xml.sax.saxutils --- SAX Utilities

ソースコード: Lib/xml/sax/saxutils.py


モジュール xml.sax.saxutils には SAX アプリケーションの作成に役立つ多くの関数やクラスも含まれており、直接利用したり、基底クラスとして使うことができます。

xml.sax.saxutils.escape(data, entities={})

文字列データ内の '&', '<', '>' をエスケープします。

オプションの entities 引数に辞書を渡すことで、そのほかの文字列データをエスケープすることも可能です。辞書のキーと値はすべて文字列で、キーは対応する値に置換されます。entities が与えられている場合でも、 '&', '<', '>' は常にエスケープされます。

xml.sax.saxutils.unescape(data, entities={})

エスケープされた文字列 '&amp;', '&lt;', '&gt;' を元の文字に戻します。

オプションの entities 引数に辞書を渡すことで、そのほかの文字列データをエスケープ解除することも可能です。辞書のキーと値はすべて文字列で、キーは対応する値に置換されます。entities が与えられている場合でも、'&amp', '&lt;', and '&gt;' は常に元の文字に戻されます。

xml.sax.saxutils.quoteattr(data, entities={})

escape() に似ていますが、 data は属性値の作成に使われます。戻り値はクォート済みの data で、置換する文字の追加も可能です。 quoteattr() はクォートすべき文字を data の文脈から判断し、クォートすべき文字を残さないように文字列をエンコードします。 data の中にシングル・クォート、ダブル・クォートがあれば、両方ともエンコードし、全体をダブルクォートで囲みます。戻り値の文字列はそのままで属性値として利用できます:

>>> print("<element attr=%s>" % quoteattr("ab ' cd \" ef"))
<element attr="ab ' cd &quot; ef">

この関数は参照具象構文を使って、 HTML や SGML の属性値を生成するのに便利です。

class xml.sax.saxutils.XMLGenerator(out=None, encoding='iso-8859-1', short_empty_elements=False)

このクラスは SAX イベントを XML 文書に書き戻すことで ContentHandler インターフェースを実装しています。 つまり、 XMLGenerator をコンテントハンドラとして用いることで、パースしている元々の文書を複製することが出来ます。 out にはファイル様オブジェクトでなければなりません。 デフォルトは sys.stdout です。 encoding は出力ストリームのエンコーディングで、デフォルトは 'iso-8859-1' です。 short_empty_elements は 内容を持たない要素のフォーマットを制御します。 False (デフォルト) の場合、開始/終了タグのペアとなり、 True の場合、1つの空タグになります。

バージョン 3.2 で変更: short_empty_elements 引数を追加しました。

class xml.sax.saxutils.XMLFilterBase(base)

このクラスは XMLReader とクライアント・アプリケーションのイベント・ハンドラとの間に位置するものとして設計されています。デフォルトでは何もせず、ただリクエストをリーダに、イベントをハンドラに、それぞれ加工せず渡すだけです。しかし、サブクラスでメソッドをオーバーライドすると、イベント・ストリームやリクエストを加工してから渡すように変更可能です。

xml.sax.saxutils.prepare_input_source(source, base='')

この関数は引数に入力ソース、オプションとして URL を取り、読み取り可能な解決済み InputSource オブジェクトを返します。入力ソースは文字列、ファイル風オブジェクト、 InputSource のいずれでも良く、この関数を使うことで、パーサは様々な source 引数を parse() メソッドに実装することが可能になります。