sqlite3 --- DB-API 2.0 interface for SQLite databases

ソースコード: Lib/sqlite3/

SQLite は、軽量なディスク上のデータベースを提供する C ライブラリです。別のサーバプロセスを用意する必要なく、 SQL クエリー言語の非標準的な一種を使用してデータベースにアクセスできます。一部のアプリケーションは内部データ保存に SQLite を使えます。また、SQLite を使ってアプリケーションのプロトタイプを作り、その後そのコードを PostgreSQL や Oracle のような大規模データベースに移植するということも可能です。

The sqlite3 module was written by Gerhard Häring. It provides an SQL interface compliant with the DB-API 2.0 specification described by PEP 249, and requires SQLite 3.7.15 or newer.

この文書には大きく分けて 4 つの節があります:

  • チュートリアル sqlite3 モジュールの使い方を学びます。

  • リファレンス このモジュールが定義するクラスと関数について説明します。

  • ハウツー・ガイド 特定のタスクの処理方法について詳しく説明します。

  • 説明 トランザクション制御の背景をより深く掘り下げて説明します。

参考

https://www.sqlite.org

SQLite のウェブページ。ここの文書ではサポートされる SQL 方言の文法と使えるデータ型を説明しています。

https://www.w3schools.com/sql/

SQL 学習に効くチュートリアル、リファレンス、実例集。

PEP 249 - Database API Specification 2.0

Marc-Andre Lemburg により書かれた PEP。

チュートリアル

このチュートリアルでは、あなたは基本的な sqlite3 機能を使用して、 例としてモンティ・パイソンの映画のデータベースを作成します。 あなたがカーソル(cursors)やトランザクション(transactions)を含むデータベースの基本概念を理解していることを前提としています。

最初に、新しいデータベースを作成し、データベース接続(connection)を開いて sqlite3 が動作できるようにする必要があります。 sqlite3.connect() を呼び出して、データベース tutorial.db への接続を現在の作業ディレクトリに作成します。存在しない場合は暗黙的に作成します。

import sqlite3
con = sqlite3.connect("tutorial.db")

返された Connection オブジェクト con は、ディスク上のデータベースへの接続を表します。

SQL 文を実行し、SQL クエリから結果を取得するには、データベース・カーソルを使用する必要があります。 con.cursor() を呼び出して Cursor を作成してください:

cur = con.cursor()

さて、今やデータベース接続とカーソルを取得したので、タイトル(title)とリリース年(year)と、レビュー・スコア(score)の列(columns)を持つデータベース・テーブル movie を作成できます。 簡単にするために、テーブル宣言では列名だけを使用できます。SQLite の 柔軟な型付け(flexible typing)機能のおかげで、データ型の指定はオプションになっています。 cur.execute(...) を呼び出して CREATE TABLE 文を実行してください:

cur.execute("CREATE TABLE movie(title, year, score)")

SQLite に組み込みの sqlite_master テーブルに対してクエリを実行することで、新しいテーブルが作成されたことを確認できます。このテーブルには、 movie テーブル定義のエントリが含まれているはずです(詳細は The Schema Table 参照)。 cur.execute(...) を呼び出してクエリを実行して、その結果を res に代入し、結果の行(row)を取得するために res.fetchone() を呼び出します:

>>> res = cur.execute("SELECT name FROM sqlite_master")
>>> res.fetchone()
('movie',)

We can see that the table has been created, as the query returns a tuple containing the table's name. If we query sqlite_master for a non-existent table spam, res.fetchone() will return None:

>>> res = cur.execute("SELECT name FROM sqlite_master WHERE name='spam'")
>>> res.fetchone() is None
True

ここで、 INSERT 文を実行して SQL のリテラルとして提供された 2 行のデータを追加し、 再度 cur.execute(...) を呼び出して追加します:

cur.execute("""
    INSERT INTO movie VALUES
        ('Monty Python and the Holy Grail', 1975, 8.2),
        ('And Now for Something Completely Different', 1971, 7.5)
""")

INSERT 文は、変更がデータベースに保存される前にコミットする必要がある、トランザクションを暗黙的に開きます(詳細は、 トランザクション制御 参照)。 トランザクションをコミットするために接続オブジェクト(connection object)の con.commit() を呼び出して下さい:

con.commit()

SELECT クエリを実行することで、データが正しく挿入されたことを確認できます。 結果のすべての行を返すには、おなじみの cur.execute(...) を使用して結果を res に代入し、 res.fetchall() を呼び出して下さい:

>>> res = cur.execute("SELECT score FROM movie")
>>> res.fetchall()
[(8.2,), (7.5,)]

結果は、2 つの タプルリスト で、 それぞれのタプルにその行の score 値が含まれています。

ここで、 cur.executemany(...) を呼び出して、さらに 3 行挿入します:

data = [
    ("Monty Python Live at the Hollywood Bowl", 1982, 7.9),
    ("Monty Python's The Meaning of Life", 1983, 7.5),
    ("Monty Python's Life of Brian", 1979, 8.0),
]
cur.executemany("INSERT INTO movie VALUES(?, ?, ?)", data)
con.commit()  # Remember to commit the transaction after executing INSERT.

data をクエリに結び付け(bind)するために ? プレースホルダが使用されていることに注意してください。 SQL インジェクション攻撃(SQL injection attacks)を避けるために、Python の値を SQL 文に結び付けするには、常に 文字列フォーマット の代わりにプレースホルダを使用してください(詳細は プレースホルダを使用して SQL クエリに値を結び付ける方法 参照)。

SELECT クエリを実行することで、新しい行が挿入されたことを確認できます。今回は、クエリの結果を反復処理します:

>>> for row in cur.execute("SELECT year, title FROM movie ORDER BY year"):
...     print(row)
(1971, 'And Now for Something Completely Different')
(1975, 'Monty Python and the Holy Grail')
(1979, "Monty Python's Life of Brian")
(1982, 'Monty Python Live at the Hollywood Bowl')
(1983, "Monty Python's The Meaning of Life")

各行(row)は タプル(year, title) の 2 つの項目であり、クエリで選択された列(columns)にマッチします。

最後に、 con.close() を呼び出して既存の接続(connection)を閉じ、新しい接続を開き、新しいカーソルを作成してから、データベースに対してクエリを実行して、データベースがディスクに書き込まれたことを確認します:

>>> con.close()
>>> new_con = sqlite3.connect("tutorial.db")
>>> new_cur = new_con.cursor()
>>> res = new_cur.execute("SELECT title, year FROM movie ORDER BY score DESC")
>>> title, year = res.fetchone()
>>> print(f'The highest scoring Monty Python movie is {title!r}, released in {year}')
The highest scoring Monty Python movie is 'Monty Python and the Holy Grail', released in 1975

これで、あなたは、 sqlite3 モジュールを使用して SQLite データベースを作成し、複数の方法でデータを挿入し、そこから値を取得することができるようになりました。

リファレンス

モジュール関数

sqlite3.connect(database, timeout=5.0, detect_types=0, isolation_level='DEFERRED', check_same_thread=True, factory=sqlite3.Connection, cached_statements=128, uri=False)

SQLite データベースとの接続(connection)を開きます。

パラメータ:
  • database (path-like object) -- The path to the database file to be opened. You can pass ":memory:" to create an SQLite database existing only in memory, and open a connection to it.

  • timeout (float) -- テーブルがロックされている場合、 OperationalError を送出する前に接続を待機する秒数。 別の接続がテーブルを変更するためにトランザクションを開くと、そのテーブルはトランザクションがコミットされるまでロックされます。 デフォルトは 5 秒です。

  • detect_types (int) -- register_converter() で登録された変換関数を使用して、 SQLite でネイティブにサポートされている型 以外のデータ型を検出して、 Python 型に変換するかどうか、そして、その変換方法を制御します。 これは、 PARSE_DECLTYPESPARSE_COLNAMES を(ビット論理和 | を使用して)任意の組み合わせで設定することで有効になります。 両方のフラグが設定されている場合、宣言された型よりも列名が優先されます。 detect_types パラメータが設定されている場合でも、 生成されたフィールド(たとえば max(data))の型は検出できず、代わりに str が返されます。デフォルト (0) では、データ型検出は無効になっています。

  • isolation_level (str | None) -- The isolation_level of the connection, controlling whether and how transactions are implicitly opened. Can be "DEFERRED" (default), "EXCLUSIVE" or "IMMEDIATE"; or None to disable opening transactions implicitly. See トランザクション制御 for more.

