plistlib --- Mac OS X .plist ファイルの生成と解析

ソースコード: Lib/plistlib.py


このモジュールは主に Mac OS X で使われる「プロパティーリスト」ファイルを読み書きするインターフェイスを提供します。バイナリと XML の plist ファイルの両方をサポートします。

プロパティーリスト (.plist) ファイル形式は基本的型のオブジェクト、たとえば辞書やリスト、数、文字列など、に対する単純な直列化です。たいてい、トップレベルのオブジェクトは辞書です。

plist ファイルを書き出したり解析したりするには dump()load() 関数を利用します。

バイトオブジェクトの plist データを扱うためには dumps()loads() を利用します。

値は文字列、整数、浮動小数点数、ブール型、タプル、リスト、辞書 (ただし文字列だけがキーになれます)、 Databytesbytesarray または datetime.datetime のオブジェクトです。

バージョン 3.4 で変更: 新しい API。古い API は撤廃されました。バイナリ形式の plist がサポートされました。

参考

PList マニュアルページ

このファイル形式の Apple の文書。

このモジュールは以下の関数を定義しています:

plistlib.load(fp, *, fmt=None, use_builtin_types=True, dict_type=dict)

plist ファイルを読み込みます。fp は読み込み可能かつバイナリのファイルオブジェクトです。展開されたルートオブジェクト (通常は辞書です) を返します。

fmt はファイルの形式で、次の値が有効です。

  • None: ファイル形式を自動検出します

  • FMT_XML: XML ファイル形式です

  • FMT_BINARY: バイナリの plist 形式です

use_builtin_types が真 (デフォルト) の場合、バイナリデータが bytes のインスタンスとして返されます。偽の場合、 Data のインスタンスとして返されます。

dict_type は、 plist ファイルから読み出された辞書に使われる型です。

FMT_XML 形式の XML データは xml.parsers.expat にある Expat パーサーを使って解析されます。不正な形式の XML に対して送出される可能性のある例外については、そちらの文書を参照してください。plist 解析器では、未知の要素は単純に無視されます。

バイナリ形式のパーサーは、ファイルを解析できない場合に InvalidFileException を送出します。

バージョン 3.4 で追加.

plistlib.loads(data, *, fmt=None, use_builtin_types=True, dict_type=dict)

バイナリオブジェクトから plist をロードします。キーワード引数の説明については、 load() を参照してください。

バージョン 3.4 で追加.

plistlib.dump(value, fp, *, fmt=FMT_XML, sort_keys=True, skipkeys=False)

plist ファイルに value を書き込みます。Fp は、書き込み可能なバイナリファイルオブジェクトにしてください。

fmt 引数は plist ファイルの形式を指定し、次のいずれかの値をとることができます。

  • FMT_XML: XML 形式の plist ファイルです

  • FMT_BINARY: バイナリ形式の plist ファイルです

sort_keys が真 (デフォルト) の場合、辞書内のキーは、plist にソートされた順序で書き込まれます。偽の場合、ディクショナリのイテレートの順序で書き込まれます。

skipkeys が偽 (デフォルト) の場合、この関数は辞書のキーが文字列でない場合に TypeError を送出します。真の場合、そのようなキーは読み飛ばされます。

TypeError が、オブジェクトがサポート外の型のものであったりサポート外の型のオブジェクトを含むコンテナだった場合に、送出されます。

(バイナリの) plist ファイル内で表現できない整数値に対しては、 OverflowError が送出されます。

バージョン 3.4 で追加.

plistlib.dumps(value, *, fmt=FMT_XML, sort_keys=True, skipkeys=False)

value を plist 形式のバイトオブジェクトとして返します。この関数のキーワード引数の説明については、 dump() を参照してください。

バージョン 3.4 で追加.

以下の関数は廃止されています。

plistlib.readPlist(pathOrFile)

plist ファイルを読み込みます。pathOrFile はファイル名もしくは (読み込み可能かつバイナリの) ファイルです。展開されたルートオブジェクト (通常は辞書です) を返します。

この関数は、実際の動作のために load() を呼び出します。キーワード引数の説明については、その関数 のドキュメントを参照してください。

バージョン 3.4 で非推奨: 代わりに load() を使ってください。

バージョン 3.7 で変更: 結果にある辞書値は通常の辞書となりました。 属性アクセスを使って、辞書の項目にアクセスできなくなりました。

plistlib.writePlist(rootObject, pathOrFile)

rootObject を XML plist ファイルに書き込みます。 pathOrFile は、ファイル名もしくは (書き込み可能かつバイナリの) ファイルオブジェクトです。

バージョン 3.4 で非推奨: 代わりに dump() を使ってください。

plistlib.readPlistFromBytes(data)

バイト列オブジェクトから plist データを読み取ります。ルートオブジェクトを返します。

キーワード引数の説明については、 load() を参照してください。

バージョン 3.4 で非推奨: 代わりに loads() を使ってください。

バージョン 3.7 で変更: 結果にある辞書値は通常の辞書となりました。 属性アクセスを使って、辞書の項目にアクセスできなくなりました。

plistlib.writePlistToBytes(rootObject)

rootObject を XML plist 形式のバイト列オブジェクトとして返します。

バージョン 3.4 で非推奨: 代わりに dumps() を使ってください。

以下のクラスが使用可能です:

class plistlib.Data(data)

バイト列オブジェクト data を包むラッパオブジェクトを返します。plist 中に入れられる <data> 型を表すものとして plist への/からの変換関数で使われます。

これには data という一つの属性があり、そこに収められた Python バイト列オブジェクトを取り出すのに使えます。

バージョン 3.4 で非推奨: 代わりに bytes オブジェクトを使ってください。

以下の定数が利用可能です:

plistlib.FMT_XML

plist ファイルの XML 形式です

バージョン 3.4 で追加.

plistlib.FMT_BINARY

plist ファイルのバイナリ形式です

バージョン 3.4 で追加.

使用例

plist を作ります:

pl = dict(
    aString = "Doodah",
    aList = ["A", "B", 12, 32.1, [1, 2, 3]],
    aFloat = 0.1,
    anInt = 728,
    aDict = dict(
        anotherString = "<hello & hi there!>",
        aThirdString = "M\xe4ssig, Ma\xdf",
        aTrueValue = True,
        aFalseValue = False,
    ),
    someData = b"<binary gunk>",
    someMoreData = b"<lots of binary gunk>" * 10,
    aDate = datetime.datetime.fromtimestamp(time.mktime(time.gmtime())),
)
with open(fileName, 'wb') as fp:
    dump(pl, fp)

plist を解析します:

with open(fileName, 'rb') as fp:
    pl = load(fp)
print(pl["aKey"])