥当性チェックをして見やすく表示:

   $ echo '{"json":"obj"}' | python -m json.tool
   {
       "json": "obj"
   }
   $ echo '{1.2:3.4}' | python -m json.tool
   Expecting property name enclosed in double quotes: line 1 column 2 (char 1)

詳細については コマンドラインインターフェイス を参照してください。

注釈:

  JSON は YAML 1.2 のサブセットです。このモジュールのデフォルト設定 (
  特に、デフォルトの *セパレータ* 値) で生成される JSON は YAML 1.0 お
  よび 1.1 のサブセットでもあります。このモジュールは YAML シリアライ
  ザとしても使えます。

注釈:

  このモジュールのエンコーダとデコーダは、デフォルトで入力順と出力順を
  保つようになっています。根底のコンテナに順序がない場合のみ、順序が失
  われます。Python3.7 以前では、"dict" は順序が保証されておらず、
  "collections.OrderedDict" が指定された場合以外は、出力順や入力順が保
  たれていませんでした。Python3.7 からは、標準の "dict" の挿入順序が保
  証されるため、JSON の生成と解析にあたって "collections.OrderedDict"
  を指定する必要がなくなりました。


基本的な使い方
==============

json.dump(obj, fp, *, skipkeys=False, ensure_ascii=True, check_circular=True, allow_nan=True, cls=None, indent=None, separators=None, default=None, sort_keys=False, **kw)

   この 変換表 を使って、 *obj* を JSON 形式の *fp* (".write()" がサポ
   ートされている *file-like object*) へのストリームとして直列化します
   。

   *skipkeys* が true (デフォルトは "False") ならば、基本型 ("str",
   "int", "float", "bool", "None") 以外の辞書のキーは "TypeError" を送
   出せずに読み飛ばされます。

   この "json" モジュールは常に、 "bytes" オブジェクトではなく、 "str"
   オブジェクトを生成します。従って、 "fp.write()" は "str" の入力をサ
   ポートしていなければなりません。

   *ensure_ascii* が (デフォルト値の) true の場合、出力では入力された
   全ての非 ASCII 文字はエスケープされていることが保証されています。
   *ensure_ascii* が false の場合、これらの文字はそのまま出力されます
   。

   *check_circular* が false (デフォルトは "True") ならば、コンテナ型
   の循環参照チェックが省かれ、循環参照があれば "OverflowError" (また
   はもっと悪い結果) に終わります。

   *allow_nan* が偽 (デフォルトは "True") の場合、許容範囲外の "float"
   値 ("nan", "inf", "-inf") を JSON 仕様を厳格に守って 直列化すると、
   "ValueError" になります。 *allow_non* が真の場合は、 JavaScript で
   の等価なもの ("NaN", "Infinity", "-Infinity") が使われます。

   *indent* が非負の整数または文字列であれば、JSON の配列要素とオブジ
   ェクトメンバはそのインデントレベルで見やすく表示されます。インデン
   トレベルが 0 か負数または """" であれば 改行だけが挿入されます。
   "None" (デフォルト) では最もコンパクトな表現が選択されます。正の数
   のindentはレベル毎に、指定した数のスペースでインデントします。もし
   *indent* が文字列 (""\t"" のような) であれば、その文字列が個々のレ
   ベルのインデントに使用されます。

   バージョン 3.2 で変更: 整数に加えて、文字列が *indent* に使用できる
   ようになりました。

   *separators* はもし指定するなら "(item_separator, key_separator)"
   というタプルでなければなりません。デフォルトは *indent* が "None"
   のとき "(', ', ': ')" で、そうでなければ "(',', ': ')" です。最もコ
   ンパクトな JSON の表現を得たければ空白を削った "(',', ':')" を指定
   すればいいでしょう。

   バージョン 3.4 で変更: *indent* が "None" でなければ "(',', ': ')"
   がデフォルトで使われます。

   *default* を指定する場合は関数を指定して、この関数はそれ以外では直
   列化できないオブジェクトに対して呼び出されます。 その関数は、オブジ
   ェクトを JSON でエンコードできるバージョンにして返すか、さもなけれ
   ば "TypeError" を送出しなければなりません。 指定しない場合は、
   "TypeError" が送出されます。

   *sort_keys* が true (デフォルトでは "False" です)であれば、辞書の出
   力がキーでソートされます。

   カスタマイズされた "JSONEncoder" のサブクラス (たとえば追加の型を直
   列化するように "default()" メソッドをオーバーライドしたもの) を使う
   には、 *cls* キーワード引数に指定します; 指定しなければ
   "JSONEncoder" が使われます。