  • check_same_thread (bool) -- True (これがデフォルトです)なら、データベース接続を作成したスレッド以外のスレッドがデータベース接続を使用すると、 ProgrammingError が送出されます。 False なら、接続は複数のスレッドからアクセスできます。ただし、データの破損を避けるために、ユーザーによる書き込み操作の直列化が必要になることがあります。詳細は threadsafety を参照してください。

  • factory (Connection) -- デフォルトの Connection クラスでない場合に接続(connection)を作成する Connection のカスタム・サブクラスです。

  • cached_statements (int) -- sqlite3 がこの接続(connection)のために内部的にキャッシュするSQL文(statements)の数で、 パース時のオーバーヘッドを回避します。 デフォルトでは、128 文(statements)です。

  • uri (bool) -- True に設定すると、 database は、ファイル・パス(path)とオプションのクエリ文字列を含む URI として解釈されます。 スキームの部分は "file:" でなければならず、パス(path)は相対パスまたは絶対パスにすることができます。 クエリ文字列により、 パラメーターを SQLite に渡すことができ、さまざまな SQLite URI の操作方法 が有効になります。

戻り値の型:

Connection

引数 database を指定して 監査イベント sqlite3.connect を送出します。

引数 connection_handle を指定して 監査イベント sqlite3.connect/handle を送出します。

バージョン 3.4 で変更: uri パラメータが追加されました。

バージョン 3.7 で変更: database は、文字列だけでなく、 path-like object にすることもできるようになりました。

バージョン 3.10 で変更: Added the sqlite3.connect/handle auditing event.

sqlite3.complete_statement(statement)

文字列 statement が 1 つ以上の完全な SQL 文を含んでいるように見える場合、 True を返します。 閉じられていない文字列リテラルがないことと、文がセミコロンで終了していることを確認する以外の、構文の検証やパースは行われません。

例えば:

>>> sqlite3.complete_statement("SELECT foo FROM bar;")
True
>>> sqlite3.complete_statement("SELECT foo")
False

この関数は、コマンドライン入力時に便利で、入力されたテキストが完全な SQL 文を形成しているように見えるかどうか、または execute() を呼び出す前に追加の入力が必要かどうかを判断するのに使えます。

sqlite3.enable_callback_tracebacks(flag, /)

コールバックのトレースバックを有効または無効にします。 デフォルトでは、ユーザー定義関数や集計関数や変換関数や authorizer コールバックなどではトレースバックを取得しません。それらをデバッグしたい場合は、 flagTrue に設定してこの関数を呼び出し。その後、 sys.stderr のコールバックからトレースバックを取得します。 機能を再び無効にするには False を使用します。

Register an unraisable hook handler for an improved debug experience:

>>> sqlite3.enable_callback_tracebacks(True)
>>> con = sqlite3.connect(":memory:")
>>> def evil_trace(stmt):
...     5/0
>>> con.set_trace_callback(evil_trace)
>>> def debug(unraisable):
...     print(f"{unraisable.exc_value!r} in callback {unraisable.object.__name__}")
...     print(f"Error message: {unraisable.err_msg}")
>>> import sys
>>> sys.unraisablehook = debug
>>> cur = con.execute("SELECT 1")
ZeroDivisionError('division by zero') in callback evil_trace
Error message: None
sqlite3.register_adapter(type, adapter, /)

adapter 呼び出し可能オブジェクト を登録して、 Python 型の type を SQLite の型に適合させます。適合関数(adapter)アダプターは、 Python 型 type の Python オブジェクトを唯一の引数として使用して呼び出され、 SQLite がネイティブに理解する型 の値を返す必要があります。

sqlite3.register_converter(typename, converter, /)

converter 呼び出し可能オブジェクト を登録して、 typename 型の SQLite オブジェクトを指定の型の Python オブジェクトに変換します。変換関数(converter)、 typename 型のすべての SQLite 値に対して呼び出されます。 変換関数には bytes オブジェクトが渡され、目的の Python 型のオブジェクトを返す必要があります。型検出の仕組みについては、 connect() のパラメーター detect_types を参照してください。

注釈: typename とクエリ内の型の名前は、大文字小文字を区別せずにマッチングされます。

モジュール定数

sqlite3.PARSE_COLNAMES

このフラグ値を connect()detect_types パラメーターに渡し、クエリの列(column)名からパースされた型名を変換関数辞書(converter dictionary)のキーとして使用して変換関数を探します。型名は角括弧([])で囲む必要があります。

SELECT p as "p [point]" FROM test;  ! will look up converter "point"

このフラグは | (ビット論理和)演算子を使用して PARSE_DECLTYPES と組み合わせることができます。

sqlite3.PARSE_DECLTYPES

このフラグ値を connect()detect_types パラメーターに渡して、各列(column)で宣言した型を使用して変換関数を探します。型は、データベース・テーブルの作成時に宣言します。 sqlite3 は、宣言された型の、最初の単語を、変換関数辞書(converter dictionary)のキーとして使用して、変換関数を探します。例えば:

CREATE TABLE test(
   i integer primary key,  ! will look up a converter named "integer"
   p point,                ! will look up a converter named "point"
   n number(10)            ! will look up a converter named "number"
 )

このフラグは | (ビット論理和)演算子を使用して PARSE_COLNAMES と組み合わせることができます。

sqlite3.SQLITE_OK
sqlite3.SQLITE_DENY
sqlite3.SQLITE_IGNORE

Connection.set_authorizer() に渡す 呼び出し可能オブジェクト が返す必要のあるフラグ。これらは以下の意味です:

  • アクセスは許可されました(SQLITE_OK)

  • 当該SQL文全体の実行をエラーで中止(abort)する必要があります(SQLITE_DENY)

  • 列(column)は NULL 値として扱う必要がありますが、当該SQL文の実行は続行する必要があります(SQLITE_IGNORE)

sqlite3.apilevel

サポートされている DB-API レベルを示す文字列定数。 DB-API で必要です。 "2.0" とハードコーディングされています。

sqlite3.paramstyle

sqlite3 モジュールが期待するパラメータ・マーカーのフォーマットの種類をあらわす文字列定数です。 DB-API で必要です。 "qmark" とハードコーディングされています。

注釈

named DB-API パラメータ・スタイルもサポートされています。

sqlite3.sqlite_version

文字列 としての、ランタイム SQLite ライブラリのバージョン番号。

sqlite3.sqlite_version_info

整数タプル としての、ランタイム SQLite ライブラリのバージョン番号。

sqlite3.threadsafety

sqlite3 モジュールがサポートするスレッドセーフのレベルを示す、DB-API 2.0 で必要な整数定数。 この属性は、背後の SQLite ライブラリのコンパイル時のデフォルトの SQLite スレッド・モード (threading mode)に基づいて設定されます。 SQLite のスレッド・モードは以下のとおりです:

  1. シングル・スレッド: このモードでは、すべてのミューテックスが無効になり、一度に複数のスレッドで SQLite を使用するのは安全ではありません。

  2. マルチ・スレッド: このモードでは、 1 つのデータベース接続が 2 つ以上のスレッドで同時に使用されない限り、複数のスレッドで SQLite を安全に使用できます。

  3. 直列化: 直列化(serialized)モードでは、 SQLite を複数のスレッドで制限なく安全に使用できます。

SQLite スレッド・モードと、 DB-API 2.0 のスレッドセーフ・レベルとの対応は以下のとおりです:

SQLite スレッド・モード

スレッドセーフ・レベル(threadsafety)

SQLITE_THREADSAFE

DB-API 2.0 での意味

シングル・スレッド

0

0

スレッドはモジュールを共有できません

マルチ・スレッド

1

2

スレッドはモジュールを共有できますが、接続は共有できません

直列化

3

1

スレッドは、モジュールや接続やカーソルを共有できます

バージョン 3.11 で変更: 1 とハード・コーディングする代わりに threadsafety を動的に設定します。

sqlite3.version

文字列 としての、このモジュールのバージョン番号。これは SQLite ライブラリのバージョン番号ではありません。

sqlite3.version_info

整数タプル としての、このモジュールのバージョン番号。これは SQLite ライブラリのバージョン番号ではありません。

Connection オブジェクト

class sqlite3.Connection

開いた SQLite データベースの各々は、 sqlite3.connect() を使用して作成される Connection オブジェクトによって表されます。Connection オブジェクトの主な目的は Cursor オブジェクトの作成と トランザクション制御 です。

SQLite データベース接続(connection)には、以下の属性とメソッドがあります:

cursor(factory=Cursor)

