fnmatch --- Unix のファイル名パターンマッチ

ソースコード: Lib/fnmatch.py


このモジュールは Unix のシェル形式のワイルドカードに対応しています。これらは、 (re モジュールでドキュメント化されている) 正規表現とは 異なります 。シェル形式のワイルドカードで使われる特殊文字は、次のとおりです。

Pattern

意味

*

すべてにマッチします

?

任意の一文字にマッチします

[seq]

seq にある任意の文字にマッチします

[!seq]

seq にない任意の文字にマッチします

リテラルにマッチさせるには、メタ文字を括弧に入れてください。例えば、'[?]' は文字 '?' にマッチします。

ファイル名の区切り文字 (Unixでは '/') はこのモジュールに固有なものでは ない ことに注意してください。パス名展開については、 glob モジュールを参照してください (glob はパス名の部分にマッチさせるのに filter() を使っています)。同様に、ピリオドで始まるファイル名はこのモジュールに固有ではなくて、 *? のパターンでマッチします。

以下の関数 fnmatch(), fnmatchcase(), filter() では、 最大サイズ 32768の functools.lru_cache() をコンパイル済みの正規表現パターンのキャッシュに使用していることにも注意してください。

fnmatch.fnmatch(name, pat)

ファイルの文字列 name がパターン文字列 pat にマッチするかテストして、 True または False のいずれかを返します。どちらの引数とも os.path.normcase() を使って、大文字、小文字が正規化されます。オペレーティングシステムが標準でどうなっているかに関係なく、大文字、小文字を区別して比較する場合には、 fnmatchcase() が使用できます。

次の例では、カレントディレクトリにある、拡張子が .txt である全てのファイルを表示しています:

import fnmatch
import os

for file in os.listdir('.'):
    if fnmatch.fnmatch(file, '*.txt'):
        print(file)
fnmatch.fnmatchcase(name, pat)

ファイル名の文字列 name がパターン文字列 pat にマッチするかテストして、 True または False を返します。比較は大文字、小文字を区別し、 os.path.normcase() は適用しません。

fnmatch.filter(names, pat)

パターン pat にマッチする iterablenames を要素とするリストを構築します。[n for n in names if fnmatch(n, pat)] と同じですが、より効率よく実装されています。

fnmatch.translate(pat)

シェルスタイルのパターン pat を、re.match() で使用するための正規表現に変換して返します。

例:

>>> import fnmatch, re
>>>
>>> regex = fnmatch.translate('*.txt')
>>> regex
'(?s:.*\\.txt)\\Z'
>>> reobj = re.compile(regex)
>>> reobj.match('foobar.txt')
<re.Match object; span=(0, 10), match='foobar.txt'>

参考

glob モジュール

Unix シェル形式のパス展開。