   バージョン 3.6 で変更: すべてのオプション引数は、 キーワード専用 に
   なりました。

   注釈:

     "pickle" や "marshal" とは異なり JSON はフレーム付きのプロトコル
     ではないので、同じ *fp* に対し繰り返し "dump()" を呼び、複数のオ
     ブジェクトを直列化しようとすると、不正な JSON ファイルが作られて
     しまいます。

json.dumps(obj, *, skipkeys=False, ensure_ascii=True, check_circular=True, allow_nan=True, cls=None, indent=None, separators=None, default=None, sort_keys=False, **kw)

   この 変換表 を使って、*obj* を JSON 形式の "str" オブジェクトに直列
   化します。引数は "dump()" と同じ意味です。

   注釈:

     JSON のキー値ペアのキーは、常に "str" 型です。辞書が JSON に変換
     されるとき、辞書の全てのキーは文字列へ強制的に変換が行われます。
     この結果として、辞書が JSON に変換され、それから辞書に戻された場
     合、辞書は元のものと同じではありません。つまり文字列ではないキー
     を持っている場合、 "loads(dumps(x)) != x" となるということです。

json.load(fp, *, cls=None, object_hook=None, parse_float=None, parse_int=None, parse_constant=None, object_pairs_hook=None, **kw)

   この 変換表 を使い、 *fp* (".read()" をサポートし JSON ドキュメント
   を含んでいる *text file* もしくは *binary file*) を Python オブジェ
   クトへ脱直列化します。

   *object_hook* はオプションの関数で、任意のオブジェクトリテラルがデ
   コードされた結果 ("dict") に対し呼び出されます。 *object_hook* の返
   り値は "dict" の代わりに使われます。この機能は独自のデコーダ (例え
   ば JSON-RPC クラスヒンティング) を実装するのに使えます。

   *object_pairs_hook* はオプションで渡す関数で、ペアの順序付きリスト
   のデコード結果に対して呼ばれます。 *object_pairs_hook* の返り値は
   "dict" の代わりに使われます。この機能は独自のデコーダを実装するのに
   使えます。 *object_hook* も定義されている場合は、
   *object_pairs_hook* が優先して使用されます。

   バージョン 3.1 で変更: *object_pairs_hook* のサポートが追加されまし
   た。

   *parse_float* は、もし指定されれば、全てのデコードされる JSON の浮
   動小数点数文字列に対して呼ばれます。デフォルトでは、
   "float(num_str)" と等価です。これは JSON 浮動小数点数に対して他のデ
   ータ型やパーサ (たとえば "decimal.Decimal") を使うのに使えます。

   *parse_int* は、もし指定されれば、全てのデコードされる JSON の整数
   文字列に対して呼ばれます。デフォルトでは、 "int(num_str)" と等価で
   す。これは JSON 整数に対して他のデータ型やパーサ (たとえば "float")
   を使うのに使えます。

   バージョン 3.8.14 で変更: The default *parse_int* of "int()" now
   limits the maximum length of the integer string via the
   interpreter's integer string conversion length limitation to help
   avoid denial of service attacks.

   *parse_constant* は、もし指定されれば、次の文字列に対して呼ばれます
   : "'-Infinity'", "'Infinity'", "'NaN'", "'null'", "'true'",
   "'false'"。これは不正な JSON 数値に遭遇したときに例外を送出するのに
   使えます。

   バージョン 3.1 で変更: 'null', 'true', 'false' に対して
   *parse_constant* は呼びされません。

   カスタマイズされた "JSONDecoder" のサブクラスを使うには、 *cls* キ
   ーワード引数に指定します; 指定しなかった場合は "JSONDecoder" が使わ
   れます。追加のキーワード引数はこのクラスのコンストラクタに引き渡さ
   れます。

   脱直列化しようとしているデータが不正な JSON ドキュメントだった場合
   、 "JSONDecodeError" が送出されます。

   バージョン 3.6 で変更: すべてのオプション引数は、 キーワード専用 に
   なりました。

   バージョン 3.6 で変更: *fp* には term:*binary file* 型も使えるよう
   になりました。入力のエンコーディングは UTF-8, UTF-16, UTF-32 のいず
   れかでなければなりません。

json.loads(s, *, cls=None, object_hook=None, parse_float=None, parse_int=None, parse_constant=None, object_pairs_hook=None, **kw)