Cursor オブジェクトを作成して返します。 cursor メソッドは、単一のオプション・パラメーター factory を受け入れます。 factory を指定する場合、これは Cursor またはそのサブクラスのインスタンスを返す 呼び出し可能オブジェクト である必要があります。

blobopen(table, column, row, /, *, readonly=False, name='main')

既存の BLOB への Blob ハンドルを開きます。

パラメータ:
  • table (str) -- 当該 BLOB が配置されているテーブルの名前。

  • column (str) -- 当該 BLOB が配置されている列(column)の名前。

  • row (str) -- 当該 BLOB が配置されている行(row)の名前。

  • readonly (bool) -- 書き込み権限なしで BLOB を開く必要がある場合は、 True に設定します。 デフォルトは False です。

  • name (str) -- 当該 BLOB が配置されているデータベース名。 デフォルトは "main" です。

例外:

OperationalError -- WITHOUT ROWID テーブルで BLOB を開こうとしたとき。

戻り値の型:

Blob

注釈

Blob クラスを使用して BLOB のサイズを変更することはできません。 SQL 関数 zeroblob を使用すると、固定サイズのブロブを作成します。

バージョン 3.11 で追加.

commit()

Commit any pending transaction to the database. If there is no open transaction, this method is a no-op.

rollback()

Roll back to the start of any pending transaction. If there is no open transaction, this method is a no-op.

close()

Close the database connection. Any pending transaction is not committed implicitly; make sure to commit() before closing to avoid losing pending changes.

execute(sql, parameters=(), /)

新しい Cursor オブジェクトを作成し、指定の sqlparametersexecute() を呼び出します。新しいカーソル・オブジェクトを返します。

executemany(sql, parameters, /)

新しい Cursor オブジェクトを作成し、与えられた sqlparametersexecutemany() を呼び出します。新しいカーソル・オブジェクトを返します。

executescript(sql_script, /)

新しい Cursor オブジェクトを作成し、指定された sql_scriptexecutescript() を呼び出します。新しいカーソル・オブジェクトを返します。

create_function(name, narg, func, *, deterministic=False)

ユーザ定義 SQL 関数を作成または削除します。

パラメータ:
  • name (str) -- SQL 関数の名前。

  • narg (int) -- SQL 関数が受け入れることができる引数の数。 -1 を指定すると、任意の数の引数を取ることができます。

  • func (callback | None) -- この SQL 関数が呼び出されたときに起動される 呼び出し可能オブジェクト 。 この呼び出し可能オブジェクトは、 SQLite によってネイティブにサポートされる型 を返すす必要があります。 既存の SQL 関数を削除するには、 None に設定します。

  • deterministic (bool) -- True の場合、作成された SQL 関数は決定論的(deterministic : 入力が同一なら常に同一の答えを返す)としてマークされ、SQLite が追加の最適化を実行できるようになります。

例外:

NotSupportedError -- If deterministic is used with SQLite versions older than 3.8.3.

バージョン 3.8 で変更: Added the deterministic parameter.

例:

>>> import hashlib
>>> def md5sum(t):
...     return hashlib.md5(t).hexdigest()
>>> con = sqlite3.connect(":memory:")
>>> con.create_function("md5", 1, md5sum)
>>> for row in con.execute("SELECT md5(?)", (b"foo",)):
...     print(row)
('acbd18db4cc2f85cedef654fccc4a4d8',)
create_aggregate(name, n_arg, aggregate_class)

ユーザ定義集計関数を作成または削除します。

パラメータ:
  • name (str) -- SQL 集計関数の名前。

  • n_arg (int) -- SQL 集計関数が受け入れることができる引数の数。 -1 を指定すると、任意の数の引数を取ることができます。

  • aggregate_class (class | None) --

    クラスは以下のメソッドを実装する必要があります:

    step() メソッドが受け入れなければならない引数の数は n_arg によって制御されます。

    既存の SQL 集計関数を削除するには、 None に設定します。

例:

class MySum:
    def __init__(self):
        self.count = 0

    def step(self, value):
        self.count += value

    def finalize(self):
        return self.count

con = sqlite3.connect(":memory:")
con.create_aggregate("mysum", 1, MySum)
cur = con.execute("CREATE TABLE test(i)")
cur.execute("INSERT INTO test(i) VALUES(1)")
cur.execute("INSERT INTO test(i) VALUES(2)")
cur.execute("SELECT mysum(i) FROM test")
print(cur.fetchone()[0])

con.close()
create_window_function(name, num_params, aggregate_class, /)

ユーザー定義の集計ウインドウ関数を作成または削除します。

パラメータ:
  • name (str) -- 作成または削除する SQL 集計ウインドウ関数の名前。

  • num_params (int) -- SQL 集計ウィンドウ関数が受け入れることができる引数の数。 -1 を指定した場合、任意の数の引数を取ることができます。

  • aggregate_class (class | None) --

    クラスは以下のメソッドを実装する必要があります:

    • step(): 現在のウィンドウに行を足し込みます。

    • value(): 集計の現在の値を返します。

    • inverse(): 現在のウインドウから指定の行(row)の分を削除します。

    • finalize(): 集計の最終結果を SQLite でネイティブにサポートされている型 として返します。

    step() メソッドと value() メソッドが受け入れなければならない引数の数は num_params によって制御されます。

    None に設定すると、既存の SQL 集計ウィンドウ関数が削除されます。

例外:

NotSupportedError -- 集計ウィンドウ関数をサポートしていない 3.25.0 より古いバージョンの SQLite で使用した場合に送出されます。

バージョン 3.11 で追加.

例:

# Example taken from https://www.sqlite.org/windowfunctions.html#udfwinfunc
class WindowSumInt:
    def __init__(self):
        self.count = 0

    def step(self, value):
        """Add a row to the current window."""
        self.count += value

    def value(self):
        """Return the current value of the aggregate."""
        return self.count

    def inverse(self, value):
        """Remove a row from the current window."""
        self.count -= value

    def finalize(self):
        """Return the final value of the aggregate.

        Any clean-up actions should be placed here.
        """
        return self.count


con = sqlite3.connect(":memory:")
cur = con.execute("CREATE TABLE test(x, y)")
values = [
    ("a", 4),
    ("b", 5),
    ("c", 3),
    ("d", 8),
    ("e", 1),
]
cur.executemany("INSERT INTO test VALUES(?, ?)", values)
con.create_window_function("sumint", 1, WindowSumInt)
cur.execute("""
    SELECT x, sumint(y) OVER (
        ORDER BY x ROWS BETWEEN 1 PRECEDING AND 1 FOLLOWING
    ) AS sum_y
    FROM test ORDER BY x
""")
print(cur.fetchall())
create_collation(name, callable, /)

照合関数(collating function) callable を使用して name という名前の照合(collation)を作成します。 callable には 2 つの 文字列 引数が渡され、整数 を返す必要があります:

  • 1 番目の文字列が 2 番目の文字列よりも高い順位ならば 1 を返す

  • 1 番目の文字列が 2 番目の文字列よりも低い順位ならば -1 を返す

  • 1 番目の文字列と 2 番目の文字列が同じ順位ならば 0 を返す

以下は逆順での照合例です:

def collate_reverse(string1, string2):
    if string1 == string2:
        return 0
    elif string1 < string2:
        return 1
    else:
        return -1

con = sqlite3.connect(":memory:")
con.create_collation("reverse", collate_reverse)

cur = con.execute("CREATE TABLE test(x)")
cur.executemany("INSERT INTO test(x) VALUES(?)", [("a",), ("b",)])
cur.execute("SELECT x FROM test ORDER BY x COLLATE reverse")
for row in cur:
    print(row)
con.close()

照合関数を削除するには callableNone に設定します。

バージョン 3.11 で変更: 照合の名前には任意のユニコード文字を含めることができます。 以前は ASCII 文字のみが許可されていました。

interrupt()

このメソッドを別のスレッドから呼び出して、この接続(connection)で、実行中のすべてのクエリを中止(abort)させます。 中止(abort)させられたクエリは OperationalError を送出します。

set_authorizer(authorizer_callback)

データベース内のテーブルの列(column)にアクセスしようとするたびに起動される 呼び出し可能オブジェクト authorizer_callback を登録します。 このコールバックは背後の SQLite ライブラリによって列(column)へのアクセスがどのように処理されるかを通知するために、 SQLITE_OK または SQLITE_DENY または SQLITE_IGNORE のいずれかを返さなければなりません。

