Argparse チュートリアル¶
- author:
Tshepang Mbambo
このチュートリアルでは、argparse
を丁寧に説明します。argparse
は、Python 標準ライブラリの一部であり、おすすめのコマンドライン引数の解析モジュールです。
注釈
同じ機能を実現するモジュールが他に2つあります。 getopt
(C 言語の getopt()
に相当するもの) と非推奨の optparse
です。なお argparse
は optparse
をもとにしており、従ってその使い方は非常によく似ています。
コンセプト¶
ls コマンドを使って、このチュートリアルで私たちが学ぶ機能をいくつか見てみましょう:
$ ls
cpython devguide prog.py pypy rm-unused-function.patch
$ ls pypy
ctypes_configure demo dotviewer include lib_pypy lib-python ...
$ ls -l
total 20
drwxr-xr-x 19 wena wena 4096 Feb 18 18:51 cpython
drwxr-xr-x 4 wena wena 4096 Feb 8 12:04 devguide
-rwxr-xr-x 1 wena wena 535 Feb 19 00:05 prog.py
drwxr-xr-x 14 wena wena 4096 Feb 7 00:59 pypy
-rw-r--r-- 1 wena wena 741 Feb 18 01:01 rm-unused-function.patch
$ ls --help
Usage: ls [OPTION]... [FILE]...
List information about the FILEs (the current directory by default).
Sort entries alphabetically if none of -cftuvSUX nor --sort is specified.
...
上の4つの実行結果から、以下のことが分かります:
ls コマンドは、まったくオプションを指定せずに実行したとしても役に立ちます。デフォルトの動作は、カレントディレクトリの内容を表示することです。
デフォルトの動作で提供される以上のことをしたい場合、すこしだけオプションを指定する必要があります。別のディレクトリ
pypy
を表示したい場合、私たちがしたことは、位置引数として知られる引数を指定することです。これは、引数がコマンドラインのどの位置に現れたかということだけを基に、プログラムがその値について何をするのか分かるべきなので、このように名づけられています。このコンセプトは cp のようなコマンドで重要な意味があります。 cp コマンドのもっとも基本的な使い方は、cp SRC DEST
です。最初の引数は 何をコピーしたいか であり、二つ目の引数は どこにコピーしたいか を意味します。プログラムの振る舞いを変えましょう。例では、単にファイル名を表示する代わりにそれぞれのファイルに関する多くの情報を表示します。このケースでは、
-l
はoptional引数として知られます。ヘルプテキストの抜粋です。この実行の仕方は、まだ使用したことがないプログラムにたいして行うと有用で、ヘルプテキストを読むことで、プログラムがどのように動作するかわかります。
基礎¶
(ほとんど)何もしない、とても簡単な例から始めましょう:
import argparse
parser = argparse.ArgumentParser()
parser.parse_args()
下記がこのコードを実行した結果です:
$ python prog.py
$ python prog.py --help
usage: prog.py [-h]
options:
-h, --help show this help message and exit
$ python prog.py --verbose
usage: prog.py [-h]
prog.py: error: unrecognized arguments: --verbose
$ python prog.py foo
usage: prog.py [-h]
prog.py: error: unrecognized arguments: foo
こんなことが起こりました:
オプションなしでスクリプトを実行した結果、なにも標準出力に表示されませんでした。それほど便利ではありませんね。
二つ目の実行結果から
argparse
モジュールの有用性がわかります。ほとんど何もしていないのに、すてきなヘルプメッセージが手に入りました。--help
(これは-h
と短縮できます)だけが無料のオプションです(つまりプログラムで指示する必要はありません)。他のオプションを指定するとエラーになります。エラー時の有用な用法メッセージも、プログラムで指示することなく出力できます。
位置引数の入門¶
以下に例を示します:
import argparse
parser = argparse.ArgumentParser()
parser.add_argument("echo")
args = parser.parse_args()
print(args.echo)
このコードを実行してみましょう:
$ python prog.py
usage: prog.py [-h] echo
prog.py: error: the following arguments are required: echo
$ python prog.py --help
usage: prog.py [-h] echo
positional arguments:
echo
options:
-h, --help show this help message and exit
$ python prog.py foo
foo
こんなことが起こりました:
プログラムが受け付けるコマンドラインオプションを指定するメソッドである
add_argument()
を追加しました。ここでは、その機能にあわせて引数名をecho
としました。プログラムを実行すると、オプションを指定するように要求されます。
parse_args()
メソッドは指定されたオプションを、この場合はecho
として、返します。この変数は
argparse
が自動的に行うある種の魔法です(つまり、値を格納する変数を指定する必要がありません)。変数の名前がメソッドに与えた文字列引数echo
と同じことに気付いたでしょう。
ヘルプメッセージは十分なように見えますが、それほど分かりやすくもありません。たとえば、echo
は位置引数であることがわかりますが、それが何であるかを知るためには推測するかソースコードを見なけれなりません。もうすこしヘルプメッセージ分かりやすくしてみましょう:
import argparse
parser = argparse.ArgumentParser()