   この 変換表 を使い、 *s* (JSON ドキュメントを含んでいる "str",
   "bytes", "bytearray" のいずれかのインスタンス) を Python オブジェク
   トへ脱直列化します。

   Python3.1 から無視される非推奨の引数 *encoding* を除いて、その他の
   引数は "load()" のものと同じ意味です。

   脱直列化しようとしているデータが不正な JSON ドキュメントだった場合
   、 "JSONDecodeError" が送出されます。

   Deprecated since version 3.1, will be removed in version 3.9:
   *encoding* キーワード引数

   バージョン 3.6 で変更: *s* には "bytes"  型と "bytearray" 型も使え
   るようになりました。 入力エンコーディングは UTF-8, UTF-16, UTF-32
   のいずれかでなければなりません。


エンコーダとデコーダ
====================

class json.JSONDecoder(*, object_hook=None, parse_float=None, parse_int=None, parse_constant=None, strict=True, object_pairs_hook=None)

   単純な JSON デコーダ。

   デフォルトではデコーディングの際、以下の変換を行います:

   +-----------------+---------------------+
   | JSON            | Python              |
   |=================|=====================|
   | object          | dict                |
   +-----------------+---------------------+
   | array           | list                |
   +-----------------+---------------------+
   | string          | str                 |
   +-----------------+---------------------+
   | number (int)    | int                 |
   +-----------------+---------------------+
   | number (real)   | 浮動小数点数        |
   +-----------------+---------------------+
   | true            | True                |
   +-----------------+---------------------+
   | false           | False               |
   +-----------------+---------------------+
   | null            | None                |
   +-----------------+---------------------+

   また、このデコーダは "NaN", "Infinity", "-Infinity" を対応する
   "float" の値として、JSON の仕様からは外れますが、理解します。

   *object_hook* は、もし指定されれば、全てのデコードされた JSON オブ
   ジェクトに対して呼ばれその返値は与えられた "dict" の代わりに使われ
   ます。この機能は独自の脱直列化 (たとえば JSON-RPC クラスヒンティン
   グをサポートするような) を提供するのに使えます。

   *object_pairs_hook* が指定された場合、ペアの順序付きリストのデコー
   ド結果に対して毎回呼ばれます。 *object_pairs_hook* の返り値は
   "dict" の代わりに使われます。この機能は独自のデコーダを実装するのに
   使えます。 *object_hook* も定義されている場合は、
   *object_pairs_hook* が優先して使用されます。

   バージョン 3.1 で変更: *object_pairs_hook* のサポートが追加されまし
   た。

   *parse_float* は、もし指定されれば、全てのデコードされる JSON の浮
   動小数点数文字列に対して呼ばれます。デフォルトでは、
   "float(num_str)" と等価です。これは JSON 浮動小数点数に対して他のデ
   ータ型やパーサ (たとえば "decimal.Decimal") を使うのに使えます。

   *parse_int* は、もし指定されれば、全てのデコードされる JSON の整数
   文字列に対して呼ばれます。デフォルトでは、 "int(num_str)" と等価で
   す。これは JSON 整数に対して他のデータ型やパーサ (たとえば "float")
   を使うのに使えます。

   *parse_constant* は、もし指定されれば、次の文字列に対して呼ばれます
   : "'-Infinity'", "'Infinity'", "'NaN'", "'null'", "'true'",
   "'false'"。これは不正な JSON 数値に遭遇したときに例外を送出するのに
   使えます。

   *strict* が false (デフォルトは "True") の場合、制御文字を文字列に
   含めることができます。ここで言う制御文字とは、"'\t'" (タブ)、"'\n'"
   、"'\r'"、"'\0'" を含む 0-31 の範囲のコードを持つ文字のことです。

   脱直列化しようとしているデータが不正な JSON ドキュメントだった場合
   、 "JSONDecodeError" が送出されます。

   バージョン 3.6 で変更: すべての引数は、 キーワード専用 になりました
   。

   decode(s)

      *s* ("str" インスタンスで JSON 文書を含むもの) の Python 表現を
      返します。

      不正な JSON ドキュメントが与えられた場合、 "JSONDecodeError" が
      送出されます。

   raw_decode(s)

      *s* ("str" インスタンスで JSON 文書で始まるもの) から JSON 文書
      をデコードし、Python 表現と *s* の文書の終わるところのインデック
      スからなる 2 要素のタプルを返します。