コールバックの最初の引数は、承認(authorize)される操作の種類を示します。 2 番目と 3 番目の引数は、最初の引数に応じて、引数または None になります。 4 番目の引数は、該当する場合、データベースの名前("main" や "temp" 等)です。 5 番目の引数は、 アクセス試行を担当する最も内側のトリガーまたはビューの名前です。このアクセス試行が入力 SQL コードから直接行われた場合は None です。

最初の引数に指定可能な値と、 最初の引数に応じた 2 番目と 3 番目の引数の意味については、 SQLite のドキュメントを参照してください。 必要なすべての定数は sqlite3 モジュールで利用できます。

authorizer_callback として None を渡すと、承認機構(authorizer)が無効になります。

バージョン 3.11 で変更: None を使用して承認機構(authorizer)を無効にするサポートが追加されました。

set_progress_handler(progress_handler, n)

SQLite 仮想マシンの命令を n 個実行するごとに呼び出されるように、 呼び出し可能オブジェクト progress_handler を登録します。これは、 GUI の更新など、長時間実行される操作中に SQLite から呼び出されるようにしたい場合に便利です。

以前にインストールした progress ハンドラーをクリアしたい場合は、 progress_handlerNone を指定してメソッドを呼び出します。

Returning a non-zero value from the handler function will terminate the currently executing query and cause it to raise an OperationalError exception.

set_trace_callback(trace_callback)

SQLite バックエンドによって実際に実行される SQL 文ごとに起動される 呼び出し可能オブジェクト trace_callback を登録します。

コールバックに渡される唯一の引数は、(str として渡される)実行中のSQL文です。 コールバックの戻り値は無視されます。 バックエンドは、 Cursor.execute() メソッドに渡されたSQL文を実行するだけではないことに注意してください。 sqlite3 モジュールの トランザクション管理 や、現在のデータベース内で定義されたトリガーの実行その他も行います。

trace_callback として None を渡すと、トレース・コールバックが無効になります。

注釈

トレース・コールバックで送出した例外は伝播されません。 開発およびデバッグの補助として、 enable_callback_tracebacks() を使用して、トレース・コールバックで送出した例外からのトレースバックの出力を有効にします。

バージョン 3.3 で追加.

enable_load_extension(enabled, /)

enabledTrue の場合、 SQLite エンジンが共有ライブラリから SQLite 拡張機能をロードできるようにします。 True 以外の場合は、 SQLite 拡張機能の読み込みを許可しません。 SQLite 拡張機能では、新しい関数の定義、または集計の定義、またはまったく新しい仮想テーブルの実装を定義できます。 よく知られている拡張機能の 1 つは、SQLite と共に配布される全文検索拡張機能です。

注釈

sqlite3 モジュールは、デフォルトではロード可能な拡張機能をサポートするようにビルドされていません。一部のプラットフォーム(特に macOS)には、この機能なしでコンパイルされた SQLite ライブラリがあるためです。 ロード可能な拡張機能のサポートを得るには、 configure--enable-loadable-sqlite-extensions オプションを渡す必要があります。

引数 connection, enabled を指定して 監査イベント sqlite3.enable_load_extension を送出します。

バージョン 3.2 で追加.

バージョン 3.10 で変更: sqlite3.enable_load_extension 監査イベントを追加しました。

con.enable_load_extension(True)

# Load the fulltext search extension
con.execute("select load_extension('./fts3.so')")

# alternatively you can load the extension using an API call:
# con.load_extension("./fts3.so")

# disable extension loading again
con.enable_load_extension(False)

# example from SQLite wiki
con.execute("CREATE VIRTUAL TABLE recipe USING fts3(name, ingredients)")
con.executescript("""
    INSERT INTO recipe (name, ingredients) VALUES('broccoli stew', 'broccoli peppers cheese tomatoes');
    INSERT INTO recipe (name, ingredients) VALUES('pumpkin stew', 'pumpkin onions garlic celery');
    INSERT INTO recipe (name, ingredients) VALUES('broccoli pie', 'broccoli cheese onions flour');
    INSERT INTO recipe (name, ingredients) VALUES('pumpkin pie', 'pumpkin sugar flour butter');
    """)
for row in con.execute("SELECT rowid, name, ingredients FROM recipe WHERE name MATCH 'pie'"):
    print(row)

con.close()
load_extension(path, /)

Load an SQLite extension from a shared library located at path. Enable extension loading with enable_load_extension() before calling this method.

引数 connection, path を指定して 監査イベント sqlite3.load_extension を送出します。

バージョン 3.2 で追加.

バージョン 3.10 で変更: sqlite3.load_extension 監査イベントを追加しました。

iterdump()

データベースを SQL ソース・コードとしてダンプする iterator を返します。 後で復元するためにメモリ内データベースを保存する場合に便利です。 sqlite3 シェルの .dump コマンドに似ています。

例:

# Convert file example.db to SQL dump file dump.sql
con = sqlite3.connect('example.db')
with open('dump.sql', 'w') as f:
    for line in con.iterdump():
        f.write('%s\n' % line)
con.close()
backup(target, *, pages=-1, progress=None, name='main', sleep=0.250)

SQLite データベースのバックアップを作成します。

データベースが他のクライアントによってアクセスされている場合、または同一の接続によって並行にアクセスされている場合でも機能します。

パラメータ:
  • target (Connection) -- バックアップ先のデータベース接続(connection)。

  • pages (int) -- 一度にコピーするページ数。 0 以下の場合、データベース全体がワンステップでコピーされます。 デフォルトは -1 です。

  • progress (callback | None) -- 呼び出し可能オブジェクト を設定すると、バックアップの指定ページ数単位の反復ごとに 3 つの整数引数で呼び出されます。 status は、最後の反復時のステータスで、 remaining はまだコピーされていない残りのページ数で、 total はコピーされるページの合計です。 デフォルトは None です。

  • name (str) -- バックアップするデータベース名。 "main" (メイン・データベース。これがデフォルトです)、または "temp" (一時データベース)、 または ATTACH DATABASE SQL文を使用して取り付けられたカスタム・データベース名の、いずれかです。

  • sleep (float) -- バックアップの指定ページ数単位の反復ごとにスリープする秒数。

例 1. 既存のデータベースを別のデータベースにコピーします:

def progress(status, remaining, total):
    print(f'Copied {total-remaining} of {total} pages...')

src = sqlite3.connect('example.db')
dst = sqlite3.connect('backup.db')
with dst:
    src.backup(dst, pages=1, progress=progress)
dst.close()
src.close()

例 2. 既存のデータベースを臨時コピー(transient copy)にコピーします。

src = sqlite3.connect('example.db')
dst = sqlite3.connect(':memory:')
src.backup(dst)

バージョン 3.7 で追加.

getlimit(category, /)

接続(connection)の実行時制限を取得します。

パラメータ:

category (int) -- 問い合わせを行う実行時制限カテゴリー(SQLite limit category)。

戻り値の型:

int

例外:

ProgrammingError -- category に、 背後の SQLite ライブラリが認識できないカテゴリーを指定した場合に送出されます。

例: Connectioncon の SQL 文の最大長を照会します (デフォルトは 1000000000 です):

>>> con.getlimit(sqlite3.SQLITE_LIMIT_SQL_LENGTH)
1000000000

バージョン 3.11 で追加.

setlimit(category, limit, /)

接続の実行時制限を設定します。 コンパイル時上限を超えて制限を増やそうとすると、 暗黙のうちにコンパイル時上限に切り捨てられます。 制限が変更されたかどうかに関係なく、 制限の以前の値が返されます。

パラメータ:
  • category (int) -- SQLite limit category を設定する。

  • limit (int) -- 新しい制限の値。 負数の場合、 現在の制限は変更されません。

戻り値の型:

int

例外:

ProgrammingError -- category に、 背後の SQLite ライブラリが認識できないカテゴリーを指定した場合に送出されます。

Connectioncon に対して、取り付けられるデータベース(attached databases)の数を 1 に制限します (デフォルトの制限は 10 です):

>>> con.setlimit(sqlite3.SQLITE_LIMIT_ATTACHED, 1)
10
>>> con.getlimit(sqlite3.SQLITE_LIMIT_ATTACHED)
1

バージョン 3.11 で追加.

serialize(*, name='main')

データベースを bytes オブジェクトに直列化(serialize)します。 通常のディスク上のデータベース・ファイルの場合、 直列化はディスク・ファイルの単なるコピーです。 インメモリ・データベースまたは "temp" データベースの場合、 直列化は、 そのデータベースがディスクにバックアップされた場合にディスクに書き込まれるバイト・シーケンスと同じです。

