syslog --- Unix syslog library routines


このモジュールでは Unix syslog ライブラリルーチン群へのインターフェースを提供します。syslog の便宜レベルに関する詳細な記述は Unix マニュアルページを参照してください。

Availability: Unix, not Emscripten, not WASI.

This module wraps the system syslog family of routines. A pure Python library that can speak to a syslog server is available in the logging.handlers module as SysLogHandler.

このモジュールには、以下の関数が定義されています:

syslog.syslog(message)
syslog.syslog(priority, message)

文字列 message をシステムログ機構に送信します。末尾の改行文字は必要に応じて追加されます。各メッセージは facility および level からなる優先度でタグ付けされます。オプションの priority 引数はメッセージの優先度を定義します。標準の値は LOG_INFO です。 priority 中に、便宜レベルが (LOG_INFO | LOG_USER のように) 論理和を使ってコード化されていない場合、 openlog() を呼び出した際の値が使われます。

syslog() が呼び出される前に openlog() が呼び出されなかった場合、 openlog() が引数なしで呼び出されます。

引数 priority, message を指定して 監査イベント syslog.syslog を送出します。

バージョン 3.2 で変更: In previous versions, openlog() would not be called automatically if it wasn't called prior to the call to syslog(), deferring to the syslog implementation to call openlog().

syslog.openlog([ident[, logoption[, facility]]])

openlog() 関数を呼び出すことで以降の syslog() の呼び出しに対するログオプションを設定することができます。ログがまだ開かれていない状態で syslog() を呼び出すと openlog() が引数なしで呼び出されます。

オプションの ident キーワード引数は全てのメッセージの先頭に付く文字列で、デフォルトでは sys.argv[0] から前方のパス部分を取り除いたものです。オプションの logoption キーワード引数 (デフォルトは 0) はビットフィールドです。組み合わせられる値については下記を参照してください。オプションの facility キーワード引数 (デフォルトは LOG_USER) は明示的に facility が encode されていないメッセージに設定される facility です。

引数 ident, logoptiona`, facility を指定して 監査イベント syslog.openlog を送出します。

バージョン 3.2 で変更: In previous versions, keyword arguments were not allowed, and ident was required.

syslog.closelog()

syslog モジュールの値をリセットし、システムライブラリの closelog() を呼び出します。

この関数を呼ぶと、モジュールが最初に import されたときと同じようにふるまいます。例えば、(openlog() を呼び出さないで) syslog() を最初に呼び出したときに、 openlog() が呼び出され、 ident やその他の openlog() の引数はデフォルト値にリセットされます。

引数無しで 監査イベント syslog.closelog を送出します。

syslog.setlogmask(maskpri)

優先度マスクを maskpri に設定し、以前のマスク値を返します。 maskpri に設定されていない優先度レベルを持った syslog() の呼び出しは無視されます。標準では全ての優先度をログ出力します。関数 LOG_MASK(pri) は個々の優先度 pri に対する優先度マスクを計算します。関数 LOG_UPTO(pri) は優先度 pri までの全ての優先度を含むようなマスクを計算します。

引数 maskpri を指定して 監査イベント socket.setlogmask を送出します。

このモジュールでは以下の定数を定義しています:

Priority levels (high to low):

LOG_EMERG, LOG_ALERT, LOG_CRIT, LOG_ERR, LOG_WARNING, LOG_NOTICE, LOG_INFO, LOG_DEBUG.

Facilities:

LOG_KERN, LOG_USER, LOG_MAIL, LOG_DAEMON, LOG_AUTH, LOG_LPR, LOG_NEWS, LOG_UUCP, LOG_CRON, LOG_SYSLOG, LOG_LOCAL0 to LOG_LOCAL7, and, if defined in <syslog.h>, LOG_AUTHPRIV.

Log options:

LOG_PID, LOG_CONS, LOG_NDELAY, and, if defined in <syslog.h>, LOG_ODELAY, LOG_NOWAIT, and LOG_PERROR.

使用例

シンプルな例

1つ目のシンプルな例:

import syslog

syslog.syslog('Processing started')
if error:
    syslog.syslog(syslog.LOG_ERR, 'Processing started')

いくつかのログオプションを設定する例。ログメッセージにプロセスIDを含み、メッセージをメールのログ用の facility にメッセージを書きます:

syslog.openlog(logoption=syslog.LOG_PID, facility=syslog.LOG_MAIL)
syslog.syslog('E-mail processing initiated...')