      このメソッドは後ろに余分なデータを従えた文字列から JSON 文書をデ
      コードするのに使えます。

class json.JSONEncoder(*, skipkeys=False, ensure_ascii=True, check_circular=True, allow_nan=True, sort_keys=False, indent=None, separators=None, default=None)

   Python データ構造に対する拡張可能な JSON エンコーダ。

   デフォルトでは以下のオブジェクトと型をサポートします:

   +------------------------------------------+-----------------+
   | Python                                   | JSON            |
   |==========================================|=================|
   | dict                                     | object          |
   +------------------------------------------+-----------------+
   | list, tuple                              | array           |
   +------------------------------------------+-----------------+
   | str                                      | string          |
   +------------------------------------------+-----------------+
   | int、float と int や float の派生列挙型  | number          |
   +------------------------------------------+-----------------+
   | True                                     | true            |
   +------------------------------------------+-----------------+
   | False                                    | false           |
   +------------------------------------------+-----------------+
   | None                                     | null            |
   +------------------------------------------+-----------------+

   バージョン 3.4 で変更: int と float の派生列挙型クラスの対応が追加
   されました。

   このクラスを拡張して他のオブジェクトも認識するようにするには、サブ
   クラスを作って "default()" メソッドを次のように実装します。もう一つ
   別のメソッドでオブジェクト "o" に対する直列化可能なオブジェクトを返
   すものを呼び出すようにします。変換できない時はスーパークラスの実装
   を ("TypeError" を送出させるために) 呼ばなければなりません。

   *skipkeys* が false (デフォルト) ならば、"str", "int", "float",
   "None" 以外のキーをエンコードする試みは "TypeError" に終わります。
   *skipkeys* が true の場合は、それらのアイテムは単に読み飛ばされます
   。

   *ensure_ascii* が (デフォルト値の) true の場合、出力では入力された
   全ての非 ASCII 文字はエスケープされていることが保証されています。
   *ensure_ascii* が false の場合、これらの文字はそのまま出力されます
   。

   *check_circular* が true (デフォルト) ならば、リスト、辞書および自
   作でエンコードしたオブジェクトは循環参照がないかエンコード中にチェ
   ックされ、無限再帰 (これは "OverflowError" を引き起こします) を防止
   します。 "True" でない場合は、そういったチェックは施されません。

   *allow_nan* が true (デフォルト) ならば、 "NaN", "Infinity",
   "-Infinity" はそのままエンコードされます。この振る舞いは JSON 仕様
   に従っていませんが、大半の JavaScript ベースのエンコーダ、デコーダ
   と矛盾しません。 "True" でない場合は、そのような浮動小数点数をエン
   コードすると "ValueError" が送出されます。

   *sort_keys* が true (デフォルトは "False") ならば、辞書の出力がキー
   でソートされます。これは JSON の直列化がいつでも比較できるようにな
   るので回帰試験の際に便利です。

   *indent* が非負の整数または文字列であれば、JSON の配列要素とオブジ
   ェクトメンバはそのインデントレベルで見やすく表示されます。インデン
   トレベルが 0 か負数または """" であれば 改行だけが挿入されます。
   "None" (デフォルト) では最もコンパクトな表現が選択されます。正の数
   のindentはレベル毎に、指定した数のスペースでインデントします。もし
   *indent* が文字列 (""\t"" のような) であれば、その文字列が個々のレ
   ベルのインデントに使用されます。

   バージョン 3.2 で変更: 整数に加えて、文字列が *indent* に使用できる
   ようになりました。

   *separators* はもし指定するなら "(item_separator, key_separator)"
   というタプルでなければなりません。デフォルトは *indent* が "None"
   のとき "(', ', ': ')" で、そうでなければ "(',', ': ')" です。最もコ
   ンパクトな JSON の表現を得たければ空白を削った "(',', ':')" を指定
   すればいいでしょう。

   バージョン 3.4 で変更: *indent* が "None" でなければ "(',', ': ')"
   がデフォルトで使われます。

   *default* を指定する場合は関数を指定して、この関数はそれ以外では直
   列化できないオブジェクトに対して呼び出されます。 その関数は、オブジ
   ェクトを JSON でエンコードできるバージョンにして返すか、さもなけれ
   ば "TypeError" を送出しなければなりません。 指定しない場合は、
   "TypeError" が送出されます。