parser.add_argument("echo", help="echo the string you use here")
args = parser.parse_args()
print(args.echo)
修正した結果は以下のようになります:
$ python prog.py -h
usage: prog.py [-h] echo
positional arguments:
echo echo the string you use here
options:
-h, --help show this help message and exit
次は、もっと有益なことをしてみませんか?:
import argparse
parser = argparse.ArgumentParser()
parser.add_argument("square", help="display a square of a given number")
args = parser.parse_args()
print(args.square**2)
下記がこのコードを実行した結果です:
$ python prog.py 4
Traceback (most recent call last):
File "prog.py", line 5, in <module>
print(args.square**2)
TypeError: unsupported operand type(s) for ** or pow(): 'str' and 'int'
上手くいきませんでした。 何も伝えなければ、argparse
は与えられたオプションを文字列として扱います。 argparse
にオプションの値を整数として扱うように伝えましょう:
import argparse
parser = argparse.ArgumentParser()
parser.add_argument("square", help="display a square of a given number",
type=int)
args = parser.parse_args()
print(args.square**2)
下記がこのコードを実行した結果です:
$ python prog.py 4
16
$ python prog.py four
usage: prog.py [-h] square
prog.py: error: argument square: invalid int value: 'four'
今度は上手くいきました。このプログラムは不正な入力が与えられるとそれを処理せずに、より親切なメッセージを表示して実行を終了します。
Optional引数の導入¶
ここまで位置引数を扱ってきました。optional引数を追加する方法についても見ていきましょう:
import argparse
parser = argparse.ArgumentParser()
parser.add_argument("--verbosity", help="increase output verbosity")
args = parser.parse_args()
if args.verbosity:
print("verbosity turned on")
実行してみましょう:
$ python prog.py --verbosity 1
verbosity turned on
$ python prog.py
$ python prog.py --help
usage: prog.py [-h] [--verbosity VERBOSITY]
options:
-h, --help show this help message and exit
--verbosity VERBOSITY
increase output verbosity
$ python prog.py --verbosity
usage: prog.py [-h] [--verbosity VERBOSITY]
prog.py: error: argument --verbosity: expected one argument
こんなことが起こりました:
プログラムは、
--verbosity
が指定された場合はなにかしらを表示し、指定されなければ何も表示をしないように書かれています。オプションの指定が実際に任意であることを示すために、プログラムをオプション指定なしで実行してもエラーにはなっていません。オプション引数が指定されなかった場合、関連する変数、この例では
args.verbosity
、の値にはデフォルトでNone
がセットされます。これがif
文による真偽テストに失敗した理由です。ヘルプメッセージが少し変わりました。
--verbosity
オプションを使うには、そのオプションにひとつの値を指定しなければなりません。
上記の例では、--verbosity
に任意の整数を取れます。この簡単なプログラムでは、実際には True
または False
の二つの値だけが有効です。そうなるようにコードを修正してみましょう:
import argparse
parser = argparse.ArgumentParser()
parser.add_argument("--verbose", help="increase output verbosity",
action="store_true")
args = parser.parse_args()
if args.verbose:
print("verbosity turned on")
実行してみましょう:
$ python prog.py --verbose
verbosity turned on
$ python prog.py --verbose 1
usage: prog.py [-h] [--verbose]
prog.py: error: unrecognized arguments: 1
$ python prog.py --help
usage: prog.py [-h] [--verbose]
options:
-h, --help show this help message and exit
--verbose increase output verbosity
こんなことが起こりました:
オプションは値を必要とするのではなく、単なるフラグになりました。この考え方に沿うようにオプションの名前も変更しています。ここで新しいキーワード
action
を指定し、値として"store_true"
を設定していることに注意してください。これは、オプションが指定された場合に値としてTrue
をargs.verbose
に設定するということを意味します。オプションの指定がない場合の値はFalse
となることを意味します。フラグは値を取るべきではないので、値を指定するとプログラムはエラーになります。
ヘルプテキストが変わっています。
短いオプション¶
