22.5. chunk
--- IFFチャンクデータの読み込み¶
ソースコード: Lib/chunk.py
このモジュールはEA IFF 85チャンクを使用しているファイルの読み込みのためのインターフェースを提供します。1 このフォーマットは少なくとも、Audio Interchange File Format (AIFF/AIFF-C) とReal Media File Format (RMFF)で使われています。WAVEオーディオファイルフォーマットも厳密に対応しているので、このモジュールで読み込みできます。
チャンクは以下の構造を持っています:
Offset値 |
長さ |
内容 |
---|---|---|
0 |
4 |
チャンクID |
4 |
4 |
big- endianで示したチャンクのサイズで、ヘッダは含みません |
8 |
n |
バイトデータで、n はこれより先のフィールドのサイズ |
8 + n |
0 or 1 |
n が奇数ならチャンクの整頓のために埋められるバイト |
IDはチャンクの種類を識別する4バイトの文字列です。
サイズフィールド(big-endianでエンコードされた32ビット値)は、8バイトのヘッダを含まないチャンクデータのサイズを示します。
普通、IFFタイプのファイルは1個かそれ以上のチャンクからなります。このモジュールで定義される Chunk
クラスの使い方として提案しているのは、それぞれのチャンクの始めにインスタンスを作り、終わりに達するまでそのインスタンスから読み取り、その後で新しいインスタンスを作るということです。ファイルの終わりで新しいインスタンスを作ろうとすると、 EOFError
の例外が発生して失敗します。
-
class
chunk.
Chunk
(file, align=True, bigendian=True, inclheader=False)¶ チャンクを表わすクラス。 file 引数はファイル風オブジェクトであると期待されます。このクラスのインスタンスは特別に許可されます。唯一の必要なメソッドは
read()
です。メソッドseek()
およびtell()
が存在し、例外を上げない場合、それらも使用されます。これらのメソッドが存在し、例外を上げる場合、それらのメソッドはオブジェクトを変更しないことが想定されます。オプションの引数 align が true の場合、チャンクは2バイト境界上で整列されていると仮定されます。 align が false の場合、整列は仮定されません。デフォルト値は true です。オプションの引数 bigendian が false の場合、チャンクサイズはリトルエンディアン順になっていると仮定されます。これは WAVE オーディオファイルに必要とされます。デフォルト値は true です。オプションの引数 inclheader が true の場合、チャンクヘッダ中で与えられたサイズはヘッダのサイズを含んでいます。デフォルト値は false です。Chunk
オブジェクトには以下のメソッドが定義されています:-
getname
()¶ チャンクの名前(ID)を返します。これはチャンクの始めの4バイトです。
-
getsize
()¶ チャンクのサイズを返します。
-
close
()¶ オブジェクトを閉じて、チャンクの終わりまで飛びます。これは元のファイル自体は閉じません。
close()
メソッドが呼ばれた後で他のメソッドを呼ぶとOSError
が送出されます。 Python 3.3 以前はIOError
(現在はOSError
の別名) が送出されていました。-
isatty
()¶ False
を返します。
-
seek
(pos, whence=0)¶ チャンクの現在位置を設定します。引数 whence は省略可能で、デフォルト値は
0
(ファイルの絶対位置)です; 他に1
(現在位置から相対的にシークします)と2
(ファイルの末尾から相対的にシークします)の値を取ります。何も値は返しません。もし元のファイルがシークに対応していなければ、前方へのシークのみが可能です。
-
tell
()¶ チャンク内の現在位置を返します。
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read
(size=-1)¶ チャンクから最大で size バイト読み込みます ( size バイトを読み込むより前にチャンクの最後に行き着いたら、それより少なくなります) 。もし引数 size が負か省略されたら、チャンクの最後まで全てのデータを読み込みます。チャンクの最後に行き着いたら、空の bytes オブジェクトを返します。
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脚注
- 1
"EA IFF 85" Standard for Interchange Format Files, Jerry Morrison, Electronic Arts, January 1985.