   バージョン 3.6 で変更: すべての引数は、 キーワード専用 になりました
   。

   default(o)

      このメソッドをサブクラスで実装する際には *o* に対して直列化可能
      なオブジェクトを返すか、基底クラスの実装を ("TypeError" を送出す
      るために) 呼び出すかします。

      たとえば、任意のイテレータをサポートするために、次のように実装し
      ます:

         def default(self, o):
            try:
                iterable = iter(o)
            except TypeError:
                pass
            else:
                return list(iterable)
            # Let the base class default method raise the TypeError
            return json.JSONEncoder.default(self, o)

   encode(o)

      Python データ構造 *o* の JSON 文字列表現を返します。たとえば:

         >>> json.JSONEncoder().encode({"foo": ["bar", "baz"]})
         '{"foo": ["bar", "baz"]}'

   iterencode(o)

      与えられたオブジェクト *o* をエンコードし、得られた文字列表現ご
      とに yield します。たとえば:

         for chunk in json.JSONEncoder().iterencode(bigobject):
             mysocket.write(chunk)


例外
====

exception json.JSONDecodeError(msg, doc, pos)

   "ValueError" のサブクラスで、以下の追加の属性を持ちます:

   msg

      フォーマットされていないエラーメッセージです。

   doc

      パース対象 JSON ドキュメントです。

   pos

      *doc* の、解析に失敗した開始インデクスです。

   lineno

      *pos* に対応する行です。

   colno

      *pos* に対応する列です。

   バージョン 3.5 で追加.


標準への準拠と互換性
====================

JSON 形式の仕様は **RFC 7159** と ECMA-404 で規定されています。 この節
では、このモジュールの RFC への準拠水準について詳しく述べます。 簡単の
ために、 "JSONEncoder" および "JSONDecoder" の子クラスと、明示的に触れ
られていないパラメータについては考慮しないことにします。

このモジュールは、JavaScript では正しいが JSON では不正ないくつかの拡
張が実装されているため、厳密な意味では RFC に準拠していません。特に:

* 無限および NaN の数値を受け付け、また出力します;

* あるオブジェクト内での同じ名前の繰り返しを受け付け、最後の名前と値の
  ペアの値のみを使用します。

この RFC は、RFC 準拠のパーサが RFC 準拠でない入力テキストを受け付ける
ことを許容しているので、このモジュールの脱直列化は技術的に言えば、デフ
ォルトの設定では RFC に準拠しています。


文字エンコーディング
--------------------

RFC は、UTF-8、UTF-16、UTF-32のいずれかでJSONを表現するように要求して
おり、UTF-8 が最大の互換性を確保するために推奨されるデフォルトです。

RFC で要求ではなく許可されている通り、このモジュールのシリアライザはデ
フォルトで *ensure_ascii=True* という設定を用い、従って、結果の文字列
が ASCII 文字しか含まないように出力をエスケープします。

*ensure_ascii* パラメータ以外は、このモジュールは Python オブジェクト
と "Unicode 文字列" の間の変換において厳密に定義されていて、それ以外の
パラメータで文字エンコーディングに直接的に関わるものはありません。

RFC は JSON テキストの最初にバイトオーダマーク(BOM)を追加することを禁
止していますので、このモジュールはその出力に BOM を追加しません。RFC
は JSON デシリアライザが入力の一番最初の BOM を無視することを、許容は
しますが求めてはいません。このモジュールのデシリアライザは一番最初の
BOM を見つけると "ValueError" を送出します。

RFC は JSON 文字列に正当な Unicode 文字に対応付かないバイト列(例えばペ
アにならない UTF-16 サロゲートのかたわれ)が含まれることを明示的に禁止
してはおらず、もちろんこれは相互運用性の問題を引き起こします。デフォル
トでは、このモジュールは(オリジナルの "str" にある場合)そのようなシー
ケンスのコードポイントを受け取り、出力します。


無限および NaN の数値
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RFC は、無限もしくは NaN の数値の表現は許可していません。それにも関わ
らずデフォルトでは、このモジュールは "Infinity"、"-Infinity"、"NaN" を
正しい JSON の数値リテラルの値であるかのように受け付け、出力します:

   >>> # Neither of these calls raises an exception, but the results are not valid JSON
   >>> json.dumps(float('-inf'))
   '-Infinity'
   >>> json.dumps(float('nan'))
   'NaN'
   >>> # Same when deserializing
   >>> json.loads('-Infinity')
   -inf
   >>> json.loads('NaN')
   nan