パラメータ:

name (str) -- 直列化するデータベース名。 デフォルトは "main" です。

戻り値の型:

bytes

注釈

このメソッドは、 背後の SQLite ライブラリに直列化 API がある場合にのみ使用できます。

バージョン 3.11 で追加.

deserialize(data, /, *, name='main')

直列化 されたデータベースを Connection に、 脱直列化(deserialize)します。 このメソッドにより、 データベース接続はデータベース name から切断され、そして、 data に含まれる直列化データに基づいて、 データベース name がインメモリ・データベースとして再度開かれます。

パラメータ:
  • data (bytes) -- 直列化されたデータベース。

  • name (str) -- 脱直列化(deserialize)したデータを入れるデータベース名。 デフォルトは "main" です。

例外:
  • OperationalError -- データベース接続が読み取りトランザクションやバックアップ操作中の場合。

  • DatabaseError -- data に有効な SQLite データベースが含まれていない場合。

  • OverflowError -- len(data)2**63 - 1 より大きい場合。

注釈

このメソッドは、 背後の SQLite ライブラリに脱直列化 API がある場合にのみ使用できます。

バージョン 3.11 で追加.

in_transaction

この読み取り専用属性は、低レベルの SQLite autocommit mode に対応します。

トランザクションがアクティブな場合 (コミットされていない変更がある場合) は True 、それ以外の場合は False です。

バージョン 3.2 で追加.

isolation_level

This attribute controls the transaction handling performed by sqlite3. If set to None, transactions are never implicitly opened. If set to one of "DEFERRED", "IMMEDIATE", or "EXCLUSIVE", corresponding to the underlying SQLite transaction behaviour, implicit transaction management is performed.

connect()isolation_level パラメーターでオーバーライドされない場合、 デフォルトは "" で、 これは "DEFERRED" の別名です。

row_factory

この接続から作成された Cursor オブジェクトの初期 row_factory 。この属性に割り当てを行っても、 この接続に属する、すでに存在するカーソルの row_factory には影響せず、 この属性に割り当てを行った後に作成する新しいカーソルのみに影響します。 デフォルトでは None です。つまり、各行は タプル として返されます。

詳細は 行工場(row factories)の作成方法と使用方法 をご覧下さい。

text_factory

bytes のパラメータを受け取り、そのテキスト表現を返す 呼び出し可能オブジェクト です。呼び出し可能オブジェクトは TEXT データ型である SQLite 値に対して呼び出されます。 デフォルトでは、 この属性は str に設定されています。

See How to handle non-UTF-8 text encodings for more details.

total_changes

データベース接続が開かれてから、変更または挿入または削除されたデータベース行の総数を返します。

Cursor オブジェクト

Cursor オブジェクトは、 SQL 文を実行し、 取得操作(fetch operation)のコンテキストを管理するために使用されるデータベース・カーソル(database cursor)を表します。カーソルは、 Connection.cursor() または 接続(connection)ショートカット・メソッド の、いずれかを使用して作成されます。

カーソル・オブジェクトは イテレータ です。つまり、 SELECT クエリに対して execute() した場合、結果の行(rows)を取得するためには、カーソルを単純に反復(iterate)できます:

for row in cur.execute("SELECT t FROM data"):
    print(row)
class sqlite3.Cursor

Cursor インスタンスは以下の属性やメソッドを持ちます。

execute(sql, parameters=(), /)

Execute a single SQL statement, optionally binding Python values using placeholders.

パラメータ:
例外:

ProgrammingError -- sql に複数の SQL 文が含まれている場合。

If isolation_level is not None, sql is an INSERT, UPDATE, DELETE, or REPLACE statement, and there is no open transaction, a transaction is implicitly opened before executing sql.

複数の SQL 文を実行するには executescript() を使用します。

executemany(sql, parameters, /)

parameters のすべての item に対して、 パラメーター化 された DML SQL 文である sql を繰り返し実行します。

execute() と同一の暗黙のトランザクション処理を使用します。

パラメータ:
例外:

ProgrammingError -- If sql contains more than one SQL statement, or is not a DML statement.

例:

rows = [
    ("row1",),
    ("row2",),
]
# cur is an sqlite3.Cursor object
cur.executemany("INSERT INTO data VALUES(?)", rows)

注釈

RETURNING 句(RETURNING clauses)を含むDML文を含め、結果の行はすべて破棄されます。

executescript(sql_script, /)

Execute the SQL statements in sql_script. If there is a pending transaction, an implicit COMMIT statement is executed first. No other implicit transaction control is performed; any transaction control must be added to sql_script.

sql_script文字列 でなければなりません。

例:

# cur is an sqlite3.Cursor object
cur.executescript("""
    BEGIN;
    CREATE TABLE person(firstname, lastname, age);
    CREATE TABLE book(title, author, published);
    CREATE TABLE publisher(name, address);
    COMMIT;
""")
fetchone()

row_factoryNone の場合、 次の行のクエリ結果セットを タプル として返します。それ以外の場合は、 それを行工場(row factory)に渡し、 その結果を返します。 これ以上データが無い場合は None を返します。

fetchmany(size=cursor.arraysize)

クエリ結果の次の行セットを list として返します。行がそれ以上ない場合は、空のリストを返します。

呼び出しごとに取得する行数は、size パラメーターで指定されます。 size が指定されていない場合、 arraysize が取得する行数を決定します。有効な行の数が size 未満の場合は、有効な数の行が返されます。

size 引数とパフォーマンスの関係についての注意です。パフォーマンスを最適化するためには、大抵、 arraysize 属性を利用するのがベストです。 size 引数を利用したのであれば、次回の fetchmany() の呼び出しでも size 引数に同一の値を指定するのがのがベストです。

fetchall()

クエリ結果の(残りの)すべての行を list として返します。 有効な行がない場合は、空のリストを返します。 arraysize 属性は、この操作のパフォーマンスに影響を与える可能性があることに注意してください。

close()

(__del__ が呼び出される時ではなく、) 今すぐカーソルを閉じます。

この時点から、このカーソルは使用できなくなります。今後、このカーソルで何らかの操作を試みると、 ProgrammingError 例外が送出されます。

setinputsizes(sizes, /)

DB-API で必要です。 sqlite3 では何もしません。

setoutputsize(size, column=None, /)

DB-API で必要です。 sqlite3 では何もしません。

arraysize

fetchmany() によって返される行(row)数を制御する、読み取りと書き込みが可能な属性。 デフォルト値は 1 で、これは呼び出しごとに 1 行が取得されることを意味します。

connection

カーソルが属する SQLite データベース Connection を提供する読み取り専用属性。 con.cursor() と呼び出して作成した Cursor オブジェクトには、con を参照する connection 属性があります:

>>> con = sqlite3.connect(":memory:")
>>> cur = con.cursor()
>>> cur.connection == con
True
description

最後のクエリの列(column)名を提供する読み取り専用属性。 Python DB API との互換性を維持するために、各列ごとに 7 項目のタプルで、先頭の項目が列名、残りの6項目が None です。

この属性は SELECT 文にマッチする行(row)が1つもなかった場合でもセットされます。

lastrowid

最後に挿入された行の行 ID (row id) を提供する読み取り専用属性。 execute()INSERT または REPLACE 文が成功した後にのみ更新されます。他のSQL文や、 executemany() の後や、 executescript() の後や、 挿入が失敗した場合、 lastrowid の値は変更されません。lastrowid の初期値は None です。

注釈

WITHOUT ROWID テーブルへの挿入(insert)は記録されません。

バージョン 3.6 で変更: REPLACE 文のサポートが追加されました。

rowcount

INSERTUPDATEDELETEREPLACE 文で変更された行数を提供する読み取り専用属性。 CTE クエリを含む他のSQL文は -1 です。 execute()executemany() メソッドのみにおいて、 SQL文(statement)実行の完了後に更新されます。 なぜなら rowcount を更新するためには、結果の行を取得(fetch)しなければならないからです。

row_factory

この カーソル から取得された行の表現方法を制御します。 None の場合、行は タプル として表されます。 sqlite3.Row に設定することもできます。 そしてまた、 Cursor オブジェクトと、 行の値の タプル の、 2 つの引数を受け取り、 SQLite の行(row)を表すカスタム・オブジェクトを返す、 呼び出し可能オブジェクト に設定することもできます。

カーソル・オブジェクト の作成時に Connection.row_factory の値をこの属性のデフォルト値として設定します。この属性に割り当てても、親接続(parent connection)の Connection.row_factory には影響しません。

詳細は 行工場(row factories)の作成方法と使用方法 をご覧下さい。

Row オブジェクト

class sqlite3.Row

Row インスタンスは、 Connection オブジェクトの、高度に最適化された row_factory の役割をします。 反復(iteration)や、等しいかどうかのテスト(equality testing)や、 len() 関数や 、 列名(column name)とインデックスによる マッピング のアクセスを、サポートします。

列名(column names)と値(values)が全く同一である 2 つの Row オブジェクトを比較すると、等しいと見なされます。

詳細は 行工場(row factories)の作成方法と使用方法 をご覧下さい。

keys()

列名(column names)の リスト文字列 として返します。 クエリの直後であれば、それは Cursor.description の各タプルの最初のメンバーです。

バージョン 3.5 で変更: スライスがサポートされました。

Blob オブジェクト

class sqlite3.Blob

バージョン 3.11 で追加.