コマンドラインになれていれば、オプションの短いバージョンの話題に触れていないことに気付いたでしょう。それはとても簡単です:
import argparse
parser = argparse.ArgumentParser()
parser.add_argument("-v", "--verbose", help="increase output verbosity",
action="store_true")
args = parser.parse_args()
if args.verbose:
print("verbosity turned on")
上記のプログラムを実行するとこうなります:
$ python prog.py -v
verbosity turned on
$ python prog.py --help
usage: prog.py [-h] [-v]
options:
-h, --help show this help message and exit
-v, --verbose increase output verbosity
新しい機能がヘルプテキストにも反映されている点に気付いたでしょう。
位置引数とOptional引数の併用¶
プログラムが複雑になってきました:
import argparse
parser = argparse.ArgumentParser()
parser.add_argument("square", type=int,
help="display a square of a given number")
parser.add_argument("-v", "--verbose", action="store_true",
help="increase output verbosity")
args = parser.parse_args()
answer = args.square**2
if args.verbose:
print(f"the square of {args.square} equals {answer}")
else:
print(answer)
出力は以下のようになります:
$ python prog.py
usage: prog.py [-h] [-v] square
prog.py: error: the following arguments are required: square
$ python prog.py 4
16
$ python prog.py 4 --verbose
the square of 4 equals 16
$ python prog.py --verbose 4
the square of 4 equals 16
位置引数を元に戻したので、引数を指定しないとエラーになりました。
2つのオプションの順序を考慮しないことに注意してください。
複数の詳細レベルを値にとれるようにプログラムを元に戻して、指定された値を使ってみましょう:
import argparse
parser = argparse.ArgumentParser()
parser.add_argument("square", type=int,
help="display a square of a given number")
parser.add_argument("-v", "--verbosity", type=int,
help="increase output verbosity")
args = parser.parse_args()
answer = args.square**2
if args.verbosity == 2:
print(f"the square of {args.square} equals {answer}")
elif args.verbosity == 1:
print(f"{args.square}^2 == {answer}")
else:
print(answer)
実行してみましょう:
$ python prog.py 4
16
$ python prog.py 4 -v
usage: prog.py [-h] [-v VERBOSITY] square
prog.py: error: argument -v/--verbosity: expected one argument
$ python prog.py 4 -v 1
4^2 == 16
$ python prog.py 4 -v 2
the square of 4 equals 16
$ python prog.py 4 -v 3
16
プログラムのバグである最後の結果を除いて、上手く行っているようです。このバグを、--verbosity
オプションが取れる値を制限することで修正しましょう:
import argparse
parser = argparse.ArgumentParser()
parser.add_argument("square", type=int,
help="display a square of a given number")
parser.add_argument("-v", "--verbosity", type=int, choices=[0, 1, 2],
help="increase output verbosity")
args = parser.parse_args()
answer = args.square**2
if args.verbosity == 2:
print(f"the square of {args.square} equals {answer}")
elif args.verbosity == 1:
print(f"{args.square}^2 == {answer}")
else:
print(answer)
実行してみましょう:
$ python prog.py 4 -v 3
usage: prog.py [-h] [-v {0,1,2}] square
prog.py: error: argument -v/--verbosity: invalid choice: 3 (choose from 0, 1, 2)
$ python prog.py 4 -h
usage: prog.py [-h] [-v {0,1,2}] square
positional arguments:
square display a square of a given number
options:
-h, --help show this help message and exit
-v, --verbosity {0,1,2}
increase output verbosity
変更がエラーメッセージとヘルプメッセージの両方に反映されていることに注意してください。
詳細レベルついて、違ったアプローチを試してみましょう。これは CPython 実行可能ファイルがその詳細レベル引数を扱う方法と同じです。( python --help