シリアライザでは、この振る舞いを変更するのに *allow_nan* パラメータが
使えます。デシリアライザでは、この振る舞いを変更するのに
*parse_constant* パラメータが使えます。


オブジェクト中に重複した名前の扱い
----------------------------------

RFC は JSON オブジェクト中の名前はユニークでなければならないと規定して
いますが、JSONオブジェクトで名前が繰り返された場合の扱いについて指定し
ていません。デフォルトでは、このモジュールは例外を送出せず、かわりに重
複した名前のうち、最後に出現した名前と値のペア以外を無視します。

   >>> weird_json = '{"x": 1, "x": 2, "x": 3}'
   >>> json.loads(weird_json)
   {'x': 3}

*object_pairs_hook* パラメータでこの動作を変更できます。


トップレベルの非オブジェクト、非配列の値の扱い
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廃止された **RFC 4627** によって規定された古いバージョンの JSON では、
JSON テキストのトップレベルの値は JSON オブジェクトか配列(Python での
"dict" か "list")であることを要求していて、JSON の null, boolean,
number, string であることは許されていませんでしたが、この制限は **RFC
7159** により取り払われました。このモジュールはこの制限を持っていませ
んし、シリアライザでもデシリアライズでも、一度としてこの制限で実装され
たことはありません。

それにも関わらず、相互運用可能性を最大化したいならば、あなた自身の手で
自発的にその制約に忠実に従いたいと思うでしょう。


実装の制限
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いくつかの JSON デシリアライザの実装は、以下の制限を設定することがあり
ます。

* 受け入れられる JSON テキストのサイズ

* JSON オブジェクトと配列のネストの最大の深さ

* JSON 数値の範囲と精度

* JSON 文字列の内容と最大の長さ

このモジュールは関連する Python データ型や Python インタプリタ自身の制
約の世界を超えたそのような制約を強要はしません。

JSON にシリアライズする際には、あなたの JSON を消費する側のアプリケー
ションが持つ当該制約に思いを馳せてください。とりわけJSON 数値を IEEE
754 倍精度浮動小数にデシリアライズする際の問題はありがちで、すなわちそ
の有効桁数と精度の制限の影響を受けます。これは、極端に大きな値を持った
Python "int" をシリアライズするとき、あるいは "decimal.Decimal" のよう
な "風変わりな" 数値型をシリアライズするとき、に特に関係があります。


コマンドラインインターフェイス
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**ソースコード:** Lib/json/tool.py

======================================================================

"json.tool" モジュールは JSON オブジェクトの検証と整形出力のための、単
純なコマンドラインインターフェイスを提供します。

オプショナルな "infile" 引数、 "outfile" 引数が指定されない場合、それ
ぞれ "sys.stdin" と "sys.stdout" が使われます:

   $ echo '{"json": "obj"}' | python -m json.tool
   {
       "json": "obj"
   }
   $ echo '{1.2:3.4}' | python -m json.tool
   Expecting property name enclosed in double quotes: line 1 column 2 (char 1)

バージョン 3.5 で変更: 出力が、入力と同じ順序になりました。辞書をキー
でアルファベット順に並べ替えた出力が欲しければ、 "--sort-keys" オプシ
ョンを使ってください。


コマンドラインオプション
------------------------

infile

   検証を行う、あるいは整形出力を行う JSON ファイルを指定します:

      $ python -m json.tool mp_films.json
      [
          {
              "title": "And Now for Something Completely Different",
              "year": 1971
          },
          {
              "title": "Monty Python and the Holy Grail",
              "year": 1975
          }
      ]

   *infile* を指定しない場合、 "sys.stdin" から読み込みます。

outfile

   *infile* に対する出力を、この *outfile* ファイルに出力します。指定
   しない場合 "sys.stdout" に出力します。

--sort-keys

   辞書の出力を、キーのアルファベット順にソートします。

   バージョン 3.5 で追加.

--json-lines

   すべての入力行を個別のJSON オブジェクトとしてパースします。

   バージョン 3.8 で追加.

-h, --help

   ヘルプメッセージを出力します

-[ 脚注 ]-

[1] RFC 7159 正誤表 で述べられている通り、JSON は (ECMAScript Edition
    5.1 の) JavaScript とは逆に、 U+2028 (LINE SEPARATOR) と U+2029
    (PARAGRAPH SEPARATOR) が文字列内に含まれることを許容しています。