Blob インスタンスは、 SQLite の BLOB とデータを読み書きできる file-like object です。 len(blob) を呼び出して、 Blob のサイズ (バイト数) を取得します。 Blob データに直接アクセスするには、インデックスと スライス を使用します。

Blobコンテキストマネージャ として使用して、 使用後に Blob ハンドルが確実に閉じられるようにします。

con = sqlite3.connect(":memory:")
con.execute("CREATE TABLE test(blob_col blob)")
con.execute("INSERT INTO test(blob_col) VALUES(zeroblob(13))")

# Write to our blob, using two write operations:
with con.blobopen("test", "blob_col", 1) as blob:
    blob.write(b"hello, ")
    blob.write(b"world.")
    # Modify the first and last bytes of our blob
    blob[0] = ord("H")
    blob[-1] = ord("!")

# Read the contents of our blob
with con.blobopen("test", "blob_col", 1) as blob:
    greeting = blob.read()

print(greeting)  # outputs "b'Hello, world!'"
close()

Blob を閉じます。

この時点から、 BLOB は使用できなくなります。 BLOB に対してさらに操作を試みると、 Error (またはそのサブクラスの) 例外を送出します。

read(length=-1, /)

BLOB の現在のオフセット位置から length バイトのデータを読み取り返ます。 BLOB の現在のオフセット位置から末尾までの残りが length バイトよりも少ない場合、末尾までのデータを読み取ります。 length が指定されていない場合、 または負数の場合、 read() は BLOB の現在のオフセット位置から末尾までのデータを読み取ります。

write(data, /)

BLOB の現在のオフセット位置から data を書き込みます。 この関数では BLOB の長さを変更できません。 BLOB の末尾を超えて書き込もうとすると ValueError を送出します。

tell()

BLOBの現在のオフセット位置(current access position)を返します。

seek(offset, origin=os.SEEK_SET, /)

Set the current access position of the blob to offset. The origin argument defaults to os.SEEK_SET (absolute blob positioning). Other values for origin are os.SEEK_CUR (seek relative to the current position) and os.SEEK_END (seek relative to the blob’s end).

PrepareProtocol オブジェクト

class sqlite3.PrepareProtocol

PrepareProtocol 型の唯一の目的は、 SQLite でネイティブにサポートされている型オブジェクト自身で適合(adapt) できるオブジェクトの PEP 246 スタイルの適合プロトコルとして機能することです。

例外

例外の階層は DB-API 2.0 (PEP 249) で定義されています。

exception sqlite3.Warning

この例外は、現在 sqlite3 モジュールでは送出しませんが、ユーザー定義関数が挿入処理中にデータを切り捨てる場合など、sqlite3 を使用するアプリケーションによって送出されるる可能性があります。 WarningException のサブクラスです。

exception sqlite3.Error

このモジュールの他の例外の基底となるクラス。 これを使用すると、1 つの except 文ですべてのエラーをキャッチできます。 ErrorException のサブクラスです。

例外が SQLite ライブラリ内で発生した場合、 以下の 2 つの属性が例外に追加されます:

sqlite_errorcode

SQLite API からの数値エラー・コード

バージョン 3.11 で追加.

sqlite_errorname

SQLite API からの数値エラー・コードの記号名

バージョン 3.11 で追加.

exception sqlite3.InterfaceError

低レベルの SQLite C API の誤用により送出される例外。 つまり、この例外が送出された場合、おそらく sqlite3 モジュールのバグを示しています。 InterfaceErrorError のサブクラスです。

exception sqlite3.DatabaseError

データベースに関連するエラーに対して送出される例外。 これは、いくつかの種類のデータベース・エラーの基底の例外として機能します。 これを特殊化(specialise)したサブクラスを介して暗黙的にのみ送出されます。 DatabaseErrorError のサブクラスです。

exception sqlite3.DataError

範囲外の数値や長すぎる文字列など、処理されたデータの問題によって発生したエラーに対して送出される例外。 DataErrorDatabaseError のサブクラスです。

exception sqlite3.OperationalError

データベースの操作に関連し、必ずしもプログラマの制御下にないエラーに対して発生する例外。 たとえば、データベース・パスが見つからないとか、トランザクションを処理できませんでした等。 OperationalErrorDatabaseError のサブクラスです。

exception sqlite3.IntegrityError

データベースの参照整合性が影響を受ける場合に発生する例外。 たとえば外部キーのチェック(foreign key check)が失敗したとき。 DatabaseError のサブクラスです。

exception sqlite3.InternalError

SQLite が内部エラーに遭遇したときに発生する例外。 これが送出された場合、ランタイム SQLite ライブラリに問題があることを示している可能性があります。 InternalErrorDatabaseError のサブクラスです。

exception sqlite3.ProgrammingError

sqlite3 API プログラミング・エラーに対して送出される例外。たとえば、クエリに間違った数のバインディング(結び付け)を指定したり、閉じた後の Connection を操作しようとしたりしたとき。 ProgrammingErrorDatabaseError のサブクラスです。

exception sqlite3.NotSupportedError

メソッドまたはデータベース API が 背後の SQLite ライブラリでサポートしていない場合に送出される例外。たとえば、背後の SQLite ライブラリが決定論的関数(deterministic functions)をサポートしていない場合に、create_function()deterministicTrue に設定したとき。 NotSupportedErrorDatabaseError のサブクラスです。

SQLite と Python の型

SQLite は以下の型をネイティブにサポートします: NULL, INTEGER, REAL, TEXT, BLOB

したがって、次の Python の型は問題なく SQLite に送り込めます:

Python の型

SQLite の型

None

NULL

int

INTEGER

float

REAL

str

TEXT

bytes

BLOB

SQLite の型から Python の型へのデフォルトでの変換は以下の通りです:

SQLite の型

Python の型

NULL

None

INTEGER

int

REAL

float

TEXT

text_factory に依存する。デフォルトでは str

BLOB

bytes

sqlite3 モジュールの型システムは 2 つの方法で拡張可能です。 オブジェクト適合関数(adapter) を介して SQLite データベースに追加の Python 型を格納できます。 または、 変換関数(converter) を介して sqlite3 モジュールが SQLite 型を Python 型に変換できます。

Default adapters and converters

There are default adapters for the date and datetime types in the datetime module. They will be sent as ISO dates/ISO timestamps to SQLite.

The default converters are registered under the name "date" for datetime.date and under the name "timestamp" for datetime.datetime.

This way, you can use date/timestamps from Python without any additional fiddling in most cases. The format of the adapters is also compatible with the experimental SQLite date/time functions.

The following example demonstrates this.

import sqlite3
import datetime

con = sqlite3.connect(":memory:", detect_types=sqlite3.PARSE_DECLTYPES|sqlite3.PARSE_COLNAMES)
cur = con.cursor()
cur.execute("create table test(d date, ts timestamp)")

today = datetime.date.today()
now = datetime.datetime.now()

cur.execute("insert into test(d, ts) values (?, ?)", (today, now))
cur.execute("select d, ts from test")
row = cur.fetchone()
print(today, "=>", row[0], type(row[0]))
print(now, "=>", row[1], type(row[1]))

cur.execute('select current_date as "d [date]", current_timestamp as "ts [timestamp]"')
row = cur.fetchone()
print("current_date", row[0], type(row[0]))
print("current_timestamp", row[1], type(row[1]))

con.close()

If a timestamp stored in SQLite has a fractional part longer than 6 numbers, its value will be truncated to microsecond precision by the timestamp converter.