の出力を確認してください):
import argparse
parser = argparse.ArgumentParser()
parser.add_argument("square", type=int,
help="display the square of a given number")
parser.add_argument("-v", "--verbosity", action="count",
help="increase output verbosity")
args = parser.parse_args()
answer = args.square**2
if args.verbosity == 2:
print(f"the square of {args.square} equals {answer}")
elif args.verbosity == 1:
print(f"{args.square}^2 == {answer}")
else:
print(answer)
もう一つの action である "count" を紹介します。これは指定されたオプションの出現回数を数えます:
$ python prog.py 4
16
$ python prog.py 4 -v
4^2 == 16
$ python prog.py 4 -vv
the square of 4 equals 16
$ python prog.py 4 --verbosity --verbosity
the square of 4 equals 16
$ python prog.py 4 -v 1
usage: prog.py [-h] [-v] square
prog.py: error: unrecognized arguments: 1
$ python prog.py 4 -h
usage: prog.py [-h] [-v] square
positional arguments:
square display a square of a given number
options:
-h, --help show this help message and exit
-v, --verbosity increase output verbosity
$ python prog.py 4 -vvv
16
前のバージョンのスクリプトのようにフラグ (
action="store_true"
に似ています)になりました。エラーとなる理由がわかります。(訳注: 5つ目の例では-v
オプションに引数を与えたため、エラーとなっています。)これは"store_true" アクションによく似た動作をします。
では "count" アクションが何をもたらすかデモンストレーションをします。おそらくこのような使用方法を前に見たことがあるでしょう。
-v
フラグを指定しなければ、フラグの値はNone
とみなされます。期待通り、長い形式のフラグを指定しても同じ結果になります。
残念ながら、このヘルプ出力はプログラムが新しく得た機能についてそこまで有益ではありません。しかし、スクリプトのドキュメンテーションを改善することでいつでも修正することができます(例えば、
help
キーワード引数を使用することで)。最後の出力はプログラムにバグがあることを示します。
修正しましょう:
import argparse
parser = argparse.ArgumentParser()
parser.add_argument("square", type=int,
help="display a square of a given number")
parser.add_argument("-v", "--verbosity", action="count",
help="increase output verbosity")
args = parser.parse_args()
answer = args.square**2
# bugfix: replace == with >=
if args.verbosity >= 2:
print(f"the square of {args.square} equals {answer}")
elif args.verbosity >= 1:
print(f"{args.square}^2 == {answer}")
else:
print(answer)
これが結果です:
$ python prog.py 4 -vvv
the square of 4 equals 16
$ python prog.py 4 -vvvv
the square of 4 equals 16
$ python prog.py 4
Traceback (most recent call last):
File "prog.py", line 11, in <module>
if args.verbosity >= 2:
TypeError: '>=' not supported between instances of 'NoneType' and 'int'
最初の出力は上手くいっていますし、以前のバグが修正されています。最も詳細な出力を得るには、2 以上の値が必要です。
三番目の結果は、よくありません。
このバグを修正しましょう:
import argparse
parser = argparse.ArgumentParser()
parser.add_argument("square", type=int,
help="display a square of a given number")
parser.add_argument("-v", "--verbosity", action="count", default=0,
help="increase output verbosity")
args = parser.parse_args()
answer = args.square**2
if args.verbosity >= 2:
print(f"the square of {args.square} equals {answer}")
elif args.verbosity >= 1:
print(f"{args.square}^2 == {answer}")
else:
print(answer)
もう一つのキーワード引数である default
を導入しました。整数値と比較できるように、その値に 0
を設定しました。デフォルトでは、optional 引数が指定されていない場合 None
となること、None
が整数値と比較できない(よって TypeError
例外となる)ことを思い出してください。
こうなりました:
$ python prog.py 4
16
ここまで学んできたことだけで、さまざまな事が実現できます。しかしまだ表面をなぞっただけです。 argparse
モジュールはとても強力ですので、チュートリアルを終える前にもう少しだけ探検してみましょう.