注釈

デフォルトの "timestamp" 変換関数は、データベース内の UTC オフセットを無視し、常に素朴(naive)な datetime.datetime オブジェクトを返します。 timestamp で UTC オフセットを保持するには、変換関数を無効のままにするか、あるいは、オフセット対応の変換関数を register_converter() に登録します。

ハウツー・ガイド

プレースホルダを使用して SQL クエリに値を結び付ける方法

たいてい、SQL 操作は Python 変数の値を使う必要があります。しかし、 Python の文字列操作を使用してクエリを組み立てるのはSQLインジェクション攻撃(SQL injection attacks)に対して脆弱なので注意が必要です。たとえば、攻撃者は以下のように単純にシングルクォートを閉じて OR TRUE を挿入してすべての行を選択できます:

>>> # Never do this -- insecure!
>>> symbol = input()
' OR TRUE; --
>>> sql = "SELECT * FROM stocks WHERE symbol = '%s'" % symbol
>>> print(sql)
SELECT * FROM stocks WHERE symbol = '' OR TRUE; --'
>>> cur.execute(sql)

代わりに、DB-API のパラメータ割り当てを使います。クエリ文字列にPythonの変数を挿入するには、クエリ文字列中でプレースホルダを使用し、 かつ、 カーソルの execute() メソッドの 2 番目の引数にPythonの変数を値の タプル として指定することにより、 実際の値をクエリに割り当てます。

An SQL statement may use one of two kinds of placeholders: question marks (qmark style) or named placeholders (named style). For the qmark style, parameters must be a sequence whose length must match the number of placeholders, or a ProgrammingError is raised. For the named style, parameters should be an instance of a dict (or a subclass), which must contain keys for all named parameters; any extra items are ignored. Here's an example of both styles:

con = sqlite3.connect(":memory:")
cur = con.execute("CREATE TABLE lang(name, first_appeared)")

# This is the named style used with executemany():
data = (
    {"name": "C", "year": 1972},
    {"name": "Fortran", "year": 1957},
    {"name": "Python", "year": 1991},
    {"name": "Go", "year": 2009},
)
cur.executemany("INSERT INTO lang VALUES(:name, :year)", data)

# This is the qmark style used in a SELECT query:
params = (1972,)
cur.execute("SELECT * FROM lang WHERE first_appeared = ?", params)
print(cur.fetchall())

注釈

PEP 249 numeric プレースホルダは サポートされていません 。 使用すると、名前付きプレースホルダとして解釈されます。

カスタム Python 型を SQLite 値に適合させる方法

SQLite は、 限られたデータ型のみをネイティブにサポートします。 カスタム Python 型を SQLite データベースに保存するには、 SQLite がネイティブに理解できる Python 型 のいずれかに 適合 (adapt)させます。

Python オブジェクトを SQLite の型に適合させる方法は 2 つあります。それは、オブジェクト自体を適合させる方法と、 adapter callable を使用する方法です。 後者は前者よりも優先されます。 カスタム型をエクスポートするライブラリの場合、 その型がそれ自体を適合させる事ができるようにすることが理にかなっている場合があります。 アプリケーション開発者としては、カスタム適合関数を登録して直接制御する方が理にかなっている場合もあります。

適合可能オブジェクトの書き方

直交座標系(Cartesian coordinate system)で xy のペアで座標を表す、 Point クラスがあるとします。 この xy のペアはセミコロンで区切られたテキスト文字列としてデータベースに保存されます。 これは、適合した値を返す __conform__(self, protocol) メソッドを追加することで実装できます。 protocol に渡されるオブジェクトは、 PrepareProtocol 型になります。

class Point:
    def __init__(self, x, y):
        self.x, self.y = x, y

    def __conform__(self, protocol):
        if protocol is sqlite3.PrepareProtocol:
            return f"{self.x};{self.y}"

con = sqlite3.connect(":memory:")
cur = con.cursor()

cur.execute("SELECT ?", (Point(4.0, -3.2),))
print(cur.fetchone()[0])

適合用呼び出し可能オブジェクト(adapter callables)の登録方法

別の策としては、Python オブジェクトを SQLite 互換の型に変換する関数を作成することが挙げられます。 この関数は、 register_adapter() を使用して登録できます。

class Point:
    def __init__(self, x, y):
        self.x, self.y = x, y

def adapt_point(point):
    return f"{point.x};{point.y}"

sqlite3.register_adapter(Point, adapt_point)

con = sqlite3.connect(":memory:")
cur = con.cursor()

cur.execute("SELECT ?", (Point(1.0, 2.5),))
print(cur.fetchone()[0])

SQLite 値をカスタム Python 型に変換する方法

適合関数(adapter)を使用すると、カスタム Python 型から SQLite 値に変換できます。SQLite 値 から カスタム Python 型に変換できるようにするためには、 変換関数 (converters)を使用します。

それでは Point クラスの話に戻るとしましょう。 先程は x 座標と y 座標をセミコロンで区切られた文字列として SQLite に格納しました。

まず、 文字列をパラメーターとして受け取り、そこから Point オブジェクトを構築する変換関数を定義します。

注釈

変換関数には、基になる SQLite データ型に関係なく、 常に bytes オブジェクトで渡されます。

def convert_point(s):
    x, y = map(float, s.split(b";"))
    return Point(x, y)

与えられた SQLite 値をどの時点で変換すべきかを sqlite3 に伝える必要があります。これは、 connect()detect_types パラメータを使用して、データベースに接続する際に行います。 以下の 3 つの選択肢があります:

  • 暗黙的: detect_typesPARSE_DECLTYPES と設定。

  • 明示的: detect_typesPARSE_COLNAMES と設定。

  • 両方: detect_typessqlite3.PARSE_DECLTYPES | sqlite3.PARSE_COLNAMES を設定。列名での指定は、宣言時の型よりも優先されます。

以下の例では、暗黙的なアプローチと明示的なアプローチについて表しています:

class Point:
    def __init__(self, x, y):
        self.x, self.y = x, y

    def __repr__(self):
        return f"Point({self.x}, {self.y})"

def adapt_point(point):
    return f"{point.x};{point.y}"

def convert_point(s):
    x, y = list(map(float, s.split(b";")))
    return Point(x, y)

# Register the adapter and converter
sqlite3.register_adapter(Point, adapt_point)
sqlite3.register_converter("point", convert_point)

# 1) Parse using declared types
p = Point(4.0, -3.2)
con = sqlite3.connect(":memory:", detect_types=sqlite3.PARSE_DECLTYPES)
cur = con.execute("CREATE TABLE test(p point)")

cur.execute("INSERT INTO test(p) VALUES(?)", (p,))
cur.execute("SELECT p FROM test")
print("with declared types:", cur.fetchone()[0])
cur.close()
con.close()

# 2) Parse using column names
con = sqlite3.connect(":memory:", detect_types=sqlite3.PARSE_COLNAMES)
cur = con.execute("CREATE TABLE test(p)")

cur.execute("INSERT INTO test(p) VALUES(?)", (p,))
cur.execute('SELECT p AS "p [point]" FROM test')
print("with column names:", cur.fetchone()[0])

適合関数と変換関数のレシピ集

この節では一般的な適合関数と変換関数のレシピを紹介します。

import datetime
import sqlite3

def adapt_date_iso(val):
    """Adapt datetime.date to ISO 8601 date."""
    return val.isoformat()

def adapt_datetime_iso(val):
    """Adapt datetime.datetime to timezone-naive ISO 8601 date."""
    return val.isoformat()

def adapt_datetime_epoch(val):
    """Adapt datetime.datetime to Unix timestamp."""
    return int(val.timestamp())

sqlite3.register_adapter(datetime.date, adapt_date_iso)
sqlite3.register_adapter(datetime.datetime, adapt_datetime_iso)
sqlite3.register_adapter(datetime.datetime, adapt_datetime_epoch)

def convert_date(val):
    """Convert ISO 8601 date to datetime.date object."""
    return datetime.date.fromisoformat(val.decode())

def convert_datetime(val):
    """Convert ISO 8601 datetime to datetime.datetime object."""
    return datetime.datetime.fromisoformat(val.decode())

def convert_timestamp(val):
    """Convert Unix epoch timestamp to datetime.datetime object."""
    return datetime.datetime.fromtimestamp(int(val))

sqlite3.register_converter("date", convert_date)
sqlite3.register_converter("datetime", convert_datetime)
sqlite3.register_converter("timestamp", convert_timestamp)

接続(connection)ショートカット・メソッドの使い方

Connection クラスのメソッド execute()executemany()executescript() を使うことで、 (しばしば余計な) Cursor オブジェクトをわざわざ作り出さずに済むので、コードをより簡潔に書くことができます。 Cursor オブジェクトは暗黙裡に生成され、ショートカット・メソッドの戻り値として受け取ることができます。この方法を使えば、 SELECT 文を実行してその結果について反復することが、 Connection オブジェクトに対する呼び出し一つで行なえます。

# Create and fill the table.
con = sqlite3.connect(":memory:")
con.execute("CREATE TABLE lang(name, first_appeared)")
data = [
    ("C++", 1985),
    ("Objective-C", 1984),
]
con.executemany("INSERT INTO lang(name, first_appeared) VALUES(?, ?)", data)

# Print the table contents
for row in con.execute("SELECT name, first_appeared FROM lang"):
    print(row)

print("I just deleted", con.execute("DELETE FROM lang").rowcount, "rows")

# close() is not a shortcut method and it's not called automatically;
# the connection object should be closed manually
con.close()

接続(connection)コンテキストマネージャの使い方

A Connection object can be used as a context manager that automatically commits or rolls back open transactions when leaving the body of the context manager. If the body of the with statement finishes without exceptions, the transaction is committed. If this commit fails, or if the body of the with statement raises an uncaught exception, the transaction is rolled back.