もうちょっとだけ学ぶ¶
もし、この小さなプログラムを二乗以外の累乗が行えるように拡張するとどうなるでしょうか:
import argparse
parser = argparse.ArgumentParser()
parser.add_argument("x", type=int, help="the base")
parser.add_argument("y", type=int, help="the exponent")
parser.add_argument("-v", "--verbosity", action="count", default=0)
args = parser.parse_args()
answer = args.x**args.y
if args.verbosity >= 2:
print(f"{args.x} to the power {args.y} equals {answer}")
elif args.verbosity >= 1:
print(f"{args.x}^{args.y} == {answer}")
else:
print(answer)
出力:
$ python prog.py
usage: prog.py [-h] [-v] x y
prog.py: error: the following arguments are required: x, y
$ python prog.py -h
usage: prog.py [-h] [-v] x y
positional arguments:
x the base
y the exponent
options:
-h, --help show this help message and exit
-v, --verbosity
$ python prog.py 4 2 -v
4^2 == 16
これまで、出力されるテキストを 変更する ために詳細レベルを使ってきました。かわりに下記の例では、追加の テキストを出力するのに詳細レベルを使用します:
import argparse
parser = argparse.ArgumentParser()
parser.add_argument("x", type=int, help="the base")
parser.add_argument("y", type=int, help="the exponent")
parser.add_argument("-v", "--verbosity", action="count", default=0)
args = parser.parse_args()
answer = args.x**args.y
if args.verbosity >= 2:
print(f"Running '{__file__}'")
if args.verbosity >= 1:
print(f"{args.x}^{args.y} == ", end="")
print(answer)
出力:
$ python prog.py 4 2
16
$ python prog.py 4 2 -v
4^2 == 16
$ python prog.py 4 2 -vv
Running 'prog.py'
4^2 == 16
多義性のある引数の指定¶
ある引数の解釈について、位置引数なのか、ある引数に対する追加の引数なのか、あいまいさがあるときは、 --
を使うことで parse_args()
に対してこれ以降は位置引数であることを伝えることができます:
>>> parser = argparse.ArgumentParser(prog='PROG')
>>> parser.add_argument('-n', nargs='+')
>>> parser.add_argument('args', nargs='*')
>>> # ambiguous, so parse_args assumes it's an option
>>> parser.parse_args(['-f'])
usage: PROG [-h] [-n N [N ...]] [args ...]
PROG: error: unrecognized arguments: -f
>>> parser.parse_args(['--', '-f'])
Namespace(args=['-f'], n=None)
>>> # ambiguous, so the -n option greedily accepts arguments
>>> parser.parse_args(['-n', '1', '2', '3'])
Namespace(args=[], n=['1', '2', '3'])
>>> parser.parse_args(['-n', '1', '--', '2', '3'])
Namespace(args=['2', '3'], n=['1'])
競合するオプション¶
これまでのところ、 argparse.ArgumentParser
インスタンスの2つのメソッドについて学んできました。ここで3つめのメソッドとして add_mutually_exclusive_group()
を導入しましょう。このメソッドは互いに対立する引数の指定を可能にします。また、新しい機能として理解しやすいように、プログラムの残りの部分を変更しましょう: 以下では --quiet
オプションを --verbose
と反対のオプションとして導入します:
import argparse
parser = argparse.ArgumentParser()
group = parser.add_mutually_exclusive_group()
group.add_argument("-v", "--verbose", action="store_true")
group.add_argument("-q", "--quiet", action="store_true")
parser.add_argument("x", type=int, help="the base")
parser.add_argument("y", type=int, help="the exponent")
args = parser.parse_args()
answer = args.x**args.y
if args.quiet:
print(answer)
elif args.verbose:
print(f"{args.x} to the power {args.y} equals {answer}")
else:
print(f"{args.x}^{args.y} == {answer}")
プログラムはより簡潔になりましたが、デモのための機能が失われました。ともかく下記が実行結果です:
$ python prog.py 4 2
4^2 == 16
$ python prog.py 4 2 -q
16
$ python prog.py 4 2 -v
4 to the power 2 equals 16
$ python prog.py 4 2 -vq
usage: prog.py [-h] [-v | -q] x y
prog.py: error: argument -q/--quiet: not allowed with argument -v/--verbose
$ python prog.py 4 2 -v --quiet
usage: prog.py [-h] [-v | -q] x y
prog.py: error: argument -q/--quiet: not allowed with argument -v/--verbose
これは分かりやすいでしょう。ここで得たちょっとした柔軟性を示すために最後の出力を追加しました、つまり長い形式のオプションと短い形式のオプションの混在です。
結びの前に、恐らくあなたはプログラムの主な目的をユーザに伝えたいでしょう。万が一、彼らがそれを知らないときに備えて:
import argparse
parser = argparse.ArgumentParser(description="calculate X to the power of Y")
group = parser.add_mutually_exclusive_group()
group.add_argument("-v", "--verbose", action="store_true")
group.add_argument("-q", "--quiet", action="store_true")
parser.add_argument("x", type=int, help="the base")
parser.add_argument("y", type=int, help="the exponent")
args = parser.parse_args()
answer = args.x**args.y
if args.quiet:
print(answer)
elif args.verbose:
print(f"{args.x} to the power {args.y} equals {answer}")
else:
print(f"{args.x}^{args.y} == {answer}")
使用方法のテキストが少し変化しました。[-v | -q]
は -v
または -q
のどちらかを使用できるが、同時に両方を使用できないことを意味します:
$ python prog.py --help
usage: prog.py [-h] [-v | -q] x y
calculate X to the power of Y
positional arguments:
x the base
y the exponent
options:
-h, --help show this help message and exit
-v, --verbose
-q, --quiet
argparse の出力を翻訳するには¶
ヘルプテキストやエラーメッセージなどの argparse
モジュールの出力は、すべて gettext
モジュールを使って訳せるように作られています。これにより、 argparse
によって生成されたメッセージを簡単にローカライズできます。 プログラムやモジュールを国際化する も参照してください。
たとえば、この argparse
の出力では:
$ python prog.py --help
usage: prog.py [-h] [-v | -q] x y
calculate X to the power of Y
positional arguments:
x the base
y the exponent
options:
-h, --help show this help message and exit
-v, --verbose
-q, --quiet
文字列 usage:
, positional arguments:
, options:
と show this help message and exit
はすべて訳せます。
これらの文字列を訳すには、それらをまず .po
ファイルに抽出する必要があります。たとえば、 Babel を使い、次のコマンドを実行します。
$ pybabel extract -o messages.po /usr/lib/python3.12/argparse.py
このコマンドは argparse
モジュールからすべての翻訳可能な文字列を抽出し、それらを messages.po
という名前のファイルに出力します。このコマンドは Python のインストールが /usr/lib
にあることを前提としています。
システム上の argparse
モジュールの場所は、次のスクリプトで調べられます:
import argparse
print(argparse.__file__)
.po
ファイル内のメッセージが訳され、その訳が gettext
を用いてインストールされると、 argparse
は翻訳されたメッセージを表示できるようになります。
Custom type converters¶
The argparse
module allows you to specify custom type converters for
your command-line arguments. This allows you to modify user input before it's
stored in the argparse.Namespace
. This can be useful when you need to
pre-process the input before it is used in your program.
When using a custom type converter, you can use any callable that takes a single string argument (the argument value) and returns the converted value. However, if you need to handle more complex scenarios, you can use a custom action class with the action parameter instead.
For example, let's say you want to handle arguments with different prefixes and process them accordingly:
import argparse
parser = argparse.ArgumentParser(prefix_chars='-+')
parser.add_argument('-a', metavar='<value>', action='append',
type=lambda x: ('-', x))
parser.add_argument('+a', metavar='<value>', action='append',
type=lambda x: ('+', x))
args = parser.parse_args()
print(args)
出力:
$ python prog.py -a value1 +a value2
Namespace(a=[('-', 'value1'), ('+', 'value2')])
In this example, we:
Created a parser with custom prefix characters using the
prefix_chars
parameter.Defined two arguments,
-a
and+a
, which used thetype
parameter to create custom type converters to store the value in a tuple with the prefix.
Without the custom type converters, the arguments would have treated the -a
and +a
as the same argument, which would have been undesirable. By using custom
type converters, we were able to differentiate between the two arguments.
結び¶
argparse
モジュールはここで学んだことより多くの機能を提供します。モジュールのドキュメントはとても詳細で、綿密で、そしてたくさんの例があります。このチュートリアルの体験したことで、気がめいることなくそれらの他の機能を会得できるに違いありません。