If there is no open transaction upon leaving the body of the with statement, the context manager is a no-op.

注釈

The context manager neither implicitly opens a new transaction nor closes the connection. If you need a closing context manager, consider using contextlib.closing().

con = sqlite3.connect(":memory:")
con.execute("CREATE TABLE lang(id INTEGER PRIMARY KEY, name VARCHAR UNIQUE)")

# Successful, con.commit() is called automatically afterwards
with con:
    con.execute("INSERT INTO lang(name) VALUES(?)", ("Python",))

# con.rollback() is called after the with block finishes with an exception,
# the exception is still raised and must be caught
try:
    with con:
        con.execute("INSERT INTO lang(name) VALUES(?)", ("Python",))
except sqlite3.IntegrityError:
    print("couldn't add Python twice")

# Connection object used as context manager only commits or rollbacks transactions,
# so the connection object should be closed manually
con.close()

SQLite URI の操作方法

URI の小技をいくつか紹介します:

  • データベースを読み取り専用で開きます:

>>> con = sqlite3.connect("file:tutorial.db?mode=ro", uri=True)
>>> con.execute("CREATE TABLE readonly(data)")
Traceback (most recent call last):
OperationalError: attempt to write a readonly database
  • まだ存在しない場合、新しいデータベース・ファイルを暗黙に作成しません。なお、新しいファイルが作成できない場合には OperationalError が送出されます:

>>> con = sqlite3.connect("file:nosuchdb.db?mode=rw", uri=True)
Traceback (most recent call last):
OperationalError: unable to open database file
  • 共有の名前付きインメモリ・データベースを作成します:

db = "file:mem1?mode=memory&cache=shared"
con1 = sqlite3.connect(db, uri=True)
con2 = sqlite3.connect(db, uri=True)
with con1:
    con1.execute("CREATE TABLE shared(data)")
    con1.execute("INSERT INTO shared VALUES(28)")
res = con2.execute("SELECT data FROM shared")
assert res.fetchone() == (28,)

パラメータのリストを含む、この機能の詳細については、 SQLite URI documentation を参照してください。

行工場(row factories)の作成方法と使用方法

デフォルトでは、 sqlite3 は各行(row)を タプル として表します。 タプル があなたのニーズと合わない場合は、 sqlite3.Row クラスまたはカスタム row_factory を使用できます。

row_factoryCursorConnection の両方に属性として存在しますが、 その接続(connection)から作成されたすべてのカーソルが同一の行工場(row factory)を使用するようにするために、 Connection.row_factory を設定することをお勧めします。

Row は、 タプル に対してメモリ・オーバーヘッドとパフォーマンスへの影響を最小限に抑えながら、列(row)へのインデックスによるアクセスと、列への(大文字と小文字を区別しない)名前によるアクセスを提供します。 Row を行工場(row factory)として使用するには、 row_factory 属性に割り当てます:

>>> con = sqlite3.connect(":memory:")
>>> con.row_factory = sqlite3.Row

このように設定すると、クエリは Row オブジェクトを返すようになります:

>>> res = con.execute("SELECT 'Earth' AS name, 6378 AS radius")
>>> row = res.fetchone()
>>> row.keys()
['name', 'radius']
>>> row[0]         # Access by index.
'Earth'
>>> row["name"]    # Access by name.
'Earth'
>>> row["RADIUS"]  # Column names are case-insensitive.
6378

注釈

The FROM clause can be omitted in the SELECT statement, as in the above example. In such cases, SQLite returns a single row with columns defined by expressions, e.g. literals, with the given aliases expr AS alias.

各列名が各値にマップされた dict として行を返す、カスタム row_factory を作成することもできます:

def dict_factory(cursor, row):
    fields = [column[0] for column in cursor.description]
    return {key: value for key, value in zip(fields, row)}

これを使うと、クエリは タプル の代わりに dict を返すようになります:

>>> con = sqlite3.connect(":memory:")
>>> con.row_factory = dict_factory
>>> for row in con.execute("SELECT 1 AS a, 2 AS b"):
...     print(row)
{'a': 1, 'b': 2}

以下の行工場(row factory)は 名前付きタプル を返します:

from collections import namedtuple

def namedtuple_factory(cursor, row):
    fields = [column[0] for column in cursor.description]
    cls = namedtuple("Row", fields)
    return cls._make(row)

namedtuple_factory() は以下のようにして使う事ができます:

>>> con = sqlite3.connect(":memory:")
>>> con.row_factory = namedtuple_factory
>>> cur = con.execute("SELECT 1 AS a, 2 AS b")
>>> row = cur.fetchone()
>>> row
Row(a=1, b=2)
>>> row[0]  # Indexed access.
1
>>> row.b   # Attribute access.
2

上記レシピをチューニングすれば、 namedtuple の代わりに dataclass または、その他のカスタム・クラスを使用するように適合(adapt)させることができます。

How to handle non-UTF-8 text encodings

By default, sqlite3 uses str to adapt SQLite values with the TEXT data type. This works well for UTF-8 encoded text, but it might fail for other encodings and invalid UTF-8. You can use a custom text_factory to handle such cases.

Because of SQLite's flexible typing, it is not uncommon to encounter table columns with the TEXT data type containing non-UTF-8 encodings, or even arbitrary data. To demonstrate, let's assume we have a database with ISO-8859-2 (Latin-2) encoded text, for example a table of Czech-English dictionary entries. Assuming we now have a Connection instance con connected to this database, we can decode the Latin-2 encoded text using this text_factory:

con.text_factory = lambda data: str(data, encoding="latin2")

For invalid UTF-8 or arbitrary data in stored in TEXT table columns, you can use the following technique, borrowed from the Unicode HOWTO:

con.text_factory = lambda data: str(data, errors="surrogateescape")

注釈

The sqlite3 module API does not support strings containing surrogates.

参考

Unicode HOWTO

説明

トランザクション制御

The sqlite3 module does not adhere to the transaction handling recommended by PEP 249.

接続属性 isolation_levelNone で無いのなら、 execute()executemany()INSERT または UPDATE または DELETE または REPLACE 文を実行する前に新しいトランザクションが暗黙に開かれます。それ以外のSQL文では暗黙のトランザクション処理は行われません。 commit() メソッドや rollback() メソッドを使用して、 保留中のトランザクションをそれぞれコミットおよびロールバックします。あなたは、背後にある SQLite ライブラリのトランザクションの振る舞い(SQLite transaction behaviour) — つまり、 sqlite3 が暗黙に実行する BEGIN 文の有無とその種類 – を、 isolation_level 属性を介して選択できます。

isolation_levelNone に設定されていると、トランザクションは暗黙に開かれません。これにより、背後にある SQLite ライブラリを自動コミット・モード(autocommit mode)にしたまま、 明示的な SQL 文を使用して、 ユーザが独自のトランザクション処理を行えるようにします。背後にある SQLite ライブラリの自動コミット・モードは、 in_transaction 属性を使用して問い合わせできます。

executescript() メソッドは、 isolation_level の値に関係なく、与えられた SQL スクリプトの実行前に、保留中のトランザクションを暗黙にコミットします。

バージョン 3.6 で変更: sqlite3 は、 DDL文の前に、開いているトランザクションを暗黙にコミットしていました。これはもはや当てはまりません。